医療系のコールセンターでキャリアをスタートさせた石井奈緒さん(33歳)は、30代を前に未経験の事務職への転職を決意。派遣という働き方を「不安定」だと感じていたものの、その選択が半年後には正社員登用という大きな転機をもたらしました。今回は、不安を抱えながらも一歩を踏み出し、自分らしい「ちょうどいいバランス」の働き方を見つけた石井さんのストーリーをご紹介します。
目次
プロフィール紹介
お名前: 石井 奈緒さん
年齢: 33歳
現在の職種:事務職(総務部門)
勤務先:都内メーカー企業
勤務年数:1年3か月
これまでと今
石井さんは、これまで医療系のコールセンターで約6年間、契約社員として勤務していました。人間関係も良好で、業務にも慣れていたそうですが、30代に入ると「ずっとこのままでいいのかな」とキャリアや収入面で不安を感じるようになっていったといいます。
そんな彼女は今、メーカー企業の総務部門で正社員の事務職として活躍しています。以前は「言われたことをやるだけ」で精一杯だったという日々から一転、今では業務フローの改善提案など、より主体的な仕事にも取り組むまでに成長しました。
働き始める前の状況と悩み
キャリアの転機を考える中で、石井さんには大きな不安がありました。それは、「事務職は未経験だったので、自分にできるのかという不安」でした。正社員になりたいという気持ちはあったものの、未経験の職種にいきなり正社員として飛び込むことにはためらいがあったといいます。派遣という働き方に対しては、「不安定というイメージが強かった」と石井さんは語ります。
転機と行動
しかし、石井さんの背中を押したのは、「派遣」という働き方でした。未経験の事務職に挑戦したいけれど、いきなり正社員は難しいという状況で、「派遣で経験を積みながら正社員登用を目指す」という選択肢が、自分にとって現実的だと思ったそうです。
派遣登録時の気持ちは「ワクワクと不安が半々」だったものの、担当者から「長期で働ける可能性がある職場ですよ」と説明を受け、希望を持つことができたと語っています。
現在の勤務先を選ぶ決め手となったのは、未経験OKで研修体制がしっかりしていることでした。加えて、自宅から通いやすく、勤務時間が安定していた点も、安心感を求める石井さんにとって重要な要素だったといいます。
現在の業務と働き方
現在、石井さんは総務部で、主に勤怠管理や備品発注、社内申請の処理などを担当しています。入社して1年3か月が経ち、最近ではより主体的な業務も任されるようになりました。業務フローの見直しや改善提案など、能動的に課題解決に取り組む機会が増えたと話しています。
1日の流れ
8:45 出勤
メールを確認し、当日のタスクを整理。
9:00 勤怠チェック・日報作成
社員の出退勤データを確認し、システムに入力。
10:00 資料作成・申請対応
社内から依頼された稟議や経費精算を処理。
12:00 昼休憩
社内カフェスペースや近隣のお店でランチ。気分転換の大切な時間。
13:00 社内ミーティング・備品発注
社内ミーティングに参加。備品発注や業務連絡の調整を行う。
15:00 業務改善のアイデア出し・提案資料作成
効率化できるポイントを整理して上司へ共有。
17:30 退勤
基本的に残業は少なく、仕事後は趣味や友人との時間を楽しめる。
働き方の変化 Before / After
石井さんの以前の働き方(コールセンター)と、現在の働き方をまとめました。

Before (コールセンター)
- 働き方:契約社員として6年勤務。業務は安定していたが、単調さも感じていた
- やりがい・モチベーション:人間関係は良好だったが、自分の成長や達成感を得にくかった
- キャリアの見通し:正社員登用の可能性が低く、「この先ずっと同じかも」という不安があった
- 自己肯定感:「与えられた仕事をこなすだけ」という意識で、自信を持ちにくかった
After (事務職として働いてから)
- 働き方:派遣から正社員登用を叶え、都内メーカー企業で勤務
- やりがい・モチベーション:周囲から「ありがとう」と言われる場面が増え、やりがいを実感している
- キャリアの見通し:派遣を経て正社員登用。長期的に働ける安心感とキャリアの展望が見える
- 自己肯定感:改善提案が採用されるなど、自分の意見が職場に反映される喜びを実感できる
これからの目標・展望
石井さんは今後のキャリアについて、「まずは今の職場でもっと信頼される存在になりたい」と語っています。そして、「将来的には後輩の育成やマネジメントにも関わっていきたい」という目標も持っています。
派遣という働き方については、「チャンスを得るための第一歩」として、すごく良い仕組みだと感じているそうです。かつては不安定だと感じていた働き方が、「自分の可能性を広げる選択肢のひとつだと、今なら自信をもって言えます」と語ります。
石井さんが大切にしている働き方の価値観は、「安心して、前向きに働ける環境が一番大事」ということ。そして、誰にとっても“ちょうどいいバランス”の働き方がきっとあるはずだと感じているそうです。
※本記事に登場するスタッフのお名前は仮名、写真はAIによるイメージ画像です。実際の取材内容に基づき構成しています。