「安定しているけれど、心が動かない」──そんな日々を送っていた河合さくらさん(29歳)は、大学卒業後に選んだ正社員の事務職に、どこか満たされない思いを抱いていました。現在は都内のショッピングモールでアパレル販売スタッフとして活躍。お客様の笑顔を直接見られる仕事に「毎日が刺激的で楽しい」と語ります。
目次
プロフィール紹介
お名前: 河合さくらさん
年齢: 29歳
現在の職種:アパレル販売スタッフ
勤務先:都内ショッピングモール
勤務年数: 1年半
これまでと今
大学を卒業し、河合さんが最初に選んだのは安定志向での事務職でした。職場環境に大きな不満はなかったものの、日々の業務は単調なルーティンワークの繰り返し。充実感とはかけ離れた「安定しているけれど、心が動かない」毎日が続いていたと言います。仕事を通して成長している実感も持てなかったそうです。
現在の河合さんは、アパレル販売の現場で再びいきいきと仕事をしています。お客様の「こういうのが欲しかった!」という笑顔が見られるたび、心から喜びを感じる日々。特に、自分が提案したスタイリングがそのまま購入された時には、「この仕事をしていてよかった」と実感するそうです。かつての「心が動かない」日々とは対照的に、現在は「毎日が刺激的で楽しい」と語ってくれました。
働き始める前の状況と悩み
事務職として正社員で働いていた当時の河合さんは、安定はしていたものの、仕事へのやりがいを見出せずにいました。デスクワーク中心の業務は単調で、自分が成長している感覚が得られなかったといいます。
「学生時代にアパレルで接客していた頃の、“ありがとう”を直接聞ける瞬間が懐かしくなって」と語る河合さん。しかし、正社員という安定した立場を手放すことには大きな不安がありました。また、派遣という働き方に対しても、「不安定」「経験者しか採用されないのでは?」という漠然としたイメージを抱いており、なかなか一歩を踏み出せずにいたそうです。心の中では「人と接する仕事がしたい」という強い思いがありながらも、行動に移せない時期が続いていました。
転機と行動
そんな河合さんに転機が訪れたのは、友人に紹介された派遣の登録サイトがきっかけでした。
「まずは話だけでも聞いてみよう」と登録し、実際に担当者に相談してみると、想像とは異なる派遣の可能性を知ることになります。
「未経験からでも始められるアパレル案件があることを知りました」。 さらに、提示された条件も魅力的でした。時給は前職よりも高く、勤務地も通いやすい場所だったため、河合さんはすぐにその案件に応募することを決意しました。面談の際、担当者に「接客が好き」という自身の思いを伝えたところ、アパレル販売の現場をすすめられ、背中を押してもらえたことも、大きな安心材料になったそうです。
現在の業務と働き方
現在河合さんは、都内のショッピングモール内のレディースブランドショップで販売を担当しています。
1日の流れ
10:00 出勤・開店準備
店内清掃やディスプレイの確認、新作商品の陳列を行います。前日の売上データをチェックし、当日の重点商品やキャンペーン内容をスタッフ同士で共有。
11:00 接客対応・コーディネート提案
来店されたお客様に声をかけ、希望や好みをヒアリング。サイズやカラーを提案したり、全身コーディネートをおすすめすることもあります。
14:00 昼休憩
交代で休憩を取ります。
15:00 午後の接客・売場整理
仕事帰りのお客様や学生など幅広い客層が来店する時間帯。混み合うときはレジ対応やラッピングも担当します。
18:30 閉店準備・日報作成
売上や在庫を確認し、翌日に向けて商品の整頓を行います。担当したお客様への接客内容や気づきを日報にまとめ、スタッフ同士で共有します。
19:00 閉店・片付け・退勤
レジ締めや店内清掃を行い、翌日の準備を整えてから退勤。仕事終わりは買い物や友人との時間も楽しめるため、プライベートとの両立も実現できています。
働き方の変化 Before / After
河合さんの以前の働き方(事務職)と、現在の働き方をまとめました。

Before (事務職)
- 仕事内容:単調なルーティンワークの繰り返しだった
- やりがい・モチベーション:同じ業務の繰り返しで、「自分じゃなくてもできるのでは」と思っていた
- キャリアの見通し:将来につながるスキルが見えず、成長実感が少なかった
- 自己肯定感:安定はしているが心が動かず、「このままでいいのか」と漠然とした不安があった
After (アパレル販売スタッフとして働いてから)
- 仕事内容:接客、コーディネート提案など日々工夫が求められる業務
- やりがい・モチベーション:接客を通じて「ありがとう」と直接言われたり、提案が購入につながる喜びを日々実感
- キャリアの見通し:「指名される販売員」を目標に、販売スキルを磨きつつ、店長や売場企画にも挑戦したいという前向きなビジョンを描けるようになった
- 自己肯定感:接客経験を積む中で「自分にしかできない提案がある」と実感し、自信と自己肯定感が高まった
これからの目標・展望
「今後は、販売スキルをもっと磨いて『指名される販売員』になるのが目標です」。 河合さんは、そう語ります。将来的には、店長や売場の企画にも関わっていきたいそうです。
派遣という働き方を選択したことで、キャリアに対する認識も大きく変化しました。 「派遣という働き方は、“働きながら考えたい人”にとても合っていると実感しています。正社員にこだわらず、自分のやりたいことに正直になってみるのも一つの選択肢だと思います」
「安定」から一歩を踏み出し、自身の「好き」を仕事にすることで、河合さんは毎日を楽しんで生きています。彼女の言葉と表情からは、自分らしい働き方を見つけ、キャリアを自らの手で切り拓くことの喜びが溢れていました。
※本記事に登場するスタッフのお名前は仮名、写真はAIによるイメージ画像です。実際の取材内容に基づき構成しています。