音楽を聴きながら仕事をすることによる業務への影響とは?

最近、音楽を聴きながら仕事をしても良い会社が増え、イヤホン使用だけでなく、オフィスでBGMを流しているところもあります。これは、仕事中に適度な音楽を流していると仕事効率が上がると言われているからです。
ですが、人によっては「音楽があると仕事効率が下がる」「うるさい」との意見も多くあります。

そこで、今回は仕事中に音楽を聴くことで起こるプラス面やマイナス面について説明をしていきます。

音楽で仕事効率は上がるもの?

まず、率直に気になる部分となるでしょう。
はっきり述べてしまうと……明確な回答はありません。

というのも、これは人によって変わるものであり、また、仕事内容にも関係してくるからです。一概に「効率は上がる!」「実は効率が下がる」と言えるものではないのが正直なところであります。

ですが、仕事中に音楽を上手く取り入れることで仕事効率が上がることがあるのは確かなことです。

自分にとっては音楽を聴く方がいいのか、また、上手に音楽を取り入れる方法は何かをお話ししていきます。

音楽を聴きながら仕事をするメリット

ここで、仕事効率が上がる理由となるメリット部分を解説していきます。

周囲の音を緩和する

オフィス内では、パソコンを操作する音やプリンターの音といったさまざまな音が聞こえてきます。中には、その音が気になる人もいるため、BGMによってオフィス内の雑音を緩和することができるのです。

モチベーションが上がる

単調な作業やルーチンワークとなっている作業をする場合、代り映えがなく飽きが来たり、嫌になってしまうことはありませんか?
そんなとき、作業中に音楽を聴くと、モチベーションを上げることができるのです。また、音楽があることにより、脳への刺激にもなって眠気覚ましにもなります。

集中力が上がる

イヤホンなどで聞くと、周囲と遮断されるので自分だけの空間が出来上がります。
そうすることで、周囲を気にせず自分の作業だけに没頭することができるため、集中力が上がり、作業効率も上がるのです。
周囲を気にせず自分の好きな曲を選び、自分なりの作業用BGMを作ることができるのも集中力を上げる要因になっています。

気持ちをリラックスさせる

音楽がなくても仕事はできます。ですが、仕事に追われすぎてストレスとなってしまう人もいるかと思います。
そんなとき、ヒーリング効果のある音楽が流れることで、リラックスした気持ちになれる効果があるのです。
選曲によって元気になったり、穏やかになったりするので、気分によって変えることをおすすめします。

話題ができる

音楽を通じてコミュニケーションが取れることがあります。
オフィスBGMであれば、「何の曲をかけようか?」「この曲ってなんだっけ?」「これはオススメの曲です!」といったように同僚と話し合いながらBGMを選ぶことができます。
また、イヤホンをしているときでも自分が好きな曲や、流行りの曲を聴くことでその曲を話題に話を広げることができるようになります。

音楽を聴きながら仕事をするデメリット

音楽を聴きながら仕事をすることで効率が下がってしまうデメリット部分について説明していきます。

集中力が途切れる

音楽が流れていると、ふとした時に「あ、この曲好きなやつだ」「この曲どこかで聴いたことある……」「ここの歌詞が良いんだよね」などのように意識が曲に向いてしまうことがあります。
仕事で集中力が途切れてしまうと、どっと疲れを感じてしまったり、何をしたかったか忘れてしまうこともあるので、仕事効率が下がってしまう恐れがあるのです。

周囲の状況が分からなくなる

イヤホンをしている場合、耳を塞いで周囲と遮断してしまうため、周囲の状況が分からなくなります。電話が来たり、誰かに呼ばれたとしても、それに気付けず、仕事での連携が取りづらくなるのです。
誰かに呼ばれても気付けないことは、仕事での連携もそうですが、上司に呼ばれた場合であれば失礼にもなります。
もしかしたら、人の声が聞こえないほどの音量だった場合、周囲に音が漏れている恐れもあるので一度音量を確認してみましょう。
仕事内容によっては仕事効率だけでなく、礼儀がないと悪印象を与えてしまう恐れがあるのでご注意ください。

自分の世界に入ってしまう

これは「周囲の状況が分からなくなる」と似ているのですが、イヤホンをして周囲が見えなくなると、つい自分の世界に入ってしまいます。自分の世界というのは、周囲が見えず、自分しか見えない状況のことです。
人によっては、好きな曲がかかると口ずさんだり、体でリズムをとったりするのではないでしょうか?
自分の世界に入ってしまうと、そのことに気付かず、仕事中でもそういった行動をとってしまう可能性があります。そうなると、周囲の人にも迷惑が掛かってしまいます。

否定的な人もいる

若い世代では、音楽を聴きながら仕事をすることに肯定的な人が増えています。ですが、もう少し上の世代の人の中には否定的な人も少なくないのです。
これは、音楽を聴きながら仕事をすることに対する賛否両論があるので仕方のないことではあります。もし、そういった人もいる中で仕事をしているのであれば、一度、音楽を聴きながら仕事をしても良いかを上司に確認しましょう。
少しでもトラブルを回避するため、事前確認を心がけてください。

コミュニケーションが取りづらくなる

仕事をしていても、近くの人との雑談や世間話はすることがあるでしょう。実際、こうした少しの交流でもお互いのことを知ることができるので、チームワークが生まれます
しかし、イヤホンをしている人に対しては、仕事のこと以外で話しかけるのは難しいと感じる人は多く、話しかけにくい印象を与えてしまうのです。
このように、話しかけづらい状況が出来上がってしまう可能性が多く、周囲の人と上手くいかず、孤立してしまうかもしれません。

仕事中にうまく音楽を取り入れるには?

メリットやデメリットを見て、うまく音楽を活用しなければ仕事効率だけでなく、周囲の環境にも影響を与えることが分かってきました。
それでは、実際にどう取り入れていけばいいのか、いくつか提案をしていきます。

提案① 曲はあまり歌詞がないものを選ぶ

知っている曲でも知らない曲でも、歌詞があるものは少なからず意識を向いてしまいがちになります。
もちろん、歌詞があるものでも意識が向かない人も中にはいるでしょう。ですが、オフィスBGMとして選ぶのであれば、万人受けするような歌詞がなく、落ち着いた音楽が適しているのです。

提案② 音量は控えめに

音量が大きすぎると電話や会議に影響する話を少ししたと思います。
まさにその通りで、音楽が大きすぎると必要な音が聞こえづらくなるので、音量は控えめにしましょう。少なくとも、仕事に支障がでないような音量を心がけてください。

提案③ 音楽を聴くタイミングを見極める

これは、作業内容によっては音楽で仕事効率の善し悪しが変わるため、使い分けるようにという意味になります。
たとえば、単調な作業が続く場合は、飽きて集中力が切れるのを防ぐために音楽を聴くと良いでしょう。
逆に、計算や企画書作成などの頭を使う仕事であれば、音楽に意識を持っていかれて仕事効率が下がります。そうならないため、頭を使う場合には音楽を聴かず、仕事に集中する方が効率が良いと言われています。

音楽を聴くタイミングは仕事に大きく影響するので、自分の仕事との相性を見極めて活用してください。

提案④ 音楽は仕事以外で聴く


これは、単に業務時間外というだけではなく、仕事の合間の休憩時間も含まれます。仕事に没頭するのも良いことではありますが、休まずに仕事をすることは体にも精神的にも負担がかかるのです。
適度に休憩を挟むことでより良い仕事ができ、その休憩時間に音楽を取り入れれば気持ちもリフレッシュできます。
もちろん、通勤などの移動中に音楽を聴くことも効果的です。ただし、公共の場などでは周囲に迷惑をかけないようご注意ください。

結論:音楽を聴きながらの仕事は人によって効果が変わる

当然と言えば当然の結果と言えます。
仕事内容やオフィス環境、人などによって音楽を取り入れたときの仕事効率は変わります。

ただ、はっきりといえることは、音楽をオフィスBGMとして取り入れる場合でも、イヤホンで自分だけで聴く場合でも、周囲の人への配慮が大切だということです。
自分の仕事効率が悪くなるような働き方だと会社に迷惑がかかり、選曲や音量で周囲の人が不快に思うような聴き方だと会社全体の士気が下がってしまいます。

音楽に対する意識は人によって異なるため、音楽を聴く際には周囲の人への配慮を忘れず、上手く音楽を仕事に取り入れていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
仕事中に音楽を聴くことは良くも悪くもあることが分かっていただけたかと思います。
自分は仕事中に音楽を聴いて仕事が捗るか、逆に悪くなっていないかなどをしっかり見極めてください。

それでは、音楽を上手く取り入れ、より良い仕事をしていきましょう。