Kotlinの将来性は?エンジニアの年収目安と学ぶメリット

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この記事でわかること

  • Kotlinの将来性
  • Kotlinを学ぶメリット
  • Kotlinを学ぶ前に知っておきたい注意点
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ウィルオブテック編集部

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Kotlinは、スマホアプリの開発に使用される、比較的新しいプログラミング言語です。

本記事では、Kotlinの習得を検討している際に気になる需要や将来性、エンジニアの年収をはじめ、Kotlinの概要や学習するメリット、注意点などを解説します。

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Kotlinは“オワコン”? 現在の需要と将来性

現在使用されているプログラミング言語の主流は、PythonやC++、C、Javaなどです。Kotlin(コトリン)は、Javaをベースに開発された言語です。

比較的新しい言語のKotlinは主流の言語と比べるとまだ導入事例は多くないものの、実際のAndroidアプリ開発における需要は近年増加しています

また、Kotlinを開発したJetBrnais社が2023年に行った調査の結果では、サーバーサイド開発のシェアも伸びていると確認されました。

TIOBE Softwareが月に一度発表している人気の言語ランキング「TIOBE Index」では、20位にKotlinがランクインしています。(2024年7月現在)

トップクラスではないものの、前年度の26位から順位が大きく上がっている実績もあり、将来性があるといえるでしょう。iPhone向けアプリの開発言語、Swiftと同じ程度の注目度があると考えられます。

※出典:JetBrnais Kotlin「Kotlin
※出典:TIOBE Software「TIOBE Index

Kotlinとは?

男性が2つのモニターをみながら操作している写真

Kotlinと2011年7月にチェコ共和国のソフトウェア開発会社であるJetBrainsが開発した言語です。Javaをベースに作られたため、Javaとの互換性が高く、短い記述で簡単に開発できる特長があります。

2017年には、GoogleがAndroidのアプリ開発における公式言語にKotlinを採用したため、大きな注目を集めました。

公式言語への採用後、GoogleはKotlinを使用したAndroid開発のサポートに力を入れています。

無料のオンライントレーニング、サンプルプログラムなどを提供して、言語の習得がしやすくなった背景があり、今後もユーザーの増加が期待できます。

Kotlinでできること・できないこと

Kotlinを使用してできることには、Android端末用のアプリなどの開発があります。

Androidアプリは、主にAndroid Studioツールを使用して開発します。「LINE」や「Yahoo!ニュース」などの有名なアプリも、開発されたアプリのひとつです。

また、Kotlin向けのフレームワークを使用した場合には、Javaよりも高速に動作するWebアプリを作れます。Javaからの移行もしやすいため、バックエンドなどサーバーサイドの開発も可能になっています。

一方、大量のデータを高速で処理することが可能な言語ではないため、人工知能(AI)の開発や機械学習などは向いていません。

Kotlinに将来性が見込める5つの理由

Kotlinが注目を集めているのは、主にAndroidの公式言語であることや、スマホアプリ市場の拡大が見込まれていることが理由です。

そのほか、さまざまな理由から将来性の高さが期待されています。

Androidの公式開発言語に認定されている

Kotlinは、2017年にGoogleからAndroidアプリの開発言語として公式に認められた言語です。スマホのなかでもAndroidのシェア率は高く、日本国内では約5割、世界では約8割を占めています。

日本ではiPhoneシェア率のほうが高いものの、Androidのシェア率は年々増加傾向にあるため、開発で使用される機会が増加することも期待されています

AndroidアプリはC#やJavaでも開発できることから、シェア率がそのままKotlinの使用率を表すわけではありません。

それでもGoogleは、2019年にAndroid開発者の50%以上がKotlinを使っていると発表し、「Kotlinファースト」と呼ばれるサポートに力を入れています。強力なサポート体制を受け、長く使用が続くことが見込まれます。

※出典:IDC「2024年第1四半期の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表

スマホアプリ市場が拡大傾向にある

総務省が発表した「令和5年版 情報通信白書」の「第4章第7節 22.世界のモバイル向けアプリ市場規模の推移及び予測」データによると、スマホアプリ市場は国内外問わず拡大中です。

世界に目を向けてみると、2018年に1,579億ドルだった売上高が、2022年には3,963億ドルまで増加し、さらに2025年には5,419億円までの増加が予測されています

国内においても、2018年には191億ドルだった売上が2022年には284億ドルに増加しました。2025年には、さらに306億ドルまで増えると見込まれています。

モバイルアプリ市場が広がり、アプリ開発の需要が続くとの予測から、将来性があると期待できます。

※出典:総務省「令和5年版 情報通信白書|データ集

Kotlinを採用する企業が増加している

アプリを比較的簡単に開発できるKotlinは、Androidアプリ開発における主流になりつつある言語です。

Kotlinを使用したアプリには、「Netflix」「Abema」「LINE GAME」「Yahoo!カレンダー」「Uber」などさまざまなアプリがあります。

すでに多くの大手企業がKotlinで開発を行っている背景を受けて、ほかにも利用する企業が増えると予測されています。

エンジニアからの人気が高い

Stack Overflowがエンジニアに向けて行った、「過去1年間にどの言語を用いて大規模開発を行ったか、また今後1年間どの言語で開発をしたいか」のアンケート結果によると、エンジニアの約6割が「今後もKotlinを使用したい」と回答していました

JavaやC言語など、ほかの言語の利用を希望するエンジニアは約4割に留まっているため、Kotlinはほかの言語よりも人気があるとわかります。

6割ものエンジニアから選ばれた言語には、ほかにもPythonやC#などがありました。開発側からの人気が高いことから、Kotlinは将来的にも使用され続けると見込まれます。

※出典:Stack Overflow「2023 Developer Survey

定期的にバージョンアップされている

Kotlinは2011年に開発されてから、現在まで定期的にバージョンアップを行っています。高い頻度でバージョンアップが繰り返され、改善が続いているプログラミング言語です。

Googleから公式の開発言語と認定されてからもバージョンアップは続いているため、そのたびに新しい機能が追加され、使いやすさの向上が期待できます

また、言語のバージョンアップだけでなく、JetBrainsによる公式ライブラリの発表や、サードパーティーによるKotlin向けのフレームワークの開発なども行われ、今後も機能性の向上が期待されています。

Kotlinエンジニアで期待できる年収の目安

エンジニアの転職に特化した「ウィルオブテック」が保有している求人情報では、2024年8月時点でKotlinエンジニアの年収の目安は450万~1,000万円程度でした。

Kotlinを使用した開発の経験がない場合や、経験年数が浅い場合の年収の相場は、400万~600万円前後です。一方、経験やスキルによっては、年収が1,000万円を超える募集も少なくありません。

キャリアを積んで経験やスキルを身につけることによって、高額の年収が期待できます。

これからKotlinを学ぶ3つのメリット

コードを入力している写真

エンジニアが新しくKotlinを習得するメリットには、転職に有利、学習しやすい、Googleのサポートが受けられるなどがあります。習得後は自身のキャリアアップにもつながります。

転職に有利に働く可能性がある

今後も予測されるモバイルアプリ市場の拡大や、JavaからKotlinへの移行が進んでいる現状などから、Kotlinエンジニアの需要増が期待されています。

Kotlinはまだ新しい言語でもあり、高度なスキルのあるエンジニアが少ない点も転職に有利に働きます

将来的にはKotlinのシェア率の増加が予測されているため、習得しておくとモバイルアプリ開発において需要の高いスキルがある人材として、転職市場での自身の価値も高められます。

コードがシンプルで学習しやすい

Kotlinはシンプルなコードを使用しているため、習得難易度が比較的低い言語です。市販の書籍や公式サイトを活用する学習方法で十分に習得が可能です。

また、Javaと文法が似ていることから、Javaユーザーの場合はさらに習得しやすいといったメリットがあります。先にKotlinを学習したあとにJavaを習得する場合も同様です。

2023年に実施されたJetBrains社の調査でも、Kotlinに切り替える前のプログラミング言語の多くがJavaであったと報告されました。

※出典:JetBrains「Kotlin

Googleの充実したサポートが受けられる

Googleが提供するオンライン学習コースなど、開発者向けのサポートを受けることができます。

Kotlinの基礎コースだけでなく、プログラマー向けのものやAndroidアプリ開発に特化したコースなどが用意されています。

ただし、オンライン学習では、学んだ知識を定着させることが重要です。

学習の進み具合を確認するには、登録するとオンラインで利用できるウィルオブワークのコーディングテスト「Track Test(トラックテスト)」がおすすめです。

「Track Test」を上手に利用し、自身の習得度合を確認してみてください。

Kotlinを学ぶ前に知っておきたい注意点

これからKotlinを学習する前に、知っておきたい気をつけたい注意点を解説します。

日本語の情報が少ない

Kotlinは、C++やJavaなどと比べてシンプルなコードを使用するため習得難易度が低い反面、まだ新しい言語ゆえ日本語の学習資料は多くありません。

書籍やインターネット上の情報、ドキュメントなど、全体的に日本語で作られたものが少ないため、必要な資料が見つかりにくい点に注意が必要です。

英語の書籍やオンラインの情報であれば豊富なため、翻訳機能を使用して学ぶ方法も検討してみましょう。

Javaと比較すると汎用性が低い

Javaからの移行が予想されているものの、現状では主にAndroidアプリ開発、サーバーサイド開発への使用がメインで、ほかのシーンではほとんど使われていません。

Kotlinはモバイルアプリ開発だけでもかなり大きいニーズがあります。

ただし、将来的にアプリ開発だけでなく幅広い分野で活動したいと思っている場合には、Java、Pythonなど汎用性の高い言語の習得もおすすめです。

Swiftを合わせて求められる現場も多い

スマホアプリの開発では、AndroidアプリとiOSアプリの両方を同時に開発しているケースが少なくありません。

iOSの公式開発言語はSwiftのため、アプリ開発の現場ではKotlinとSwift両方の言語の知識が求められます

将来的に市場で高く評価されるKotlinエンジニアになるために、Swiftの習得まで検討することもおすすめです。

▼Swiftについて詳しく知りたい方へ
Swiftの将来性は?kotlin・Objective-Cとの違いや学習方法も解説!」もあわせてご覧ください。

Kotlinの効率的な学習方法とは?

Kotlinの学習には、書籍やKotlinの公式サイト、Googleのオンライン学習などを利用するのが効果的です。日本語で書かれている書籍は少ないものの、書籍を利用するとKotlinの基本的な知識を身につけられます。

さらに、公式サイトのコードの編集や実行などができるコンテンツを活用すると、実践的な知識やスキルの学習が可能です。

Googleは、公式言語をサポートするために、Androidアプリ開発の統合的な開発環境や言語をオンラインで学習できる、「Android Studio」も提供しています。

書籍と充実したオンラインツールを活用しながら学習を行うと、より効率的に学べます。

まとめ

Kotlinは、Androidアプリ開発、サーバーサイド開発などに使用されるプログラミング言語です。

GoogleがAndroidアプリ開発における公式言語として認定しているため、今後も継続して利用されると考えられています。

Kotlinの習得には書籍やオンライン学習などがおすすめです。ウィルオブテックに登録した人は、コーディングテスト「Track Test」が利用できるため、学習時にスキルの可視化ができ、効率的な学習が可能です。

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