パソコンやソフトウェア、ITサービスに関するユーザーからの質問やトラブル対応を行う「ヘルプデスク」は、IT業界の登竜門のような職種です。
ただ、「ヘルプデスクには将来性がない」という言葉を見聞きし、不安を感じている方もいるかもしれません。
そこで今回は、ヘルプデスクの将来性や向いている人の特徴、「将来性がない」といわれる理由などについてご紹介します。

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ヘルプデスクの将来性と向いている人の特徴は?

まずは、ヘルプデスクの将来性やどのような方に向いている仕事なのかについてご紹介します。
ヘルプデスクの将来性は?
ヘルプデスクの将来性について一つひとつ確認していきましょう。
技術的な調査・障害対応などに対応できるスキルがあれば重宝される
ヘルプデスクの中でも、技術的な調査や障害対応など、高度なトラブルに対応できるスキルがあれば、どんな企業であってもニーズが絶えず、重宝されます。
ヘルプデスクの業務を通して、キャリアアップにつなげることができる
ヘルプデスクは、ユーザーのさまざまな悩みが最初に届く場所です。フロントエンド・バックエンド・サーバー・セキュリティなど、多様な悩みに対応する中で、それぞれの職種に必要な基礎知識や業務内容などを学ぶことができます。
そのため、ヘルプデスクの業務を通して、興味が生まれたジャンルへのキャリアアップにつなげることができます。
ヘルプデスクの平均年収は?
ヘルプデスクの年収について知りたいという方もいるでしょう。正社員ヘルプデスクの平均年収、月収、初任給を以下にまとめているので参考にしてみてください。
平均年収 | 平均月収 | 平均初任給 |
約414万円 | 約35万円 | 約21万円 |
年収の最大値は約1,058万円、最小値は352万円となっています。ヘルプデスクと一口にいっても給与に大きな差があり、勤務先や経験、スキルによっては高収入も期待できる職種といえるでしょう。
※出典:求人ボックス 給料ナビ:ヘルプデスクの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)
ヘルプデスクに向いている人は?
それでは、どのような人がヘルプデスクに向いているのでしょうか?ひとつずつ確認していきましょう。
営業・接客などの対面業務の経験がある
ヘルプデスクのメイン業務のひとつは、ユーザーからの問い合わせへの対応です。
さまざまなユーザーの個別の悩みに対応する必要があるため、営業・販売などの経験があり、接客業務に苦手意識がない方が向いています。
ヘルプデスクは電話・メール・チャットでの対応が多いですが、接客で培ったコミュニケーション能力は有効活用できます。
コールセンターなど電話対応業務の経験がある
ヘルプデスクの業務では、ITスキルや知識以上に、ユーザーへの丁寧なコミュニケーションなどの基本的なビジネススキルが欠かせません。
コールセンターなどの経験があり、基本的な挨拶や失礼にならない言葉遣いなどを知っている方であれば、スムーズにヘルプデスクの業務に慣れることができるでしょう。
ITシステムやサービスを詳しく学びたいという意欲がある
ヘルプデスクには、システムやWebサービスを使っているユーザーからの生の声が日々集まります。
ユーザーの悩みに耳を傾け、それぞれの悩みに対応することは、自社のシステムやサービスを深く理解することにつながります。
そのため、自分が関わっているITシステムやサービスを詳しく学びたいという方にとって、ヘルプデスクはぴったりな仕事といえるでしょう。
「ヘルプデスクは将来性がない・やめとけ」といわれる理由は?

ユーザーの悩みやITシステム・サービスの基礎を学べるヘルプデスクですが、最近では「将来性がない仕事」といわれることもあります。
「ヘルプデスクは将来性がない・やめとけ」といわれる理由についてご紹介します。
ヘルプデスクは将来性がないといわれる理由は?
ヘルプデスクに将来性がないといわれる理由としては以下の3点があります。
AIの進化によりニーズが減少すると予想されているため
生成AIの進化により、Q&Aの応答が自動で行えるようになってきています。
現状ではまだまだ人間による対応が欠かせない状況ですが、将来的には生成AIだけで賄えるようになる可能性もゼロではありません。
このような生成AIの進化により、ヘルプデスクのニーズが減少するのでは?と考えられています。
アウトソーシングされる可能性があるため
社内にヘルプデスクを置かず、よりコストが低いアウトソーシングを活用している企業が増えています。
ヘルプデスクという職種が無くなることはありませんが、「社内ヘルプデスク」はニーズが減少していくかもしれません。
スキルが身につきにくいとされているため
ヘルプデスクは、システムやサービスの基礎知識、接客などのビジネスの基本を学ぶには良い業務ですが、特定ジャンルの専門スキルや知識を学ぶのには適していません。
専門的なスキルが身につかず、年齢を重ねるとともに「ヘルプデスクを続けて良いのだろうか…?」と考えてしまう人も少なくないでしょう。
ヘルプデスクはやめとけといわれる理由は?
また、以下のような理由から「ヘルプデスクはやめておけ」といわれることがあります。
クレーム対応のストレスが大きい
ユーザーからの問い合わせの中にはクレームも含まれます。
クレーム対応は、一つひとつの対応が重要かつ、解決までのスピードが求められます。負担の大きい業務のため、ストレスも溜まりやすくなります。
イレギュラーやトラブル対応が多く、業務時間が長くなりやすい
上述したクレーム対応だけでなく、ユーザーから届く問い合わせはさまざまです。
イレギュラーやトラブルが続くこともあり、場合によっては残業が続いてしまうこともあります。
情報のアップデートが大変
ITシステムやサービスは細かくアップデートされます。
ユーザーからの問い合わせに対応するためには、ヘルプデスクの担当者も常に最新の情報をインプットしておく必要があります。
年収アップがしにくい
技術的な調査やトラブル対応など、高度なIT業務に対応できるスキルがある場合はヘルプデスクでも高収入を望めます。
しかし、専門スキルや経験がない場合はマニュアル化された応対を繰り返すルーティンワークになりやすく、収入アップがしにくくなります。
ヘルプデスクのキャリアパスとは?

「ヘルプデスクは将来性がない」「ヘルプデスクはやめとけ」といった意見もありますが、ヘルプデスクはITの基礎知識やビジネススキルを身に付けるのに適した職種です。
ヘルプデスクを経験してから、他の職種にキャリアアップするという働き方も珍しくありません。ヘルプデスクのキャリアパスにはどのようなものがあるのでしょうか?
ヘルプデスクから考えられるキャリアパスは?
ITシステムやサービスの基礎知識・スキルを学び、そこからエンジニアにキャリアアップするのがヘルプデスクの代表的なキャリアパスです。
例えば、以下のような専門職へのキャリアアップがあります。
- テクニカルサポート
- システムエンジニア
- インフラエンジニア
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア ・プログラマー
働きながらITに必要な知識とスキルを学び、キャリアアップにつなげられるのがヘルプデスクの大きなメリットです。
キャリアパスの選択肢は豊富なため、自分の興味関心に合わせてさまざまな道を選ぶことができるでしょう。
ヘルプデスクから転職する際のポイント
ヘルプデスクから次のステップを目指す際には、以下のポイントに注意してみてください。
社内で別の職種に異動できないかを考える
最初に検討したいのは、社内での異動です。早くから上司に異動の希望があること、なりたい職種があることを伝えておけば、よりスムーズに進む可能性があります。
希望する職種に必要な準備を行う
プログラマーなのかインフラエンジニアなのか、どんな職種を選ぶかによっても変わりますが、ヘルプデスクの業務だけでは異動に必要な知識やスキルを得られないことがあります。
「資格を取得する」「自身でシステムを構築してみる」「副業に挑戦する」など、業務外でもスキルアップにチャレンジしましょう。
転職を検討する
「社内での異動が叶わない」「社内になりたい職種がない」といった場合は転職を検討しましょう。しかし、転職は異動よりもハードルが高くなる可能性があります。
日々の業務はもちろん、業務外のスキルアップに積極的にチャレンジしつつ、エンジニア転職に特化した転職エージェントからアドバイスをもらうのも有効な手段です。
おわりに
生成AIの進化やアウトソーシングの登場で将来が危ぶまれているヘルプデスクですが、スキルや経験によっては依然ニーズが高い仕事です。
また、システムエンジニアやインフラエンジニアなど、ヘルプデスクで培った知識や経験を活かして、エンジニアへの転職もかないやすいでしょう。
現在ヘルプデスクの仕事に少しでも不安を抱えている方は、ぜひご自身のキャリアパスについて考えてみてください。
