ブロックチェーンエンジニアの仕事内容は?気になる年収も解説!

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この記事でわかること

  • ブロックチェーンエンジニアとは?
  • ブロックチェーンエンジニアの平均年収と将来性
  • ブロックチェーンエンジニアを目指すのに必要なスキル・資格
編集者プロフィール
ウィルオブテック事業部
坂田 雄平

過去に8年ほど、受託企業でITエンジニアの経験あり。長年培ってきたエンジニア経験をもとに、求職者さまに寄り添ったキャリア支援を得意としている。

暗号化資産の流通量の増加に伴って、ブロックチェーンエンジニアという職業が認知されるようになってきました。

この記事では、ブロックチェーンエンジニアの仕事内容や、転職を検討される方が気になる年収や必要なスキル、そして将来性という観点から解説します。

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ブロックチェーンエンジニアとは?

「ブロックチェーンエンジニア」とは、システム・アプリ開発にブロックチェーン(分散型台帳技術)を用いて行う専門性の高い職種です。

当初、この技術は仮想通貨で使われ始めたため、金融系での開発需要が主でしたが、最近では金融以外の様々な分野でこの技術を導入するケースも増えてきました。それに伴い、ブロックチェーンエンジニアのスキルを生かせる分野も広がりを見せており、仕事内容も多岐に亘ります。

【参考】そもそもブロックチェーンとは?

ブロックチェーンの技術は、仮想通貨のひとつであるビットコインを実現するための基幹技術として開発されました。情報をブロック単位で管理し、そのブロックのデータをチェーン(鎖)のように繋いで管理・保管する技術です。

ブロックチェーンでは、ネットワークで繋がった端末同士で直接情報をやり取りするため、データの改ざんはほぼ不可能です。そのため、その正当性と透明性の高さから金融取引の履歴管理等でよく使われています。

仮想通貨のひとつとしてよく知られているイーサリアムもブロックチェーンを利用しています。現在では、スマートコントラクト(ブロックチェーンの技術を用いた、契約を自動的に行う仕組み)やトレーサビリティ(食品の製造から消費者の手元に届くまでを記録に残し、追跡できるようにする仕組み)でも利用されるなど、応用の幅が広がっています。

ブロックチェーンエンジニアの主な仕事内容

ブロックチェーンエンジニアの、主な仕事内容は以下の3つです。

1. ペイメントサービス(決済サービス)の開発
2. ブロックチェーンを用いたシステム・アプリの開発
3. ブロックチェーン技術自体の開発

以下ではそれぞれの仕事内容について解説します。

1. ペイメントサービス(決済サービス)の開発

ブロックチェーンを利用したペイメントサービスの開発は、ブロックチェーンエンジニアの代表的な業務です。

ペイメントサービスとは電子的に決済を行うことで、ECサイトにおける電子マネーを利用した決済取引が可能になる仕組みです。開発にブロックチェーンを利用するのは、安全性や処理速度の向上が目的です。

また、数円単位の決済を手数料なしにできるマイクロペイメントも実現できます。

2. ブロックチェーンを用いたシステム・アプリの開発

ペイメントサービス以外にも、ブロックチェーンを活用したシステムや、アプリの開発・実装業務も増えています。

以前は金融サービスが中心でしたが、オープンでありながら高度なセキュリティを保てることから、最近では漫画や動画などの著作権管理、不動産の売買取引、ゲームをしながら仮想通貨が稼げるNFTゲーム、カーシェアリングなどのシェアリングサービスにおける本人確認認証などにも、ブロックチェーンのシステムやアプリが使われ始めています。

このような動きは、今後もあらゆる業界で広がっていくことが予想されます。

3. ブロックチェーン技術自体の開発

既存のブロックチェーンを活用したシステムだけではなく、ブロックチェーン自体を独自に開発することも仕事のひとつです。ブロックチェーンの開発はブロックチェーンエンジニアの仕事の中でもより高い知識やスキルが求められます。

顧客からの要望で要件定義を行った結果、既存のブロックチェーンシステムでは希望を満たせない場合があります。そのような場合には、既存のブロックチェーンに機能を追加するというアプローチではなく、新たにブロックチェーンを開発する必要が出てきます。

例えば、研究機関では、ブロックチェーンのセキュリティやアルゴリズムなどを研究し、新たなブロックチェーンの開発も行われています。このような機関でのブロックチェーンエンジニアの仕事には、世界のブロックチェーン動向やトレンドのリサーチなども含まれます。ブロックチェーンの技術自体はまだ新しいため、暗号化技術の発展に伴い、今後さらに進化していく可能性が高いでしょう。

ブロックチェーンエンジニアの平均年収と将来性は?

ブロックチェーンエンジニアを目指したい方に向けて、将来性や年収面から転職を考えている方に判断の参考になる情報を紹介します。

ブロックチェーンエンジニアの給与は、ITエンジニアの中でも高め

ITエンジニアの求人を多く扱うウィルオブテックのデータを平均すると、ブロックチェーンエンジニアの年収は約750万円です。需給バランスからみても、人手が不足しているブロックチェーンエンジニアの平均年収は、他のITエンジニアと比較して高額です。

毎年厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、SE全体の平均年収が約660万円(きまって支給する現金給与額 × 12ヵ月 + 年間賞与その他特別給与額)です。それに対して、ブロックチェーンエンジニアはそれよりも高い収入を得られる可能性があります。スキルや経験、企業規模、勤務地等にもよりますが、1,000万円近い年収を提示する会社も多くあり、魅力的な職種です。

※参照:令和4年賃金構造基本統計調査

ブロックチェーンエンジニアの仕事がなくなる可能性は極めて少ない

ブロックチェーンエンジニアの仕事がなくなることはないのかどうか、データを元に見ていきます。

経済産業省が公表した、「平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)」では、フィンテック(金融とIT技術を組み合わせたサービスや取り組み)における次の注目技術と紹介されており、将来的に合計で67兆円規模の市場に影響を与えると予測しています。その影響は市場だけでなく、産業構造へさえも影響を与える可能性があるとのことです。

また、インドの調査会社「Fortune Business Insights」でも、世界のブロックチェーン市場は、2029年までに2022年の71.8 億ドルから1,638.3 億ドルに成長すると予測されており、大きな注目が寄せられています。

しかし、有能なブロックチェーンエンジニアの需要が増える中、その供給は慢性的に不足している状況です。そのため、今後もブロックチェーンエンジニアのニーズは数あるITエンジニアの中でも将来性が高く、今後あらゆる業界で需要が高まっていくと考えられます。

※参照:平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)

Fortune Business Insights(フォーチュン・ビジネス・インサイト) ブロックチェーンの市場規模等予測(2022年から2029年)

ブロックチェーンエンジニアになるために必要なスキル・資格

ITエンジニアの中でも、ブロックチェーンエンジニアになるために必要なスキルには、主に次のようなものがあります。

・ブロックチェーン技術への理解
・暗号技術に関する知識
・プログラミングに関する知識
・フレームワークに関する知識

ブロックチェーン技術への理解

まずは、ブロックチェーンについて深く理解していることが第一です。

ブロックチェーンの構造はもちろん、ブロックチェーンがどのように動作して暗号化が実現するのか、トランザクションの記録がどのようになされるのかなど、細かい部分までよく把握しておくことが大切です。

また、ブロックチェーンはまだ発展途上の技術であり、日々新しい技術が生み出されているので、常に最新トレンドを把握して技術と知識をアップデートし続ける必要があります

ブロックチェーンエンジニアへの転職・就職を考えるのであれば、スキルの証明として資格取得を目指すのもおすすめです。ブロックチェーンに関連する資格には、唯一の技能検定である「暗号通貨技能検定」があります。過去にはブロックチェーン推進協会とブロックチェーン技能認定協会が実施していたエンジニア向けの資格「ブロックチェーン技能検定」も存在しましたが、こちらの検定は2021年2月に終了しているのでご注意ください。

暗号技術に関する知識

ブロックチェーンエンジニアには、暗号技術に関する知識も必要です。ブロックチェーンには、公開鍵暗号・ハッシュ関数・電子署名・暗号化アルゴリズムが使われています。これらを十分に理解して使えるようにしておかなくてはなりません。

プログラミングに関する知識

実際にシステムやアプリを開発する際には、プログラミング言語を使用して行います。

そのため、ブロックチェーンエンジニアもプログラミング言語の習得は必須です。開発環境により、必要となる言語は異なります。様々な状況に対応することができるように、複数のプログラミング言語を習得しておくのがおすすめです。

フレームワークに関する知識

プログラミング言語で構築する機能をあらかじめ備え、使いやすくしているものがフレームワークです。

ブロックチェーンの開発においてもフレームワークが使われることが多く、状況によりどのフレームワークを使って開発を進めるかを判断するのも重要な仕事のひとつです。ブロックチェーンにおいて使われる代表的なフレームワークには、下記の5つがあります。

・Enterprise Ethereum
・Hyperledger Fabric
・Quorum
・Ripple
・Corda

ブロックチェーン開発に使用される代表的な言語

数あるプログラミング言語の中で、ブロックチェーン開発に用いられる主なプログラミング言語は5つあります。

ブロックチェーンの開発でよく使われるこれらの言語は、それぞれに特徴があります。互換性や類似点もあるため、基本となるJavaScriptをベースに、複数の言語を習得するのがおすすめです。

・JavaScript
・C++
・C#
・Solidity
・Go

JavaScript

JavaScriptはシステム・アプリ開発に必須のプログラミング言語です。汎用性が高く、ブロックチェーンにおいてはライブラリも豊富です。

ブロックチェーンサービスは、Webアプリやデスクトップアプリとして提供されることがほとんどです。初心者でも取り組みやすいプログラミング言語なので、習得することをおすすめします。

C++

仮想通貨関連の開発に使用する、代表的なプログラミング言語です。ビットコインの開発に使用されたのもC++

です。C言語にオブジェクト指向を追加したものなので、文法はC言語に準拠しています。

C#

Microsoft関連、Windowsアプリとの互換性が高く相性が良いのが、C#です。C言語・C++・JavaScriptの良い部分を取り入れて生まれた派生言語です。

ブロックチェーンの中でも、Microsoft関連・Windowsアプリをメインとして開発をする場合には、C#習得が必須です。

Solidity

Solidityは、イーサリアム(ETH)を使ったアプリの開発で使われる言語です。

特に、イーサリアム上で開発されることが多いDApps(Decentralized Applications:分散型アプリケーション)には、Solidityが必要不可欠です。文法としてはJavaScriptに近いため、プログラミング経験者には習得しやすい言語です。

Go

Googleが開発したプログラミング言語がGoです。誰にでも分かりやすいシンプルなソースコードで処理を実行できることから、複数のエンジニアで行う開発や大規模な開発に適しています。

Go Ethereumという、イーサリアムの開発で使われる専用のソフトウェアでは必要となることがあります。Go言語は構文がC言語やJavaScriptと似ているため、これらの言語を習得済みの方にとっては身に付けやすい言語です。

まとめ

ブロックチェーンエンジニアは、ブロックチェーンに関連する様々な開発を行うエンジニアのことです。代表的な仕事に「ペイメントサービスの開発」「ブロックチェーンを用いたシステム・アプリの開発」「ブロックチェーン技術自体の開発」があります。

ブロックチェーン市場は今後も大きく伸びると予測され、あらゆる業界で高い需要が見込まれています。新しい技術のため常に学ぶことが求められますが、高いスキルを身に付けることによって年収も高額になるチャンスがあり、将来性の高い職種です。

ウィルオブテックでは、ブロックチェーンエンジニアを目指したいとお考えの方の転職活動を専属2名体制でサポートします。エンジニアとしての今後のキャリアパスについてアドバイスを受けたい方は、ぜひお気軽に無料キャリア相談会へご参加ください。

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よくある質問

ブロックチェーンエンジニアの仕事内容は?

ブロックチェーンエンジニアの仕事には主に、「ペイメントサービス(決済サービス)の開発」、「ブロックチェーンを用いたシステム・アプリの開発」、「ブロックチェーン技術自体の開発」の3つがあります。
詳しくは記事内の「ブロックチェーンエンジニアの主な仕事内容」をご参照ください。

ブロックチェーンエンジニアの平均年収はいくら?

求人データを元に算出した平均年収は400~1,000万円ほどですが、十分な知識・技術を持ったブロックチェーンエンジニアの年収はシステムエンジニアの平均年収である約660万円を上回る可能性が高くなります。詳しくは記事内の「ブロックチェーンエンジニアにはなるべき? 平均年収と将来性」をご参照ください。

ブロックチェーンエンジニアに将来性はある?

ブロックチェーンの市場規模は大きく拡大を続けており、これからもその傾向は続くと複数の調査機関で予測されています。高いスキルを持ったエンジニアの需要は今後も見込まれ、将来性は大いに期待できます。
詳しくは記事内の「ブロックチェーンエンジニアにはなるべき? 平均年収と将来性」をご参照ください。

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