この記事では、女性ITエンジニアが抱える主な悩みから、エンジニア職のメリット、向いている人の特徴まで、女性エンジニアの現状を詳しく解説します。
さらに、女性がエンジニアとして働きやすい職場を見つけるためのポイントも紹介するので、これからエンジニアを目指す方は必見です。
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女性エンジニアはつらい? よくある5つの悩み
女性エンジニアが「つらい」「辞めたい」と感じるのは、決して珍しいことではありません。以下に挙げる5つは、多くの女性エンジニアが抱えている主な悩みです。
- 残業や休日出勤が多い
- 職場に女性が少ない
- キャリアプランを立てにくい
- インプット(学習)の時間が取りにくい
- 女性という理由だけで特別扱いを受ける
それぞれの悩みについて詳しく解説します。
残業・休日出勤が多い
エンジニアとして働く場合、納期が迫っていたり、トラブルが発生したりすると、残業を求められることがあります。
特に、担当しているシステムやポジションによっては、休日対応が必要になる場合も少なくありません。このような状況は、家事や育児、介護などを理由に家庭といったライフワークバランスを重視したい女性にとって、精神的・肉体的に大きな負担になります。
また、企業が就活・転職サイトに載せている平均残業時間は、人事や経理など他部署も含めた平均残業時間であり、部署ごとの残業状況は入社してからでないとわからないことも多々あります。想像していたよりもハードな労働環境は、女性がエンジニアを辞めたいと思う原因のひとつです。
職場に女性が少ない
一般社団法人 情報サービス産業協会が行った「2022年版 情報サービス産業 基本統計調査」によると、ITエンジニアの女性比率は23.2%と、全体の約2割にとどまっています。
男性が圧倒的に多いITエンジニアの職場では、女性特有のストレスや悩みなど、プライベートな相談ができる相手がいないという問題が起こり得ます。
周りの男性同士が楽しそうに過ごすなか、孤立感や心細い気持ちなどを理由に、仕事を辞めたいと感じてしまう女性もなかにはいるでしょう。
※参照元:一般社団法人 情報サービス産業協会「2022年版 情報サービス産業 基本統計調査」p.27
キャリアプランを立てにくい
女性エンジニアが辞めたいと悩む理由のひとつに、ロールモデルの不在が挙げられます。エンジニアの職場では、女性の上司や管理職が少ないため、模範となるキャリアパスが見つけにくいという問題があります。
とはいえ、バリバリ働く女性エンジニアの姿が、必ずしもポジティブに映るわけではありません。職場の女性が昼夜を問わない激務をこなす姿を見て、「自分にはエンジニアとしてのキャリアは厳しい」と感じてしまう方もいます。
特に結婚や妊娠、出産などのライフイベントとエンジニア職を両立させたいと考えている女性にとっては、周囲に激務が当たり前と考えている女性が多くなればなるほど、将来への不安感からより「つらい」「辞めたい」という感情を抱えてしまいます。
インプット(学習)の時間が取りにくい
IT業界では絶えず新しい技術が生まれており、エンジニアにとって新しい技術の習得は避けて通れない道です。
しかし、継続的な学習はプライベート時間を削るしかなく、特に家庭をもつ女性にとって、かなり負担が大きくなると予測できます。
このような継続的インプットの難しさが理由で、エンジニア職を辞めたいと考える女性もいます。
女性という理由だけで特別扱いを受ける
女性エンジニアはまだ少ないため、周囲から特別扱いされてしまうケースがあります。なかには男性従業員との指導や業務の差が原因で大きなストレスを感じたり、チーム内で孤立してしまったりする人もいます。
また、男性社会に身を置くことで「女性は結婚してすぐに辞める」といった偏見や、飲み会で無理にお酌をさせられるといった性別を理由としたハラスメントに耐え切れず、仕事を辞めたいと思う女性もいます。
つらいだけじゃない! 女性がエンジニアになるメリット
女性がエンジニアになったからと言ってつらいことばかりではありません。女性のエンジニアだからこそ次のようなメリットもあります。
- 転職や再就職に有利
- 平均よりも高収入を目指せる
- 評価に男女差がない
- 時短・在宅など自由な働き方も選べる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
転職や再就職に有利
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が公表している「企業における情報セキュリティ実態調査2022」によると、情報セキュリティの管理や社内システムのセキュリティ対策に関わる人材が「不足している」または「どちらかといえば不足している」と回答した日本企業の割合は89.8%に達します。
さらに、日本の情報セキュリティ人材の不足は極めて深刻であり、過去10年以上改善が見られていません。
このように日本のIT業界は人手不足が常態化しているため、常に求人数が多く、転職によるキャリアアップや年収の向上が十分に見込めます。出産や育児などで一時的に仕事を離れても、スキルが磨かれていれば再就職は比較的容易といえるでしょう。
※参照元:NRIセキュアテクノロジーズ株式会社「企業における情報セキュリティ実態調査2022」
平均よりも高収入を目指せる
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」をもとに、女性のシステムエンジニア(分類では「ソフトウェア作成者」)の平均年収を計算すると約456万円※1になります。さらに、システムコンサルタントやシステムアーキテクト(分類では「システムコンサルタント・設計者」)といった、より上流工程を担う職種になると、平均年収は約593万円※1まで跳ね上がります。
国税庁が発表している「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、女性の給与所得者の平均年収が約302万円であることから、女性エンジニアは高収入を狙える職種であることがわかります。
※参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
※1 企業規模:10人以上、平均年収算出方法:きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与
※参照元:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
評価に男女差がない
エンジニアは技術職のため、業界全般で男女の区別がほとんどなく、個人の実力や成果に応じた評価がされる環境が整っています。
特にIT産業は他の産業よりも歴史が浅く、ベンチャーやスタートアップ企業が数多く存在しますが、そういった新しい企業こそ実力主義が強い傾向にあります。
時短・在宅など自由な働き方も選べる
IT業界ではテレワークやフレックスタイム、時短勤務など働き方が選べる企業が多く、場所や時間に縛られずに働けます。また、キャリアを重ねるにつれてフリーランスとしての独立を視野に入れる人も少なくありません。
このような柔軟な働き方は、出産や育児、介護といった人生の大きな節目を迎えるときにフレキシブルに対応できるため、大きなメリットになります。
結局つらい?つらくない? エンジニアに向く人・向かない人の特徴
多くの女性エンジニアは、女性が少ない職場に特有の悩みやつらさを抱えながらも、技術職としての強みを生かして働いています。女性エンジニアとして働くのがつらいと感じるかどうかは、最終的に、個人の性格や資質が大きく関係します。
ここからは、エンジニアに向いている女性、向いてない女性の特徴を具体的に解説します。
ITエンジニアに向いている女性
エンジニアは、小さな作業をコツコツと積み重ねることで成果を生む仕事です。そのため、細かい作業を継続的に続けるのが得意な方はこのフィールドで活躍できるはずです。
また、実力を評価される世界なので、手に職をつけたいという女性やゆくゆくは独立を目指したい方にもおすすめです。
ほかにも、先述した通り、IT業界は依然として男性が多数を占めています。男性が多い職場であっても、特段気にせずに働ける女性もエンジニアに向いているでしょう。
ITエンジニアに向いてない女性
エンジニアの仕事は、締め切りが厳しく設定されており、クライアントの要望で急な仕様変更があることも珍しくありません。そのため、のんびりとマイペースに働きたいと考えている人には、ITエンジニアに向いてない可能性が高いです。
また、エンジニアになるにはプログラミングスキルの習得が必須で、スクールで学ぶとなると半年から1年の学習期間が必要です。
したがって、寿退職や数年で辞めようと考えている人は、学習コストをかけてまでエンジニアを選ぶメリットがあまりないため、別のキャリアを検討することをおすすめします。
女性がエンジニアとして働きやすい転職先を見つけるポイント
女性がエンジニアとして長く楽しく働き続けるためには、女性が働きやすい職場を見つけることが重要です。
転職時に働きやすい職場を見極めるなら、以下の3つのポイントをチャックしましょう。
- 出産・育児などを経て職場復帰した女性エンジニアがいる
- 研修・資格取得支援などのスキルアップ制度が充実している
- フリーランスとして独立するのもアリ
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
出産・育児などを経て職場復帰した女性エンジニアがいる
産休や育休などの制度が整っていても、実際の職場で活用されていなければ意味がありません。そこで現在産休や育休を取得している、もしくは過去に取得して復帰した従業員がいるかどうかを確認しましょう。
家庭と仕事を両立している女性従業員から実際に話を聞ければ、より具体的なイメージが湧くはずです。
また、ロールモデルとなる女性エンジニアがいることで、女性ならではの悩みや、ライフステージに沿った働き方などをお互いに相談しやすくなり、新たな組織づくりにつながる可能性もあります。
研修・資格取得支援などのスキルアップ制度が充実している
柔軟な働き方ができるという理由でエンジニアを目指す女性もいますが、理想の働き方を選べるようになるには条件を満たす必要があります。条件を満たすためにも、エンジニアとしてのスキルを磨き、実績を残して、市場価値を高めることが大切です。
家庭と仕事を両立させたい、独立を目指したいと考えている女性は、研修や資格取得支援など、スキルを高められる環境が整っている企業で経験を積むのが、長期的に大きなプラスになります。
フリーランスとして独立するのもアリ
エンジニアとしてのスキルを磨けたら、ライフステージに応じて、フリーランスとして柔軟に働くという選択も視野に入れてみましょう。
特に小さなお子さんがいる家庭では、フリーランスで働くことで子どもの成長を見守りながら自宅で仕事ができます。また、通勤時間が不要になるので時間を有効に使え、ストレス軽減にもつながります。
時間や納期の管理は自分自身で行う必要がありますが、家庭との両立を考慮すると、独立する利点は非常に大きいはずです。
まとめ
女性エンジニアには、残業や休日出勤が多い、職場に女性が少ない、キャリアプランが立てづらいなどの悩みがある一方で、転職や再就職に有利、高収入が目指せる、評価に男女差がないなどのメリットがあります。
女性としてITエンジニアを目指すべきか、企業に就職するのか、フリーランスになるのかなど、今後の方向性について悩んでいるなら、一度、ウィルオブテックの無料キャリア相談会に参加してみてはいかがでしょうか。プロのアドバイザーが一人ひとりに寄り添ったアドバイスを行います。
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無料のキャリア相談を予約するよくある質問
女性エンジニアが少ない理由は?
「エンジニア=長時間労働」というイメージが定着してしまい、「家庭との両立が難しいのでは?」と懸念されていることが、女性エンジニアが少ない一因と言えるでしょう。
しかし、昨今の働き方改革に伴い、エンジニアを取り巻く職場環境も改善されつつあります。企業ごとに残業時間や休日数は異なるため、選考時に確認してみてください。
女性も未経験からITエンジニアを目指せる?
企業のなかには未経験のITエンジニアを採用しているところもあります。そのため、性別に関係なく未経験者でもITエンジニアを目指すことは可能です。
ただし、基本的な知識が全くないと選考を突破することは難しいでしょう。スキルを身につけるために、スクールの受講もおすすめです。