Pythonの将来性は高い?習得するメリットやPythonでできることも合わせて解説!

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この記事でわかること

  • Pythonの将来性が高い理由
  • Pythonを習得する4つのメリット
  • Python使用することでできる6つのこと
編集者プロフィール
ウィルオブテック事業部
上松 大輝

過去に4年ほど、SEとしてシステム開発やネットワーク構築業務に従事。その後、エンジニアの転職を支援するウィルオブテックで求職者さまのキャリア支援を担当。過去のエンジニア経験を活かし、現場感に沿った具体的なキャリアの提案が得意。

Pythonは、将来性が高いプログラミング言語のひとつとして知られています。

本記事では、Pythonの将来性が高い理由やPythonを習得するメリットなどを紹介します。

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Pythonの将来性が高い理由

Pythonの将来性が高い理由
Pythonはオープンソースのプログラミング言語です。他のプログラミング言語と比較すると、以下のような特徴があります。

  • シンプルな文法でコーディングが容易なので可読性に優れている
  • ライブラリが豊富なので開発が進みやすい

実際に、Pythonの将来性はどれくらい高いのでしょうか。詳しく解説します。

市場の需要が増加しているため

理由の一つとして、需要が拡大していることが挙げられます。もともとPythonは海外において人気がありましたが、近年は日本にもその波が押し寄せています。

その証拠にStack Overflowが行った「開発者調査2023」で、PythonはJavaScript、HTML/CSSに次いで人気の高い言語になりました。

近年は企業でもデータを取り扱うサービス増加やビッグデータ解析によるマーケティングなどに向けて、Pythonをメイン言語としたエンジニアを積極的に採用しています。

GoogleのGmailやGoogle Maps、YouTubeのバックエンドでもPythonが使われており、Yahoo!やDropboxもPythonを採用しています。

AI分野が伸び続けているため

Pythonには、AI開発に欠かせない機械学習に強いという特徴があります。Pythonが機械学習に強い理由としては、AI開発に優位なライブラリやフレームワークが充実していることが挙げられます。

具体的にはTensorFlowやKerasといった機械学習や統計処理に特化したライブラリにより、科学技術計算などに応用できます。AIといっても形態はさまざまで、画像認識や文章の規則抽出の他、最近は自動車の自動運転での活用もよく耳にするでしょう。

5Gの普及によって、社会の広範囲でAIを活用したIoTが活性化していくことが予想されます。それに伴ってPythonの需要も拡大するため、将来性が期待されているのです。

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こちらのPythonエンジニアに転職するには?抑えとくべきポイントを解説!でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

データサイエンス分野での活躍が見込めるため

Pythonは、データサイエンスの分野でも活躍が見込めます。なぜなら、Pythonは統計やデータ分析に強みがあるからです。

例えばデータを分析する際は、外れ値の除外や欠損値の補填、データの結合や分割といったデータの前処理が必要です。Pythonはデータ処理をサポートする機能やライブラリに優れているため、データサイエンスへの応用が容易といえます。

近年データサイエンスが注目されている背景には、ビッグデータの集積が盛んになったことがあります。ビッグデータとはその名のとおり膨大なデータのことですが、クラウドやSNSの普及によってネット上に膨大な個人情報が集積され、企業の事業策定やマーケティングに活用されるようになりました。

しかし、集積されたデータはそのままでは意味がなく、抽出や解析、評価、図やグラフによって可視化して共有するなどの工程を経て、初めて企業の意思決定に役立ちます。

このような時代のニーズによって、データサイエンスの応用に欠かせないPythonが注目されているのです。

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こちらのデータサイエンティストになりたい人向け!職務内容や必須スキルを紹介でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

他言語と比べたPythonの将来性

他言語と比べたとき、Pythonに将来性はあるのでしょうか。今回は、Pythonと親和性が高いRubyと根強い人気を誇るJavaを比較します。

Rubyと比較したときのPythonの将来性

Rubyは日本発の言語として初めて、国際規格として認められた言語でもあります。現在は世界中のエンジニアから高い評価を受けていることで知られています。

可読性や保守性に長けており、初心者でも習得しやすい点が魅力です。またフレームワークを用いたスピーディーな開発が可能なので、Webアプリを開発しているスタートアップ・ベンチャー企業からも強く支持されています。

しかし、統計やデータ分析に強みがあるPythonと比べると、Rubyはややデータサイエンス領域に弱い傾向があります。今後さらに需要が拡大される機械学習やAI分野などに強いPythonの将来性がなくなることはないでしょう。

Javaと比較したときのPythonの将来性

WindowsやMacなどOSを選ばずに使用できるJavaは、依然として高い人気を誇っています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行している『ソフトウェア開発分析データ集2022』によると、20以上ある言語のうちJavaが約4割を占めていました。

Javaの国内需要は今後も高いことが予想できる一方で、初心者でも習得しやすいPythonと比べると、学習難易度が高いのは難点といえます。短期間でPythonの習得を進めつつ、長期間を見込んでJavaを学習すれば、引く手あまたなエンジニアになれるでしょう。

Pythonの4つのメリット

Pythonの4つのメリットは以下のとおりです。一つずつチェックしていきましょう。

実用的なライブラリでスムーズに開発できる

Pythonは実用的なライブラリが豊富なので、効率的な開発が可能です。ライブラリとは、使用頻度の高い機能のコードを抽出してまとめたものです。ライブラリを用いるとゼロからコードを書く必要がないため、効率化と時間短縮につながります。

Pythonでは画像処理や統計処理、Web開発など、さまざまなライブラリを目的に合わせて使用できます。ライブラリには標準ライブラリと外部ライブラリがあり、代表的な標準ライブラリには計算強化のmath、日付や時刻の取得のdatetime、デスクトップアプリ開発にtkinterなどがあります。

外部ライブラリとしては画像処理のmatplotlibやスクレイピングのbeatifulsoup4などがよく知られていますが、これら以外にも有用なライブラリが数多く公開されています。

文法が比較的単純で書きやすい

コードが極めてシンプルで記述しやすいことも、Pythonの大きなメリットです。

Pythonは記述性や可読性を高めるためのルールが設定されており、初めてプログラミングを学習する人でも理解しやすい構造になっています。例えば、if文やforループの処理で強制的にインデント(字下げ)が行われるというオフサイドルールがあります。

また計算式や指定の文を出力するような単純なコードであっても、他言語では数行の記述が必要なのに対してPythonは1行で済みます。コードがシンプルなので、他の人が書いたプログラムの微修正やバグの改善などもスムーズに行えるため、開発現場における生産性の向上につながります。

ソースコードが少ない

ソースコードが少ないこともPythonのメリットです。ソースコードとは、処理の内容を記述したテキストファイルのことです。

他言語と比べてソースコードが少ないため、短時間でプログラムが書け、記述ミスなども低減できます。通常はプログラムが大規模になるほどソースコードが膨大になりますが、Pythonなら比較的スッキリした記述でコーディングができます。

フレームワークがあり効率良く学習できる

Pythonのフレームワークを使用することで、効率的に学習しながらWebアプリを開発できます。フレームワークとはWebアプリの雛形のようなものです。

Webアプリに必須の機能や構造が内包されているので、情報を入力していくだけで容易にアプリ開発ができます。フレームワークには便利なライブラリがすでに組み込まれており、必要に応じてライブラリをインポートすることで機能を拡張することも可能です。

Pythonでよく知られたフレームワークに、「Django」や「Flask」があります。Djangoは一般的なWebアプリに必須の機能を搭載したフレームワークで、Flaskは最低限の機能を備えており、機能を拡張しながら開発を進められます。

例えば「Django」にはもともと強固なセキュリティ対策が備わっており、「ユーザー認証」「管理画面」「リンク表示」といったWebアプリでよく見られる機能も搭載されています。

Pythonでできる6つのこと

ここからは、Pythonでできる6つのことについて見ていきます。Pythonを新たに習得したい方は必見です。

学習機能を用いた人工知能の開発

Pythonが注目されている背景には、人工知能や機械学習の実用化があります。

機械学習とは機械が人間のように経験から学習し、規則性やパターンを見出し、改善する仕組みのことです。機械学習の応用例としては、画像認識アプリや音声解析、自動運転技術などが挙げられます。

Pythonには、Googleが開発のTensorFlowやメタ社(旧フェイスブック社)によるPyTorchといったディープラーニングに優れたライブラリがあり、AI開発で広く使われています。

データの処理や分析の自動化

Pythonによってデータ処理や分析を自動化し、業務を効率化できます。具体的には膨大なデータを人間が見やすい形に整理して出力することや、エクセル上のデータから必要な箇所だけを抽出することなどが挙げられます。

手動で行うと数時間かかる作業も、自動化によって業務効率化を図れるため便利です。

Pythonは、これらを行うための数値計算を行う「NumPy」や、データ解析支援が可能な「Pandas」、配列や行列の演算処理する「SciPy」といったライブラリが充実しています。

Web上の画像やテキストのデータの自動収集

「BeautifulSoup」や「Selenium」などのライブラリによって、Webスクレイピングが可能です。

スクレイピングとは、取得したHTMLから任意の情報だけを自動で抽出する技術のことです。例えば、競合他社のサイトから株価や業績に関連する情報のみを自動取得し、求めている画像だけを拾ってくることができます。

従来はWeb上の膨大なデータを人間が参照しつつ、必要なものを収集していましたが、これでは多大な労力と時間がかかります。スクレイピング技術によってこのような業務を削減できるため、企業が行うマーケティング戦略などに注力できます。

WebサービスやWebアプリケーションの作成

Pythonは、WebサービスやWebアプリケーションの開発にも広く使われています。前述の「Django」「Flask」によるWebアプリ開発や、ゲーム開発用ライブラリ「Pygame」、2Dゲーム開発用フレームワーク「Cocos2d」などです。

そのため、Pythonによって独自のSNSや通常業務で使うWebサービス、ブラウザゲームの開発も可能です。

InstagramやDropbox、Pinterestといった有名なWebサービスも、Pythonで作成されています。Instagramのように多数の動画を伴うサービスでも動作は滑らかであり、Webアプリ開発においてPythonが他言語に劣ることはありません。

組み込みアプリケーションの作成

「組み込みアプリケーション」とは、機械や電子機器を動作させるために組み込まれているアプリケーションのことです。

私たちの周りにはPCやスマートフォンだけでなく、炊飯器や電子レンジ、冷蔵庫といった電子機器がたくさんあります。多くの場合、動作が速いC言語やC++が使われますが、実はPythonはそれらの言語と親和性が高く、PythonでC言語の処理を出力できます。

よって、今後組み込みアプリにPythonが併用されるケースが増えることも考えられます。また、「Raspberry Pi」という学習用の超小型パソコンにもPythonが使われています。

フィンティック・ブロックチェーン技術の開発

フィンテック業界に代表されるブロックチェーン技術の根幹にも、Pythonが採用されています。なぜなら、Pythonにはブロックチェーンの作成に使えるライブラリが豊富にあるからです。

例えば、ブロックチェーンには入力したデータをランダムに変換するハッシュ関数が必須ですが、Pythonなら「hashlib」という標準ライブラリによって容易に実装できます。また暗号の公開鍵の作成に使える「ecdsa」や、送付先のアドレス生成に役立つ「Base58」などのライブラリもブロックチェーンに必須の機能を提供します。

ブロックチェーン技術は仮想通貨でよく知られていますが、本質的には信頼性を担保する技術であり、物流や医療だけでなく、取引が存在するビジネスにおける広範な活用が検討されています。

Pythonエンジニアの平均年収

Pythonエンジニアは、年収の高さを期待できる職種といえるでしょう。

実際にウィルオブテックで保有しているPythonエンジニアの求人を確認してみると、年収600~700万円台の求人が多く見受けられました。

前述のとおり、Pythonは比較的新しい言語であり、Pythonに精通したエンジニアは貴重な存在です。さらに、データ分析や機械学習などの需要の高まりもあるため、今後ますますPythonエンジニアが求められ、市場価値も上昇していくでしょう。

AI関連の知識やデータ解析のスキルなども持ち合わせていると、より活躍できるPythonエンジニアを目指せます。

▼Pythonエンジニアの仕事内容については
こちらのPythonエンジニアの仕事内容とは?年収やスキルについても解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

まとめ

AIや機械学習、ブロックチェーンといった技術がますます浸透していくことを考えると、それらの開発に適したPythonは非常に将来性の高いプログラミング言語といえます。

現段階では、Pythonに精通した人材が少ないため、Pythonを学習しておくと市場価値を高められるでしょう。ぜひPythonの習得を視野に入れてみてください。

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よくある質問

Pythonの将来性が高いと言われる理由は何ですか?

はい。理由として「市場の需要が増加しているため」「AI分野が伸び続けているため」データサイエンス分野での活躍が見込めるため」などがあげられます。詳細は「Pythonの将来性が高い理由」で説明しているので確認ください。

Pythonのメリットは何ですか?

はい。よく言われていることとして、「実用的なライブラリでスムーズに開発できる」「文法が比較的単純で書きやすい」「ソースコードが少ない」「フレームワークがあり効率良く学習できる」などがあげられます。詳細は「Pythonのメリット」で説明しているので確認ください。

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