フィールドエンジニアの年収相場|業界別比較と収入アップの成功法

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この記事でわかること

  • 業界別で年収レンジは最大1,000万円超
  • クラウド資格+転職で収入を最適化
  • 現場経験を軸にキャリアの幅を広げる
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毎晩の緊急対応、終わりが見えない出張の日々…。

「この働き方で、今の年収は本当に見合っているのだろうか?」そんな疑問を抱く20代後半〜30代のフィールドエンジニアが増えています。

実は、あなたが活躍する業界や企業規模が違うだけで、年収格差は驚くほど開くのがこの世界の現実です。

中にはキーエンスや東京エレクトロンのように、現在の年収をはるかに超える報酬を提示する企業もあります。

その前に、一度立ち止まって考えてみてください。

給与明細の数字だけでは見えない、出張や夜間対応の負担

あなたの市場価値は、それらを含めて正当に評価されていると言えるでしょうか?

この記事では、客観的な相場データをもとに、あなたの本当の市場価値を診断します。

そして、スキルアップや戦略的な業界チェンジによって、正当な評価と収入を手に入れるための具体的な成功法を余すところなくお伝えします。

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フィールドエンジニアの年収相場と実態

PCの前で肘をついて考える男性

ご自身の年収が、日々の出張や緊急対応といった負担に見合っているのか、疑問に感じていませんか。

この章では、フィールドエンジニア年収について具体的なデータとともに紹介します。

  • 平均年収とレンジの実態
  • 年代別・経験年数別の年収推移
  • 地域による年収の違い
  • 他職種との年収比較

平均年収とレンジの実態

求人ボックスのデータによると、フィールドエンジニアの平均年収は521万円と集計されており、これは日本の全労働者の平均を上回る水準です。

ただし、この数字はあくまで全体の平均値であり、個々の収入を考える上では、より詳細なデータを確認することが重要です。

同サイトのデータでは、フィールドエンジニアの年収レンジは337万円から922万円と非常に大きな幅があります。

このことから、所属する企業の規模や業界、そして個人の持つスキルセットによって、収入が大きく変動する職種であると理解できるでしょう。

給与分布に目を向けると、483万円から556万円の範囲に最も多くの人が集まっているというデータも見られます。

もしご自身の年収がこの範囲に収まっている場合、平均的な水準にあると考えられます。

一方で、この範囲から大きく外れている場合は、その理由が業界の特性によるものなのか、あるいは自身の経験やスキルによるものなのかを分析しましょう。

専門性の高いスキルを要求される分野では、年収が800万円を超えるケースも決して珍しくありません。

このように、平均年収という一つの数字だけを見るのではなく、年収の幅や分布をあわせて把握することで、ご自身の立ち位置をより正確に評価できます。

※参照:求人ボックス給料ナビ、フィールドエンジニア

年代別・経験年数別の年収推移

フィールドエンジニアの年収は、経験を積むことで着実に上昇していきます。

そのため、現在の年収だけでなく、将来的な収入の見通しを年代別に把握しておくことが、キャリアプランを立てる上で非常に役立つでしょう。

ここで、経験と年収の関係性を示す一つの参考データを見てみます。

政府の公的な統計調査には、「フィールドエンジニア」という直接の職種分類はありません。

しかし、業務内容が近いとされる「システムエンジニア」などのデータを参考にすると、平均年齢38.5歳で平均年収は556万円という結果が出ています。

これは、経験を積んだエンジニアが相応の高い年収を得ている傾向を示しており、勤続年数と年収には強い関連性があることの裏付けです。

これを踏まえ、より具体的な年代別の年収目安を紹介します。

まず20代は350万円から450万円が目安です。

この時期は、未経験から仕事を始めて基礎的な技術を習得する期間と位置づけられます。

次に30代になると、年収は450万円から600万円へと上昇します。

この段階では、特定の製品や技術分野に習熟し、一人で現場の対応を完結できるスキルが求められるでしょう。

そして40代以上では、600万円から800万円以上が目安となります。

現場での技術的な判断力はもちろんのこと、若手の育成やプロジェクトの管理といったマネジメント能力も評価されるようになります。

継続的に年収を上げていくためには、30代前半までに自身の専門分野を定め、マネジメントに進むか、あるいは技術のスペシャリストとして道を究めるか、キャリアの方向性を明確にすることが大切です。

※参照:求人ボックス給料ナビ、フィールドエンジニア

地域による年収の違い

フィールドエンジニアの年収は、勤務する地域によっても大きな差が生じるという点を認識しておく必要があります。

全国の求人情報を分析したデータでは、地域による年収の差は最大で175万円に達することもあり、どの地域で働くかは収入を左右する重要な要素です。

例えば、最も平均年収が高い水準にあるのは兵庫県で550万円です。

これは、地域に重工業や大手電機メーカーといった高単価の案件を扱う企業が集積していることが主な要因と考えられます。

一方で、IT関連や半導体関連の企業が集中する首都圏の平均年収は520万円前後で、こちらも高い水準を維持しています。

逆に、最も平均年収が低い秋田県では375万円というデータもあり、最高水準の地域とは大きな開きがあるのが実情です。

このような地域差が生まれる背景には、その土地の産業構造や企業の平均規模の違いが大きく影響しています。

したがって、転職を考える際には、求人票に記載されている給与額だけでなく、その企業がどの地域に拠点を置いているのかも、あわせて確認することが後悔しないためのポイントです。

希望するライフスタイルと高い収入を得やすい地域とのバランスを考慮して、勤務地を選びましょう。

出典:求人ボックス給料ナビ、フィールドエンジニア

他職種との年収比較

フィールドエンジニアの年収が適正かどうかを判断するためには、他の技術職と比較して、その立ち位置を客観的に知ることが有効です。

結論から言うと、フィールドエンジニアの年収は、顧客サポートに関連する職種の中では比較的高水準にある一方で、より専門的なITエンジニア職よりは低い傾向にあります。

厚生労働省のjobtagに掲載されている平均年収を参考に、関連職種との比較を行います。

同サイトによると、関連職種である「ヘルプデスク」の平均年収は534.6万円で、フィールドエンジニアの平均年収521万円と同等の水準です。

一方で、より高度な技術スキルを要するIT職種では、年収水準が高くなることが明確に示されています。

例えば、「システムエンジニア(基盤システム)」の平均年収は752万円と、フィールドエンジニアと比較して200万円以上の差があります。

さらに、近年需要が高まっているAI・機械学習エンジニアクラウドエンジニアといった職種は、求人情報サイトの集計では年収が600万円から1,000万円を超えることも珍しくありません。

以下の表は、各職種との年収を比較したものです。

職種名平均年収の目安
フィールドエンジニア521万円
ヘルプデスク(IT)534.6万円
AI・機械学習エンジニア558万円~1,200万円
クラウドエンジニア600万円~1,000万円
システムエンジニア(基盤)752万円

ただし、同じフィールドエンジニアという職種であっても、キーエンスやファナックといった大手メーカーに所属する場合は、年収800万円を超える高い給与水準を実現できる可能性があります。

では、現在の立場からさらに年収を上げるにはどうすればよいのでしょうか。

その答えは、高付加価値な業界への転職や、現場経験を活かしたキャリアチェンジです。

※参照:求人ボックス給料ナビ、フィールドエンジニア
厚生労働省 jobtag

年収を業界・企業別に比較

PCキーボードを打つ手元

どの業界や企業に所属するかが、年収にどれほど影響を与えるのか気になりませんか。

この章では、業界や企業規模という具体的な切り口で年収を詳細に比較し、高収入を目指せるフィールドを明らかにします。

  • 半導体業界の年収水準
  • 医療機器業界での年収状況
  • 大手メーカーでの年収の傾向
  • 大手企業中小企業の年収の違い

半導体業界の年収水準

フィールドエンジニアが高年収を実現する上で、半導体業界は最も有力な選択肢です。

世界的な市場拡大を背景に技術の高度化が絶えず進むこの業界では、専門スキルを持つエンジニアの需要が非常に高まっています。

企業の業績も好調で、従業員の給与水準は他業界よりも高く設定される傾向にあります。

実際の求人情報に目を向けると、この業界のフィールドエンジニアは年収550万円から1,000万円という高いレンジで募集されるケースも少なくありません。

例えば、半導体製造装置の最大手である東京エレクトロングループでは、中途採用で年収640万円から990万円という好条件が提示されることもあります。

さらに、現役社員や元社員からは「入社7年目、30代で年収880万円」に達したという具体的な声も聞かれ、経験とスキルが正当に評価される環境であることがうかがえます。

その高い収益性は企業の公式発表からも明らかで、東京エレクトロン本体の2023年度の平均年収は1,399万円という高水準です。

フィールドエンジニアも、こうした高い給与水準の恩恵を受けられる可能性は十分にあります。

技術の進化が続く成長市場であるため、将来性も非常に明るいのがこの分野の大きな魅力です。

自身の専門性を高め続けることが、継続的な収入アップにつながります。

※参照:openwork、東京エレクトロン株式会社
求人ボックス給料ナビ、東京エレクトロン株式会社
doda、求人検索半導体製造装置サービスエンジニア

医療機器業界での年収状況

安定性と専門性の両方を重視してキャリアを築きたいのであれば、医療機器業界が非常に魅力的な選択肢です。

この業界の特徴は、人の生命に直接関わる製品を扱うため景気の変動に強く、安定した経営を続ける企業が多いことです。

そのため、フィールドエンジニアの待遇も手厚く、安定した高収入を維持しやすい環境が整っています。

実際の求人情報に目を向けると、初年度の想定年収として約450万円から900万円といった幅広い範囲で募集される求人例が見られます。

特に、臨床工学技士の資格や医療機器の整備経験を持つ人材は高く評価され、年収交渉でも有利に働くことが期待できます。

また、収入面だけでなく、労働環境が整備されている企業が多い点も見逃せないポイントです。

緊急対応は発生するものの、年間休日が多く設定されていたり、残業時間が管理されていたりと、ワークライフバランスを保ちやすい求人が目立つ点も魅力の一つです。

長期的な視点で安定して働き続けたい方や、ライフイベントを大切にしたい方にとって、医療機器業界は最適なフィールドでしょう。

高度な専門知識が求められますが、その分だけやりがいと安定した待遇を得られる業界なのです。

大手メーカーでの年収の傾向

大手メーカー、特にFA機器やセンサーを扱う企業に所属するフィールドエンジニアの年収は、他の業界や企業とは一線を画す水準です。

これらの企業は、世界的なシェアを持つ製品を数多く有しており、高い利益率を背景に従業員へ高いレベルの報酬を還元しています。

その中でも特に突出しているのがキーエンスで、企業の平均年収は2,000万円を超えるという驚異的な水準です。

これは全産業の中でもトップクラスの数字であり、フィールドエンジニアも実力と成果次第で高収入を目指せることを示しています。

もちろん、これは特別な例ですが、他の大手メーカーも非常に高い年収水準を維持している点は注目に値します。

以下の表は、代表的な大手メーカーの平均年収の例です。

企業名平均年収の目安備考
キーエンス2,279万円FA・センサーメーカー
東京エレクトロン947万円半導体製造装置メーカー
ファナック968万円FA・ロボットメーカー
安川電機806万円産業用ロボットメーカー

このように、大手メーカーでは700万円から1,000万円を超える年収が現実的な目標です。

ただし、同じグループ企業であっても、親会社と子会社では年収に大きな差がある場合があるため、応募時には注意が必要です。

※参照:openwork、東京エレクトロン株式会社
openwork、キーエンス
openwork、ファナテック
openwork、安川電機

大手企業と中小企業の年収の違い

転職を考える際、大手企業と中小企業のどちらを選ぶかは、年収に最も直接的な影響を与えるでしょう。

両者の間には300万円から500万円、あるいはそれ以上の大きな年収格差が存在するのが実情です。

この差は、単なる基本給だけでなく、賞与や福利厚生といった要素も含めて考えるとさらに拡大します。

大手企業の場合、初年度から年収600万円から800万円でスタートする求人も珍しくありません。

転職サイトでは年収1,000万円を超えるフィールドエンジニアの求人が複数確認されており、その多くは大手企業によるものです。

一方、中小企業では初年度の年収は400万円から500万円程度が相場となり、その後の昇給ペースも大手と比較すると緩やかになる傾向です。

この差が生まれる理由は、企業の利益率の違いに加え、各種手当や制度の充実にあります。

例えば、大手企業では手厚い住宅補助が支給されることが多いですが、中小企業では手当がない場合も少なくありません。

また、研修制度においても、大手は体系的なプログラムを用意しているのに対し、中小はOJTが中心となることが多く、成長の機会にも差が出ます。

もちろん、中小企業でも特定の分野で高い専門性を持つ企業や、急成長中の企業であれば、大手並みの待遇を得られる可能性はあります。

フィールドエンジニアの労働条件と待遇

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額面の年収だけでは分からない、フィールドエンジニアならではの労働条件や待遇の実態を詳しく知りたいと思いませんか。

この章では、フィールドエンジニアの労働条件と実際の待遇について詳しく解説します。

  • 出張・夜間対応の手当について
  • 労働時間と時給の考え方
  • ワークライフバランスの実態

出張・夜間対応の手当について

フィールドエンジニアにとって、出張手当や夜間対応手当は、基本給とは別に支給される重要な収入源です。

これらの手当の有無や金額は企業によって大きく異なるため、年収を比較する際には必ず確認すべきポイントです。

一般的な出張手当の例としては、日当として5,000円から15,000円が支給され、それとは別に宿泊費や交通費が実費で支払われるケースが多いでしょう。

海外への出張が発生する企業では、さらに手厚い日当が設定されることもあります。

また、夜間の緊急対応に備える待機手当も重要な要素です。

これは、自宅などで待機していること自体に支払われるもので、月額2万円から5万円が一般的な水準です。

そして、実際に緊急で呼び出された際には、1回あたり5,000円から10,000円の呼び出し手当が別途支給されます。

ただし、企業によっては、みなし残業制度を採用している場合があります。

その場合、一定時間分の残業代や手当が基本給に含まれていることもあるため、求人票を見る際は、各種手当が別途支給されるのか、それとも給与に含まれているのかを詳細に確認するようにしましょう。

労働時間と時給の考え方

自分の年収が労働時間に見合っているかを客観的に評価するために、自分の働き方を時給に換算してみるという考え方があります。

フィールドエンジニアは、顧客先への移動時間や待機時間など、直接的な作業以外の時間も多く発生するため、総労働時間を正確に把握することが重要です。

例えば、年収を年間の総労働時間で割ることで、ご自身の時間単価を算出できます。

仮に年収500万円で、移動や待機を含めた年間の総労働時間が2,200時間だった場合、時給は約2,273円です。

また、年収が600万円でも、総労働時間が2,500時間に増えれば、時給は約2,400円となり、時間単価の伸びは年収の伸びほど大きくないことが分かります。

もし算出した時間単価が2,000円を下回るような場合は、労働条件や働き方を見直すきっかけになるかもしれません。

ワークライフバランスの実態

フィールドエンジニアのワークライフバランスは、所属する業界や企業の規模によって大きく異なります。

リモート技術の普及によって改善の兆しは見られるものの、依然として出張や緊急対応が生活に与える影響は大きいのが現状です。

業界別に見ると、医療機器業界は比較的ワークライフバランスを保ちやすい傾向です。

年間休日が多く、残業時間も管理されている企業が多いため、プライベートの時間を確保しやすいでしょう。

一方で、半導体業界は技術の進化が速く、顧客の生産ラインを止められないというプレッシャーも大きいため、責任の重い業務が増加する傾向にあります。

しかし、業界全体で働き方改革は進んでいます。

例えば、以下のような改善例が挙げられます。

改善の取り組み例具体的な内容
休日制度の充実年間休日125日以上の完全週休2日制を導入する企業が増加
リモート技術の活用遠隔での診断やサポートにより、出張の頻度を削減
負荷の分散緊急対応をチーム内のローテーション制にし、個人の負担を軽減
多様な働き方の支援育児休暇や時短勤務制度を充実させ、長期的なキャリアを支援

ただし、製造装置の新規導入時には数週間にわたる長期出張が発生したり、顧客の生産ラインが停止した際には昼夜を問わず対応が求められたりするなど、この職種特有の課題も残っています。

フィールドエンジニアが年収アップする方法

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ご自身の市場価値を高め、収入を向上させるための具体的な方法を知りたいと思いませんか。

この章では、フィールドエンジニアが年収を効果的に上げる具体的な方法を紹介します。

  • 資格・スキルで高収入を狙う
  • 転職で年収を上げる
  • 営業力で評価を高める方法

資格・スキルで高収入を狙う

専門性の高い資格やスキルを習得することは、自身の市場価値を直接的に高め、年収を大きく引き上げるための有効な方法です。

特に、現在のIT市場で需要が高いクラウド技術やセキュリティ分野のスキルは、年収アップに非常に効果的です。

例えば、AWS認定ソリューションアーキテクトやAzure認定資格といったクラウド関連の資格保有者は、年収600万円から1,000万円という高い水準の求人に応募できる可能性が広がります。

また、情報処理安全確保支援士やCCNAのようなネットワーク技術に関する資格も、ITインフラを支える基礎技術として高く評価されるでしょう。

さらに、外資系企業やグローバルに事業を展開するメーカーを目指すのであれば、英語力も大きな強みです。

TOEIC800点以上といった具体的なスコアは、応募できる求人の幅を広げるだけでなく、年収交渉においても有利に働くことが期待できます。

以下の表は、年収アップにつながりやすいスキル分野と年収の目安です。

スキル分野関連スキル・資格の例年収の目安
クラウド技術AWS認定、Azure認定600万円~1,000万円
セキュリティ情報処理安全確保支援士600万円~1,100万円
AI・機械学習Python、TensorFlow558万円~1,200万円
英語力TOEIC800点以上外資系企業で高待遇が期待できる

学習効果が高い20代から30代のうちに、特に将来性の高いクラウド技術から優先的に学習を始めることは、長期的なキャリア形成において重要です。

転職で年収を上げる

現在の職場で大幅な昇給が見込めない場合、より待遇の良い業界や企業へ転職することが、最も早く確実に年収を上げる方法です。

特に、成長性の高い半導体業界や、より企業規模の大きい大手メーカーへの転職は、20%から50%といった大幅な年収アップにつながる事例も少なくありません。

例えば、一般的な製造業から半導体業界へ転職したことで年収が大幅に増加したケースや、地方の中小企業から首都圏の大手メーカーへ移ったことで収入が大きく向上した例が見られます。

効果的に転職活動を進めるためには、以下の3つのポイントが重要です。

  • IT業界に特化した転職エージェントを活用する
  • 希望年収を明確に設定する
  • これまでの実績を具体的な数値で示す

まず、IT業界に詳しい転職エージェントを複数利用します。

非公開の好条件な求人を紹介してもらえたり、専門的な視点から書類の添削や面接対策のサポートを受けられたりするメリットは非常に大きいでしょう。

次に、希望年収を明確に設定することも大切です。

自身の経験やスキルを客観的に評価し、現在の年収の120%から150%程度を目安に希望額を設定すると、交渉の軸が定まりやすくなります。

そして、これまでの実績を具体的な数値で示せるように整理しておくことが、自身の価値を企業に的確に伝える上で不可欠です。

例えば、「〇〇の改善により、顧客のシステムのダウンタイムを〇%削減した」といった具体的な成果を伝えられるように準備しておくことがポイントです。

営業力で評価を高める方法

フィールドエンジニアとしての技術力に加えて営業力を身につけることで、社内での評価を高め、収入アップにつなげられます。

この職種は顧客と直接対話する機会が非常に多く、現場の最前線でニーズを汲み取れるユニークな立場にあるからです。

例えば、定期保守で顧客先を訪問した際に、設備の改善提案や新しいサービスの紹介を行い、追加の受注につなげるといった行動が評価されます。

また、自身の専門知識を活かして顧客向けの勉強会や技術セミナーを開催し、信頼関係を深めることも有効でしょう。

こうした活動を通じて顧客満足度を高め、契約の継続率向上に貢献できれば、それは会社にとって大きな利益です。

企業によっては、こうした営業的な成果に対して、インセンティブや成果賞与といった形で報酬に反映する制度を設けている場合もあります。

単なる保守担当者から、顧客の課題を解決する戦略的パートナーへと役割を拡大させることが、自身の市場価値を高め、収入を向上させるための重要なポイントです。

フィールドエンジニアのキャリア別年収アップ方法

楽し気に話し合う3人の男女

現在の仕事の延長線上にある、将来のキャリアパスについて具体的にイメージできていますか。

この章では、フィールドエンジニアが選択できる4つの主要キャリアパスとそれぞれの年収アップ戦略を紹介します。

  • マネジメント職を目指すキャリアルート
  • 技術専門職として成長する方法
  • コンサルタントへ転職する
  • 独立・起業する

マネジメント職を目指すキャリアルート

現場での豊富な経験を活かしてチームや組織を率いるマネジメント職への転身は、年収アップを目指す上で最も確実なキャリアパスの一つです。

フィールドエンジニアは、顧客との折衝やトラブル対応を通じて、技術的な知識だけでなく、高いコミュニケーション能力や問題解決能力を日々磨いています。

これらのスキルは、プロジェクトマネージャーや技術部門の管理職といったポジションで高く評価されるでしょう。

実際に、マネジメント職へ昇進することで、平均年収は700万円から1,000万円、あるいはそれ以上の水準を目指すことが可能です。

具体的には、以下のような役職がキャリアの目標となります。

役職名の例年収の目安
プロジェクトマネージャー700万円~1,000万円
技術部門管理職800万円~1,500万円
フィールドサービス部長900万円~1,300万円

30代前半までにチームリーダーとしての経験を積んでおけば、その後のキャリアにおいて非常に有利に働きます。

さらに、PMP資格やMBAを取得してマネジメントスキルを体系的に学ぶことで、技術が分かる管理職として自身の市場価値をより一層高められます。

技術専門職として成長する

マネジメントではなく技術を深く追求してキャリアを築きたいなら、技術スペシャリストを目指すのが最適な選択です。

IT技術がますます高度化・複雑化する現代において、特定の分野で深い専門知識を持つエンジニアの価値は飛躍的に高まっています。

現場の最前線で培った経験は、他のエンジニアにはない大きな強みとなり、高年収を実現するための強力な後ろ盾となるでしょう。

技術スペシャリストとして専門性を高めれば、年収800万円以上を目指すことが十分に可能です。

特に、半導体製造装置や医療機器、AI、クラウドといった成長分野のエキスパートは、年収1,000万円を超えることも珍しくありません。

例えば、AWSやAzureの上位認定資格を取得してクラウドアーキテクトを目指したり、セキュリティ分野で情報処理安全確保支援士の資格を取得したりすることが、専門性を証明する上で有効です。

20代後半から30代にかけて、自身の興味や適性を見極め、特定の技術領域に集中的に投資することが、他にはない専門性を確立し、長期的に高い評価を得るための重要なポイントです。

コンサルタントへ転職する

フィールドエンジニアとしての現場経験は、顧客の課題を解決するコンサルタントへの転職において、非常に大きな強みです。

多くのコンサルタントが理論を中心に提案を行う中で、現場で実際に何が起きているかを熟知しているあなたの言葉は、顧客にとって何よりも説得力を持ちます。

顧客の業務プロセスや課題を直接見聞きしてきた経験を活かせば、机上の空論ではない、実践的で効果の高い改善提案が可能です。

近年需要が高まるDXコンサルタントや業務改善コンサルタントといった職種へ転職することで、平均年収は700万円から1,200万円といった高い水準が期待できます。

フィールドエンジニアとして培った以下のスキルは、コンサルタントの業務に直結します。

  • 現場課題の的確な把握力
  • 技術的な知見に基づいた解決策の提案力
  • 顧客との信頼関係を構築するコミュニケーション能力
  • プロジェクトを最後までやり遂げる推進力

これらの経験をアピールすれば、未経験からでもコンサルティングファームへの転職を実現し、年収を大幅に向上させることが可能です。

独立・起業する

最後に、自身の事業を持つ独立・起業という選択肢も、キャリアの可能性として存在します。

この道は、成功すれば年収の上限がなくなり、年収1,000万円以上を得ることも夢ではない、最も収入ポテンシャルの高い選択肢です。

フィールドエンジニアは、業務を通じて培った顧客とのネットワークや専門技術を持っており、独立に必要な要素を兼ね備えています。

しかし、この選択肢は最もリスクが高いことを十分に理解しておきましょう。

会社員とは異なり、収入は完全に自身の活動次第となり、営業から経理まですべての業務を一人でこなさなければなりません。

また、収入が不安定になるリスクや、事業が失敗する可能性も常に伴います。

そのため、多くの人にとっては、まずは企業に所属し、安定した環境でさらにスキルを磨き、人脈を広げることが現実的です。

将来的に独立を視野に入れる場合でも、まずはより待遇の良い企業へ転職して経験を積むことが、成功の確率を高める上で非常に重要です。

まとめ

本記事では、フィールドエンジニアの年収相場を年代・業界・企業別データで詳しく解説しました。

特に半導体や医療機器といった成長業界、あるいは大手企業への転職は年収アップの有効な選択肢です。

ご自身の年収が、出張や夜間対応といった負荷に見合っているか、客観的な数値を参考に判断しましょう。

ここで得た知識を武器に、自身の市場価値を正しく評価し、資格取得や転職エージェントへの相談、転職活動といった具体的な次の一歩を踏み出すことで、理想のキャリアと収入を実現してください。

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