高校卒業後、地元でアルバイトを転々とする日々。周りの友人たちが次々と安定した道を選ぶ中でも、特に焦ることもなく、「責任とかムリ」「正社員にはなりたくない」と思いながら、のらりくらりと日々を過ごしていたという久保田友里恵さん(25歳)。
将来のことを真剣に考えるよりも、「その日が楽しく終わればそれでいい」と思っていたといいます。そんな彼女が、ふとしたきっかけで上京を決意し、派遣社員としてオフィスワークという未経験の仕事に飛び込むことに。
何も考えていなかった日々から一転、自分なりの働き方や“働く楽しさ”を見つけていった久保田さん。そんな彼女の等身大のストーリーから、あなた自身の働き方やキャリアについて考えるヒントが見つかるかもしれません。
目次
プロフィール紹介
お名前:久保田 友里恵(くぼた ゆりえ)さん
年齢:25歳
過去の職種:高校卒業後、地元でコンビニ、カフェ、アパレルなどのアルバイトを転々
現在の職種:法人営業職
勤務先:都内大手メーカーの営業事務
勤務年数:1年8ヶ月
これまでと今
高校を卒業してからしばらくは、「とりあえず働く」という感覚で、地元でさまざまなアルバイトを経験しました。コンビニ、カフェ、アパレル… 短期間で職を転々とすることも少なくありませんでした。当時は、特に将来の目標があるわけでもなく、焦りを感じることもなく、「なんとなく、その日が過ぎていけばいい」と思いながら、やりがいも特に感じずに過ごしていたと言います。
周りの友人たちが結婚し、正社員として働き始める中でも、「まあ私は私でいいか」と特に焦ることもなく、実家で気ままな毎日を送っていた久保田さん。ただ、次第に地元での生活に飽きてきたこと、そして何より都会のおしゃれなオフィス街や、遊ぶ場所がすぐ近くにある暮らしに憧れを抱くようになり、「東京で暮らしてみたい」と思うようになったといいます。
そんな気持ちだけで勢いで上京を決意。環境を変えてみたことで、自然と自分の考え方や価値観にも少しずつ変化が現れていきました。
現在の久保田さんは、都内の大手メーカーで営業事務として働き始めてから1年8ヶ月。毎朝決まった時間に起きて出社し、週末はきちんと休むという規則正しい生活を送る中で、以前のような“なんとなく過ぎていく毎日”から少しずつ抜け出しつつあります。
そして今は、「自分にもできることがある」「ちゃんと働けている」という実感が、少しずつ自信につながっていると話します。
働き始める前の状況と悩み
地元でのアルバイト生活は、「その日が楽しく終わればそれでいい」という感覚で続けていました。特に将来のことを真剣に考えるわけでもなく、「正社員とか、責任重そうだしちょっと無理かも」と思いながら、深く悩むこともなく日々を過ごしていたといいます。
そんな中で芽生えたのが、「上京してみたい」という気持ち。理由は特別なものではなく、ただ単におしゃれな街並みや、刺激の多い都会の暮らしに憧れがあったから。「なんか楽しそうだし、行ってみたいな」と思い、その勢いのまま、仕事も決まっていない状態で都内に部屋を借りて、上京生活をスタートさせました。
引っ越しを終え、 とりあえずアルバイトを探そうと求人サイトにいくつも応募してみたものの、思っていた以上に倍率が高く、書類すら通らない、面接に進んでも落ちる……そんな日々が続きました。
「え、私、東京で働けないの…?」と初めて不安がよぎったといいます。よく考えてみれば、これまでの職歴は短期バイトばかりで、ひとつの仕事を長く続けた経験もなく、特別なスキルも資格もない。「あれ、仕事ってどうやって見つけるんだっけ?」と、初めて自分にできる仕事が本当にあるのか、焦りを感じたと言います。
転機と行動
そんな悩みを抱えていた頃、久保田さんに転機が訪れます。
インスタグラムでたまたま目に留まったのが、ウィルオブ・ワークの求人広告でした。特に心に残ったのは、「オフィスワーク未経験OK」という言葉。まずは行動してみようと思いきって登録をしてみることに。
とはいえ、これまでの職歴はアルバイトのみ。オフィスワークの経験はゼロで、「本当に自分なんかが働けるのかな…」という不安があったといいます。
しかし、担当のコーディネーターがとても親身に話を聞いてくれたことで、少しずつ気持ちが軽くなっていきました。職歴だけでなく、久保田さんの持ち前の明るさやポジティブな性格をしっかり見てくれたうえで、「営業事務のお仕事は、相手の意図をくみ取る力や丁寧なコミュニケーションがとても大切なんです。久保田さん、そういうのすごく得意そうですよ」と、自分では気づいていなかった強みを教えてくれました。
「この会社なら、未経験でも安心してチャレンジできるかもしれない」
そう思えたことで、初心者向けのPC研修やサポート体制の充実にも後押しされ、「まずはやってみよう」という気持ちになれたといいます。
現在の業務と働き方
現在、久保田さんが勤務しているのは、都内の大手メーカーです。ここでは、営業さんのサポート事務として働いています。具体的な業務内容は、受発注処理、見積書作成、電話対応、資料作成などが主なもの。
入社当初はExcelの操作すら危うかったそうですが 、先輩社員や派遣会社のサポートを受けながら、積極的に業務をこなしていくうちに、今では関数を使った資料作成などもスムーズに行えるようになりました。「今ではエクセル関数やパワーポイントも使えるようになって、頼られることが増えました」と、自身の成長を実感しています。
とある1日の業務の流れは以下の通りです。
9:00 出社・メールチェック
社内外から届いたメールを確認するところからスタート。営業担当からの依頼や、クライアントからの問い合わせ対応など、優先度を見極めながらタスクを整理していきます。
10:00 発注・データ入力
営業の方が受注した案件に関する発注処理や、専用システムへのデータ入力を担当。数字の確認や書類のチェックなど正確さとスピードのバランスを意識しながら取り組んでいます。
12:00 昼休憩
お昼は社内の休憩スペースで同僚とご飯を食べたり、外に出てリフレッシュしたりします。 憧れのおしゃれなカフェも近くにあるので、たまに利用しています。
13:00 資料作成・会議準備
営業の方が使う提案資料や見積書の作成をサポート。 PowerPointやExcelを使って、営業担当が話しやすいような構成を意識したり、分かりやすくまとめたりしています。
15:00 チーム内打ち合わせ
営業チームのメンバーと進捗確認のミーティング。改善できそうな業務フローなども共有します。
17:30 業務終了・退勤
一日のタスクを振り返り、翌日の準備を済ませてから退勤します。
地元でフリーターだった頃と比べると、生活は大きく変わりました。毎日決まった時間に働き、週末はしっかりと休む。そんな規則正しいリズムの中で、心にも少しずつ余裕が出てきたといいます。
最初は「本当に自分にできるのかな」と不安もありましたが、仕事に慣れるにつれてできることが増えていき、頼まれる仕事も少しずつ増えました。「久保田さんにお願いしたい」と言ってもらえるのが嬉しくて、役に立てていることが自信にもつながっていきました。
もちろん、うまくいかない日や疲れる日もあります。それでも、「ありがとう」と感謝されたり、誰かのサポートができたと感じると、「働くってこういうことかも」と思えるようになったそうです。
今では、「なんとなく」ではなく、「自分で選んだ場所で、自分の力で毎日をちゃんと過ごしているんだ」と思えることが、すごく嬉しいと久保田さんは話します。自分の意思で働いているという感覚が、以前とは大きく違っているのです。
働き方の変化 Before / After

Before(地元でのアルバイト時代)
働き方:アルバイトを転々。仕事内容に特にこだわりはなく、「とりあえず働ければいい」という感覚で、スキルが身につく実感もないまま続けていた。
生活スタイル:不規則なシフトで働いていたため生活リズムはバラバラ。実家暮らしで代わり映えのない毎日を送っていた。
人間関係:仕事上では人と深く関わることもなく、「このままでいいのかな」とぼんやり思うことはあったが、深く悩まずにその日その日を過ごしていた。
気持ち:自分に何ができるのかも分からず、仕事への自信もなかった。
After(営業事務として働く現在)
働き方:都内の大手メーカーで営業事務として就業。受発注処理や資料作成などを任され、Excelスキルも身についた。「久保田さんにお願いしたい」と頼られることが増え、仕事を通して自信が芽生えるように。
生活スタイル:毎朝決まった時間に出社し、週末はきちんと休める規則正しい生活に。
憧れていた都会の暮らしで、おしゃれな街並みや話題のお店がすぐ近くにある環境を満喫している。
人間関係:営業担当やチームのメンバーと関わる中で、自然とコミュニケーション力がつき、「自分の居場所がある」と感じられるように。
気持ち:人から感謝されたり頼られることで、働くことの楽しさややりがいを感じられるようになった。
これからの目標・展望
派遣という働き方を選んだことで、大きな変化と成長を実感している久保田さん。今後の目標や展望についても、明確なイメージを持っています。
まずは、現在の業務でさらにPCスキルを磨きながら、できる仕事の幅を広げていきたいと考えているそうです。将来的には、社員登用のチャンスがあればチャレンジしたいという思いもあると話してくれました。
一方で、プライベートにも素敵な変化が。現在の職場で出会った方とお付き合いをしており、近々結婚を予定しているとのこと。結婚後も仕事は続けたいという思いがあり、「ライフスタイルに合わせて柔軟に働けること」も、派遣という働き方の魅力だと感じているといいます。
久保田さんにとって、大きな転機となったのは、ウィルオブ・ワークの派遣登録会に足を運んだあの瞬間でした。 最初は、「自分にできる仕事なんてあるのかな」と不安もありましたが、コーディネーターとの対話を通じて、人柄や強みを見つけてもらえたことが、自信と前向きな気持ちにつながりました。
「もし今、迷っているなら、とにかく一歩動いてみてほしい」
久保田さんは、かつての自分のようにキャリアに悩む方に伝えたいと言います。
その一歩が、自分でも知らなかった可能性に出会うきっかけになるかもしれません。
※本記事に登場するスタッフのお名前は仮名、写真はAIによるイメージ画像です。実際の取材内容に基づき構成しています。