ITストラテジスト試験の難易度は?合格するメリットや試験対策について解説!

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この記事でわかること

  • ITストラテジスト試験の難易度と合格率
  • ITストラテジスト試験に合格するメリット
  • ITストラテジスト試験の合格に必要な勉強時間と試験別対策
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ウィルオブテック編集部

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IT関連の技術職をしている方の中には「ITストラテジスト」という試験を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?

今回はそんな疑問にお答えするために、ITストラテジスト試験の難易度やITストラテジストになるメリット、試験対策などについて解説します。

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ITストラテジスト試験とは?難易度と合格率を解説

まずは、ITストラテジスト試験の概要や難易度、合格率などの基本情報についてご紹介します。

国家資格ITストラテジスト試験とは?

ITストラテジスト試験は、情報処理推進機構(IPA)によって実施される「情報処理技術者試験」のひとつです。

大規模なシステム・ソフトウェア開発の上流工程において、経営者の視点で戦略立案やシステム全体の設計・管理、プロジェクトの実行を主導する専門職で、合格するには高度な知識とスキルが必要です。

受験資格は?

ITストラテジスト試験には、特に受験資格は設けられていません。誰でも受験することが可能です。

しかし、試験内容はIT戦略、システム戦略、ビジネス全般にわたる深い知識が要求されるため、一定のIT経験や知識があることが望ましいです。

試験の日程は?

試験は年に1回、4月に開催されます。具体的な日程は、IPAの公式ウェブサイトで毎年発表されます。

ちなみに、2024年は4月21日(日)に開催予定です。

どのような試験が出る?

試験は、1日に「午前Ⅰ(多肢選択式)・午前Ⅱ(多肢選択式)・午後Ⅰ(記述式)・午後Ⅱ(論述式)」の4回行われます。

面接や実施などはなく、すべて筆記試験となっています。具体的な試験内容や対策については後ほどご紹介します。

ITストラテジスト試験の難易度は?

ITストラテジスト試験は、「情報処理技術者試験」の中でも最難関のひとつとされています。

試験は、ITやビジネスに関連する深い知識と柔軟な思考力を試す問題で構成されており、合格するのは至難の業です。令和4年度の合格率は約15%程度となっており、難易度の高さがわかります。

他のIT系試験との難易度の違いは?

ITストラテジスト試験は、12ある「情報処理技術者試験」の中でも最上位のレベル4に分類されています。同じレベル4に分類されるのは、以下の7つです。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験
システムアーキテクト試験
ネットワークスペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験
プロジェクトマネージャ試験
ITサービスマネージャ試験
システム監査技術者試験

特定の業務や職種に特化した内容の試験が多い中、ITストラテジスト試験では経営視点も含めた、より広範囲な知識と経験が必要とされます。

ITストラテジスト試験に合格するメリットとは?

非常に難易度が高いITストラテジスト試験ですが、合格することでどのようなメリットが得られるのでしょうか?

ここでは、ITストラテジスト試験に合格するメリットについてご紹介します。

高度なIT知識を持っている証明になる

ITストラテジスト試験は、「IT戦略立案・システム設計・プロジェクト管理」など、情報技術に関する幅広い知識と高度なビジネススキルを要求される試験です。

そのため、試験に合格することは、高度なIT知識を持ち、複雑な問題を解決できる能力を有していることの証明となります。

昇進・昇給・転職に有利に働く

ITストラテジストの資格は、業界内で高く評価されており、資格を持つことで昇進や昇給のチャンスが増える可能性があります。

また、ITストラテジストの資格には「実務経験5年分のスキルに相当する価値がある」といわれており、転職市場においても大きなアドバンテージになり、より良い職位や待遇を求める際に有利に働きます。

日本ITストラテジスト協会に入会できる

ITストラテジストの資格を得ると、日本ITストラテジスト協会に入会できます

日本ITストラテジスト協会は、情報化戦略・情報化計画についての情報交換や人脈形成、実務能力の強化を目的とした団体です。入会することで、今後のキャリア形成に活かすことができるでしょう。

ITストラテジスト試験の合格に必要な勉強時間と試験別対策

ITストラテジスト試験の合格に必要なおおよその勉強時間や試験の種類別の対策についてご紹介します。

ITストラテジスト試験の合格に必要な時間

ITストラテジスト試験は「情報処理技術者試験」の最高難度の資格とされており、合格に必要な勉強時間もその他の資格試験と比較して長いのが特徴です。

個人が保有する知識・経験が異なるため、一概にはいえないものの、一般的には150〜200時間程度の勉強が必要とされます。

仕事と両立して勉強時間を確保するために、中長期的な計画で学習計画を立てることが大切です。

試験の種類別に必要な対策

種類別に試験内容と対策を解説します。

午前Ⅰ

【試験内容】

試験時間50分の多肢選択式の試験です。合計30問出題され、合格点は100点、基準点は60点に設定されています。テクノロジー・マネジメント・ストラテジーなど、幅広い分野から出題されます。なお、以下の条件を満たしている方は試験が免除されます。

  • 応用情報技術者試験の合格者
  • 高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の合格者
  • 高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点を獲得した方

【対策】

同日に開催される応用情報技術者試験から30問がピックアップされて出題されます。4種の試験の中ではもっとも難易度が低いものの、出題範囲が広いため応用情報技術者試験の過去問を中心に知識を学ぶことが大切です。

午前Ⅱ

【試験内容】

試験時間40分の多肢選択式の試験です。合計25問出題され、合格点は100点、基準点は60点に設定されています。出題範囲は、「セキュリティ・システム戦略・システム企画・経営戦略マネジメント・技術戦略マネジメント・ビジネスインダストリ・企業活動・法務」の8分野です。

【対策】

午前Ⅰに出題された問題がさらに高度になります。最新の専門用語や時事ネタに触れるような問題もあるため、過去問はもちろん、経済紙や専門誌にふだんから目を通し、最新の情報やトレンドの知識を得ておくことが大切です。

午後Ⅰ

【試験内容】

試験時間90分の記述式の問題が3問出題されます。3問の中から2問を選んで回答します。合格点は100点、基準点は60点に設定されています。特定の企業の概要・取組・課題などが設定されており、指定の文字数で課題解決のための対応策などを記述します。

【対策】

解答の自由度が高いため、正確に回答するためには説明を正しく読み解き、自身の知見を文章に反映させる必要があります。近年は、IoTやAIに関する出題が多い傾向があります。基本的な知識・経験はもちろん、ITに関連する課題と解決策のモデルケースを幅広く学んでおきましょう

午後Ⅱ

【試験内容】

試験時間120分の論述式の問題が2問出題されます。2問の中から1問を選んで回答します。A~Dのランクで評価され、Aランクのみが合格です。

業界の状況・企業の事例、そこでITストラテジストが果たす役割などが記載されており、指定文字数の中で受験者の考えに基づいて設問に解答します。午後Ⅰに比べて指定文字数が多いのが特徴です。

【対策】

ITストラテジストに必要な知識と経験、業界の最先端のトレンドなどが必要なのはもちろん、文章構成能力や論理的思考力が求められます。

また、単に正しいだけの論述ではAランクを取りにくく、独創性や先見性など表現する必要があります。

ITに関連する情報だけでなく、サイエンス・ファイナンスなど幅広い分野の情報を収集して独創性や先見性を鍛え、レポートやコラムで表現力を養うなど、多様な対策が必要になります。

まとめ

ITストラテジスト試験は、「情報処理技術者試験」の中でも難易度が高い試験です。合格するためには業務での経験はもちろん、幅広い知識が必要で、中長期的な視野で学習計画を立てる必要があります。

資格を得れば市場価値を高めることができ、昇給・昇格・転職などに有利に働きます。資格に興味がある方は、今回ご紹介した内容を参考に受験を検討してみてください。

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