Pythonが機械学習に使われる理由は?活用事例や学習方法を解説!

  • はてブ

この記事でわかること

  • 機械学習がディープランニングやAIと異なる点
  • Pythonが機械学習に使われる理由
  • Pythonを活用できる仕事
編集者プロフィール
ウィルオブテック事業部
坂田 雄平

過去に8年ほど、受託企業でITエンジニアの経験あり。長年培ってきたエンジニア経験をもとに、求職者さまに寄り添ったキャリア支援を得意としている。

IT技術の発展により、機械学習の需要が高まっています。なかでも、Pythonは機械学習に適しているといわれています。

Pythonはなぜ機械学習に活用されているのでしょうか?今回はPythonが機械学習に活用されている理由や、活用事例、Pythonを学ぶ方法についてご紹介します。

Pythonを学んだあとは、コーディングテストでスキルを可視化しませんか?

「Pythonを独学したものの、自分の実力がわからなくて不安」という方も多いのではないでしょうか?そこでおすすめなのが、累計350社以上の企業が導入しているコーディングテストの「TrackTest」です。国内コーディングテストの先駆け的存在だから安心のクオリティと問題数!力試しにTrackTestを無料で受験してみませんか?

コーディングテストを無料で受験する

機械学習とは?AIやディープラーニングとどう違う?

まずは、機械学習とは何か、AIやディープラーニングとはどのような違いがあるのかについて簡単におさらいをしておきましょう。

機械学習とディープランニングの違い

機械学習とは、人間が行う「学習」を機械(コンピューター)で実現する手法のことです。

ディープラーニングはニューラルネットワークという機械学習の手法を活用したもので、より複雑な思考や学習を実現した機械学習をさらに発展させた技術といえます。

機械学習とAIの違い

AIとは人間の知能や行動を再現するコンピューターシステムのことです。

一方、機械学習は人間の「学習」をコンピューターで再現する手法を指し、AIを生み出すための重要なパーツのひとつといえます。

機械学習の基本的な流れ

次に、機械学習の基本的な流れについてご紹介します。

①データ準備

機械学習を行うためには、まずはデータを準備する必要があります。学習をさせたいデータを集めましょう

②データの可視化・分析

データの例外が多いと、求める学習結果を得られないことがあります。そのため、準備したデータを可視化し、内容を分析します。例外を取り除き、データを整理しましょう。

③データの前処理

機械学習を行うために、データの前処理を行います。データを使用するライブラリに適した形式に整え、コーディングします

④モデル構築

どのようなモデルを構築すればもっとも効率よく学習ができるのかを考え、モデルを構築します。構築したモデルで実際にデータを学習させます

⑤モデル評価・選択

学習結果を評価・検証し、構築したモデルが適していたかどうかを判断します。学習結果が不十分な場合は「モデルの構築」に戻り、組み立て直します

このプロセスを何十回も繰り返しながら、機械学習の効率を高めていきます。

機械学習の3つの学習方法

機械学習には以下の3つの学習方法があります。

教師あり学習

コンピューターにあらかじめ正解の学習データを与え、それをもとに学習させる手法です。正解や特徴がはっきりとしたデータを準備する必要があります

画像分析や翻訳など、正否が明確なタスク処理に向いた学習方法です。

教師なし学習

コンピューターに正解のデータを与えずに学習させる手法です。ランダムに与えたデータの構造を分析し、そこにある法則を導き出すのが特徴です

ECサイトなどのリコメンド機能は、「クラスタリング」と呼ばれる教師なし学習を用いた技術によって行われています。

強化学習

コンピューター自体が状況判断を行い、試行錯誤しながら答えを導き出す手法です。オセロや将棋などで活躍するAIや自身で歩行方法を改善できるロボットなどが強化学習の代表的な技術です。

もっとも人間に近い思考ができる機械学習の手法といえるでしょう。

Pythonが機械学習に使われる理由とは?

機械学習のプログラミング言語としてもっとも一般的なのが、今回ご紹介するPythonです。

ここからは、Pythonの基本情報や活用事例についてご紹介します。

Pythonとは

Pythonは、文法がシンプルで初心者でも習得しやすい言語です。「コンピューターのOSが変わっても書き直しをする必要がない」「豊富なライブラリがある」といった特徴もあります。

さまざまなプログラミングに活用されています。Pythonで開発された代表的なサービスとして、感情を認識して会話できるロボット「Pepper」のほか、YouTubeやDropBoxなどがあります。

機械学習でPythonが使われる理由

昨今、人気が高まっているPythonはなぜ機械学習に用いられることが多いのでしょうか。主な理由を3つご紹介します。

信頼性の高さ

YouTubeやDropBoxなどのメジャーなWebサービスでも活用されているように、Pythonは機械学習の分野に限らず、さまざまなシーンで使用されているプログラミング言語です。

GoogleでもPythonを活用したAIサービスの開発を行っており、信頼性が非常に高い言語といえます。

シンプルな文法で取り組みやすい

Pythonはシンプルなコードが特徴のプログラミング言語です。記述量が少なく済むため、万が一トラブルやエラーが起こっても、原因を発見しやすいという特徴もあります。

また、「オフサイドルール(インデントすることによって、コードのかたまりをブロックとして明示できる)」などが採用されており、コードのかたまりが判断しやすいのも特徴です。

複数のエンジニアが関わる大規模なプロジェクトでも、効率的にシステム開発を進めることができます。

機械学習に関するライブラリが充実

システム開発のシーンでは、工数削減のためにライブラリやフレーム(作りたいシステムのコードのテンプレ)が頻繁に使用されています。

Pythonには、機械学習・AI開発で使用されるライブラリ・フレームワークが充実しており、機械学習の開発シーンで便利に活用できます

機械学習のプログラミング言語としては、JavaやC++、C、JavaScriptなどがありますが、利便性や使いやすさという点でPythonが多く選ばれています。

▼Pythonに関するそのほかの記事
Pythonの将来性は高い?習得するメリットやPythonでできることも合わせて解説!」もあわせてご覧ください。

Pythonを使った機械学習の事例

Pythonを使った機械学習の事例としては以下があります。

スパムメールを除外する

GmailなどのWebメールサービスには、一般・ソーシャル・プロモーションなど、メールの内容を自動で分類する機能が搭載されています。

この機能には、スパムメールを自動で分類して除外する機能もあります。このようなメールの自動分類機能には、Pythonの機械学習の技術が活用されています。

顔の自動分類

Pythonには、「OpenCV」と呼ばれる画像認識ライブラリがあります。

OpenCVとディープラーニングのライブラリを組み合わせて、「入室制限のある部屋に入るための本人認証」「監視カメラの画像から容疑者を追跡する解析ツール」など、顔の自動解析・分類システムが構築されています。

株価・仮想通貨の値動きの予想

機械学習は、ある特定の周期的パターンを持つデータが、今後どのように変化するかを予想するのに適した技術です。

このような特徴を活かして、機械学習は株価や仮想通貨の根動きを予想する「バックテスト」ツールとして活用されています。

多くの投資家は、投資判断のためにバックテストを活用していますが、この効率と精度を高められるのが「scikit-learn」というPythonの機械学習ライブラリです。

Pythonを活用する仕事と学習方法

最後にPythonを活用する仕事とおすすめの学習方法について解説します。

Pythonを活用する仕事

Pythonを活用する仕事は下記のとおりです。ぜひ、キャリアを考える際に参考にしてみてください。

AIエンジニア

AIは機械学習の技術を用いた最先端テクノロジーのひとつです。Pythonは、AIに搭載する機械学習やディープラーニングのシステム構築に欠かせない言語のため、Pythonを学ぶことでAIエンジニアを目指すことができます。

IT人材の不足が叫ばれる中、AIなどの先端技術の開発に携わる人材は特に少ないとされています。Pythonを習得しAIエンジニアになることで、エンジニアとしての市場価値を高めることができます。

Webエンジニア

PythonはYouTube・DropBoxだけでなく、Instagram、Pinterestなど大規模なSNSやWebサービスの開発に活用されています。

Pythonを習得することで、上記にあげたようなSNSやWebサービス、アプリケーションを開発するエンジニアを目指すことができます

データサイエンティスト

Pythonは、大規模なデータ処理や分析などに強みを持つプログラミング言語です。

さまざまなデータを収集・分析し、データの中にある規則性を発見したり、ユーザーの行動パターンを導き出したりするデータサイエンティストの業務と相性が良く、データサイエンティストになるにはPythonの習得が欠かせません

Pythonを学ぶことで、データサイエンティストというキャリアを目指すこともできます。

Pythonの学習方法

ここからは、Pythonの学習方法についてご紹介します。

プログラミングスクールで学ぶ

エンジニアとして経験が浅いもしくは未経験の方は、プログラミングスクールで体系的にPythonを学ぶのがよいでしょう。

実用的なPythonを学ぶことができるように、スクールを選ぶ際には口コミを確認したり、体験学習などに参加したりしてから判断するのがおすすめです。

書籍やオンライン教材で学習する

書籍を購入したりオンライン教材をダウンロードしたり、独学でPythonを学習する方法もあります。もっとも手ごろでコストが少ない方法です。

教材で学びながら、自身で簡易のサービスやシステムを構築してみるのもおすすめです。試行錯誤をしながら、経験や理解を深めることができます。

また、オンラインで受講できるコーディングテストサービスなども有効活用してみてください。

まとめ

Pythonは、機械学習やAI開発の他、大規模なWebサービス・SNSなどの開発に活用されているプログラミング言語です。

AIエンジニアやデータサイエンティストをはじめ、さまざまなキャリアを目指すことができます。エンジニアとしてレベルアップを目指している方は、Pythonの習得を検討してみてください。

自身のスキルを可視化するために「Track Test」を受験してみませんか?

プログラミング言語の習得に必要なのは、現在の達成度を理解すること。Pythonの勉強をある程度終えたら、「TrackTest」でスキルを可視化してみませんか?無料で「TrackTest」を受験したあとは、ITエンジニアの転職に詳しいキャリアアドバイザーからフィードバックを受け取れます!今後のキャリアパスを考えるきっかけに!

Track Testを無料で受験する
  • はてブ