製造現場で使われる「歩留まり」とは?言葉の意味や正しい使い方を伝授

皆さんは「歩留まり」という言葉を聞いたことがありますか?

製造業特有の言葉であるため、一度も聞いたことがない、という方が大多数かもしれません。

「歩留まり」とは、一体何を指すのでしょう。

また、どんな時にどのように使用されるのでしょうか。

この記事では、これから製造業を志す方も予習しておきたい「歩留まり」について解説していきます。

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製造の現場でよく聞く「歩留まり」って?

こちら読み方ですが、「ぶどまり」と読みます。

「どまり」という響きが「止まり」を連想させることから、なんだか悪い事態のことを意味するのではないか、と思うかもしれません。

ですが、その意味はまったく異なります。

歩留まりとは、投入した原料や素材の量に対して、実際に得ることができた出来高の割合のことを指します。

そしてその出来高の割合を、歩留まり率と呼びます。つまり歩留まりは、成功した、良い事態のことを意味します。

なにかをつくる時には不良品が発生するものです。

こうしたものは製品にならないため、ロスになってしまいます。

ロスになる=当然出来高の率が下がることになり、その率を表す時の日本独自の造語が、歩留まりなのです。

また、たとえ完成した製品でも不良が見つかった際は廃棄が免れず、利用可能率は下がってしまいます。

その割合についても歩留まりという言葉を用います。

歩留まりの語源とは

歩留まりの意味は前述したとおりですが、なぜこのような言葉が生まれたのでしょうか。

実は歩留まりの「歩」は、「歩が悪い」などで使用される「歩」のことを指します。

この場合の「歩」は、自分の取り分、という意味を指し、自分の取り分が留まる=利益が残っている、という意味で使われるようになりました。

「歩留まり(率)」の高い・低いとは?


では、歩留まり(率)は高い、低い、どちらが良いのでしょうか。

結論から言ってしまうと、高いに越したことはありません。

なんとなくその言葉の響きから、歩留まり=不良品、とイメージしてしまい、歩留まり率は当然低い方が良いのではと勘違いしがちですがまったくその逆です。

むしろ歩留まり=不良品ではないもの(ちゃんと出荷できるもの)といったニュアンスが正解です。

つまり、歩留まりが高い=出荷できるものが多い、歩留まりが低い=出荷できないものが多いということを意味します。

分かりやすい例をあげると、700キロの牛(原材料)は、加工の過程でその7割がロスとなってしまうため、精肉として取れる量は3割。

つまり、歩留まりは3割=30%となります。

この数値が100に近いほど(高ければ高いほど)ロスが少ないということを意味します。

何かを製造する上で不良品は少なければ少ない方が良いに決まっています。

その尺度を表すのが歩留まり率であり、この率が高ければ高いほどロス(不良品)が少ない、低ければロスが多い=割に合わないということになります。

工程ごとに歩留まりがあるのが一般的で、加工を繰り返す度に歩留まりは低くなる傾向にあります。

もちろんその工程の間には随時品質検査などのチェックも入るので、当然と言えば当然かもしれません。

「歩留まり」の正しい使い方

では、製造の現場ではどのように歩留まりが使われているのでしょうか。例を挙げて分かりやすく説明します。

    ◇コストを削減するには、歩留まりを高くしなくてはいけない
    →コストを削減するには、不良品を少なくしていかなければならない

    ◇●期においては、歩留まり率が20%向上しました
    →●期においては、材料投入費に対して不良品の割合が20%減りました

    ◇歩留まりが低くて出荷に影響が出ています
    →不良品が多くて出荷に影響が出ています

    ◇500円で販売する製品に材料費が400円もかかったなんて歩留まりが低かったなあ
    →500円で販売する製品に材料費が400円もかかったなんてロスが多かったなあ(割に合わないなあ)

最後に

歩留まりとは不良品ではなく良品のことを指し、歩留まり率(良品ができる割合)の向上は、製品を製造している側にやりがいを与えてくれるとともに会社の利益にもつながります。

とりわけ製造業の基本は、なるべくロスをなくすことが重要です。

不良品を少なくすることで廃棄のコストも削減されるし、廃棄する時に使われるエネルギーの削減にもつながります。

その指標とも言える歩留まり、歩留まり率という言葉とその意味をしっかり理解して、今後の仕事はもちろん、普段の生活にも役立てていただければと思います!

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