フロントエンドエンジニアへの転職を考える前に、どれくらいの年収が得られる職種なのかを知っておきたいという方も多いのではないでしょうか。フロントエンドエンジニアは比較的新しい職種であるため、求人内容だけでは業務内容の詳細がわかりにくいケースもあります。
そこで、本記事ではフロントエンドエンジニアの仕事内容や、条件別でみる平均年収などについて解説していきます。転職で有利になるスキルや年収を上げる方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
エンジニアとしてステップアップを考えているのならば、客観的に自分の「強み」や「市場価値」を知ることが重要です。
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フロントエンドエンジニアとは
まずは、フロントエンドエンジニアの仕事内容と必要なスキルを確認していきましょう。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
フロントエンドエンジニアの主な仕事は「ユーザーが画面越しに触れる部分(フロントエンド)」の設計と構築です。具体的にはHTML・CSS・JavaScriptなどの言語を使ってデザイナーの作成したデザインを参照しながらWebサイトやWebアプリなどの実装のためのコーディングをしていきます。
場合によってはSEO対策やUI/UX設計に携わることもあるため、スキルや経験によって役割が変わってきます。業務内容は企業によっても異なりますが、基本的には「Webサイトなどの作成におけるフロントサイドの全般を任される職種」であることを覚えておけばいいでしょう。
フロントエンドエンジニアに求められるスキル
フロントエンドエンジニアに求められる主なスキルは次の4つです。
多様な開発言語に関する知識
フロントエンドエンジニアはさまざまな開発言語を扱うため、多様な言語に関する知識が必要です。扱える言語が多いほど、キャリアアップや収入を増やせるチャンスにつながります。とくにHTMLとCSSを用いてウェブサイトを制作するスキルは必須です。
JavaScriptやPHPの知識
多くのブラウザに実行環境が組み込まれているJavaScriptの知識も必須です。基本的な構文だけではなく、使いこなせるレベルで応用方法をマスターしなければいけません。さらに、動的なコンテンツの作成に向いているPHPの知識を求められることもあります。
こちらの「PHPの将来性はある?現在のPHPエンジニアのニーズを詳しく解説!」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
ライブラリやフレームワークを活用するスキル
プログラミングを効率化できるライブラリや、アプリケーションの構築に必要な機能をまとめたフレームワークを活用するスキルです。現在主流のフレームワークはReact・Vue・Angularであるため、いずれかひとつでも事前に習得しておくといいでしょう。
デザインに関する知識
フロントエンドエンジニアはデザイナーと関わる機会が多い職種なので、デザインに関する基本的な知識もあると役立ちます。デザインに大きく関わるUI/UX設計に関する知見があれば、活躍の場が広がるでしょう。
こちらの「フロントエンジニアの将来性は?年収や取得すべきスキルや資格も解説」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
フロントエンドエンジニアの平均年収
フロントエンドエンジニアの平均年収を詳しく見ていきましょう。
求人ボックス「フロントエンドエンジニアの仕事の年収・時給・給料」によると、フロントエンドエンジニアの平均年収は正社員で592万円となっています。また、派遣社員は平均時給2,341円、アルバイトの平均時給は1,201円です。
また、正社員全体の給与幅が366〜934万円と広くなっていることから、勤務先や経験、スキルによって年収が大きく変わるものと考えられます。
年代別の平均年収
20代・30代・40代の性別平均年収は下表のとおりです。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
20~24 | 339万円 | 25.4万円 | 35.1万円 |
25~29 | 445万円 | 30.6万円 | 77.2万円 |
30~34 | 533万円 | 35.8万円 | 103.0万円 |
35~39 | 573万円 | 38.7万円 | 108.0万円 |
40~44 | 621万円 | 42.1万円 | 115.3万円 |
45~49 | 651万円 | 43.4万円 | 130.3万円 |
参照元:求人ボックス「フロントエンドエンジニアの仕事の年収・時給・給料」
これらのデータを見て「フロントエンドエンジニアの年収相場は低い」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、中にはスタートアップ企業におけるUI/UX設計を含めたフロントエンド開発の求人では、500万~800万円の例があります。
また、JQueryやJavaScriptの経験2年以上を条件としたフロントエンドエンジニアの求人では500万円~700万円といった例もあります。さらにUX設計を含むアプリ開発においては、600万円~1200万円という高年収な求人も見られます。
フロントエンドエンジニアは習得した言語や知見、経験が年収に直結する職種です。企業別の年収比較も大切ですが、スキルアップを意識することが年収を上げるための最善策になると考えていいでしょう。
ただし、地域差のように努力では変わらない年収の違いもあるので、さまざまなデータをチェックしながら勤務地を選択することも重要になります。
フロントエンドエンジニアの懸念点
フロントエンドエンジニアへの転職を考えた際に気になるのは将来性と中長期的な視点で見た年収の増減でしょう。短期的な目線ではフロントエンドエンジニアの需要は増えていくものと考えられます。
近年ではWebサイトやWebアプリの開発案件は止まることなく増え続けているため、フロントエンドエンジニアを求める企業も増加傾向にあります。スマートフォンやタブレットといったデバイスの浸透もフロントエンドエンジニアの需要を高める要因です。
現在でもスマートフォンやタブレットでは表示が崩れて見にくいWebサイトが散見されますが、このようなサイトのレイアウト調整もフロントエンドエンジニアの仕事です。
特に注視しておきたい話題として、AIが自動でコードを生成する「FRONT-END.AI」があります。
現状では利用実績が少ないためフロントエンドエンジニアの需要がなくなることは考えにくい状況ですが、将来的にサービスが浸透してAIの学習が積み重なっていった場合に、フロントエンドエンジニアの業務内容にも転換期が来るかもしれません。
いずれにしても、フロントエンドエンジニアはこれまで以上に専門的なスキルが求められると考えた方がいいでしょう。
そのため、平均年収を意識しながらも、スキルを上げる努力を惜しまずに続けることが大切です。フロントエンドエンジニアの将来性は自分の努力に直結すると考えて経験を積み重ねていきましょう。
こちらの「フロントエンジニアの将来性は?年収や取得すべきスキルや資格も解説」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
フロントエンドエンジニアの年収を上げる方法
フロントエンドエンジニアの年収を上げる方法には次の4つがあります。
- ゲーム業界など将来性のある業界に転職する
- JavaScriptのような難易度の高い言語を習得する
- バックエンドエンジニアを兼務する
- WEBディレクターになる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ゲーム業界など将来性のある業界に転職する
ゲームは利益率が高いため、他の業界よりも年収を上げやすいというメリットもあります。また、ゲーム業界ではフロントエンドエンジニアの将来性と市場価値が高いのも特徴です。
フロントエンドエンジニアが扱う言語の特性上、Webサイトの開発時に活躍する思われがちですが、豊富なライブラリとフレームワークを使用したゲームの増加によって、ゲーム開発の現場でもフロントエンドエンジニアの技術力が求められています。
JavaScriptのような難易度の高い言語を習得する
JavaScriptは難易度が高い言語で使いこなせる人が少ないため、習得しておくことでフロントエンドエンジニアとしての価値が高まり、年収の上昇も期待できます。
JavaScriptのライブラリやPHPのパッケージ開発環境を適切に選定して活用するスキルは年収を上げるために必須となります。
今後はAIが自動でコードを生成するサービスが浸透する可能性もあるので、多様な言語を習得しておけば予想外の業務内容変更にも対応できるようになるでしょう。
難易度の高い言語の習得は年収を上げるための方法としてだけではなく、フロントエンドエンジニアとして長く働き続けるためにも必要です。
バックエンドエンジニアを兼務する
PHP、Java、Rubyなどの言語を覚えてバックエンドエンジニアを兼務するという選択肢も年収を上げる方法のひとつです。
小規模な開発プロジェクトではバックエンドエンジニアがフロントエンドも兼務することがあるため、この両者は親和性が高い職種と言えます。
なお、フロントエンドエンジニアはユーザーが接する側のコーディングを行いますが、バックエンドエンジニアはサーバー側のコーディングやデータベースのシステム構築などを担当します。
そのため、フロントエンドエンジニアよりも難易度の高い言語を習得する必要があり、年収や将来性の高い職種です。
こちらの「バックエンドエンジニアのスキルアップに必要な知識とは?将来性も紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
WEBディレクターになる
WEB制作の進行管理を行うWEBディレクターになるという方法もあります。
WEBディレクターはクライアントの要求やビジネスモデル、ターゲットなどを分析してプロジェクト全体のディレクションやマネジメントに関わります。そのため、責任感も高い役割を担うことから年収もあがりやすくなります。
フロントエンドエンジニアの知識をベースにしてデザインの動向や市場の分析などができれば、Webディレクターへの転職も選択肢に入るでしょう。
ただし、プロジェクトのメンバーをマネジメントするため、フロントエンドエンジニア以上にコミュニケーションスキルが求められます。
こちらの「プロジェクトマネージャーに転職するには? 向いている人や将来性を解説」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
まとめ
フロントエンドエンジニアの将来性は短期的には明るいと思われますが、長期的にはより高度なスキルが求められる可能性があります。
フロントエンドエンジニアを希望し、スキルアップを目指す方はぜひ転職エージェントを活用しましょう。
転職の悩みや中長期的なビジョンの相談に耳を傾けてくれる「転職エージェント」を上手に利用し、希望に沿った転職が実現できるよう最善を尽くしましょう。
こちらの「IT/Webエンジニアの失敗しない転職エージェント15選!おすすめの特徴を徹底比較」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
エンジニアとしてステップアップを考えているのならば、客観的に自分の「強み」や「市場価値」を知ることが重要です。
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よくある質問
フロントエンドエンジニアの平均年収はいくらですか?
企業によって変わりますが、フロントエンドエンジニアの平均年収は正社員で592万円と言われています。詳しくは「フロントエンドエンジニアの平均年収」で説明しているので確認ください。
フロントエンドエンジニアの年収を上げるためにするべきことはありますか?
フロントエンドエンジニアの年収を上げる方法として「ゲーム業界など将来性のある業界に転職する」「JavaScriptのような難易度の高い言語を習得する」「バックエンドエンジニアを兼務する」「WEBディレクターになる」が例としてあげられます。詳細は「フロントエンドエンジニアの年収を上げる方法」で説明しているので確認ください。
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