数あるエンジニア職の中でも、特に注目されている職種がPythonエンジニアです。
人気が高い言語のひとつであるPythonを使用した仕事をしたいと考えるエンジニアは多いのではないでしょうか。
そこで、今回はPythonエンジニアに転職する方法や、転職するメリット・デメリットを解説します。
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Pythonエンジニアは未経験でも転職できる?
結論から言うと、未経験からPythonエンジニアへの転職は相当ハードルが高いといえます。少なくとも2~3年程度のPythonにおける実務経験は必要です。
一方、Pythonの実務経験が1年程度であっても、マネジメント経験があったり、他言語の実務経験が長かったりするのであれば採用可能性はやや高くなるでしょう。
ただし、Pythonエンジニアは非常に人気が高いため、たとえ選考に落ちてしまったとしても、過度に落ち込まないことが大切です。
未経験からPythonエンジニアに転職するには?
未経験からPythonエンジニアの転職が難しいからといって、完全にあきらめる必要はありません。
ここからは、未経験のフェーズによってどのように転職活動を進めていけばいいか解説します。
①開発経験はあるものの、Pythonの実務経験がない
すでにJavaやPHPなどを用いた実務経験があり、Pythonの実務経験がない場合、Pythonエンジニアへの転職は比較的かないやすいでしょう。
エンジニアとして実務経験があるということだけでも、企業にとっては十分プラス材料となります。
Pythonの学習を欠かさず行い、自作の成果物をGitHubやポートフォリオなどでアピールできると採用可能性はより高まります。
②Pythonは習得しているが、エンジニア経験がない
プログラミングスクールや独学などでPythonを習得したものの、エンジニアとして働いたことがないなら、実務未経験の転職支援を得意としている転職エージェントの活用がおすすめです。
エンジニアは業界全体で需要があるとはいえ、実務未経験者の転職活動はハードルが高くなりがちです。
そんな時に頼れるのが、転職エージェントの存在です。Pythonが習得済みなのであれば、紹介してもらえる企業の幅も広がるでしょう。
③プログラミング自体が完全未経験の場合
プログラミング自体が完全未経験の場合、すぐにPythonエンジニアを目指すのではなく、まずはプログラミングの基礎的なスキルを身につけることが大切です。
なお、プログラミングが未経験の場合、独学では挫折してしまう可能性があります。一方、プログラミングスクールではカリキュラムが組まれており、講師や共に学ぶ仲間がいるため、挫折せずに学習を進められます。
プログラミングスクールで学んだ後は、転職エージェント経由で求人を紹介してもらう方法がおすすめです。
Pythonエンジニアに必要なスキルは?
Pythonエンジニアへの転職に必要なスキルや知識は、開発分野によっても変わります。主に必要となるスキルは、下記の3つです。
Pythonライブラリのスキル
Pythonには、優れたライブラリが数多くあります。プログラム開発を効率化するうえでは、こうしたライブラリの知識や活用スキルが求められます。
ただし、Pythonの開発分野によって使われるライブラリは異なります。たとえば、機械学習では「scikit-learn」などがポピュラーです。
開発分野によって柔軟に対応できるように、スキルを習得していきましょう。
データ分析やデータベースのスキル
Pythonでできることのひとつに、ビッグデータを用いた解析や分析があげられます。ビックデータの解析は、小売業や物流、農業まで幅広い業界で活用されており、今後ますます需要が高まります。
Pythonエンジニアは、大量のデータを収集・管理するために必要なデータベースのスキルが欠かせません。
なお、データベースのスキルはWebアプリ開発時にも役立ちます。スキルを習得しておけば、活躍の幅を広げられるでしょう。
Linuxに関するスキル
Pythonを用いてWebアプリを開発する場合、WebサーバーのOSとしてLinuxがよく使われます。
Web系分野への転職を考えるのであれば、Linuxのスキルの習得もおすすめです。
Pythonエンジニア転職に有利な資格は?
Pythonエンジニアへ転職するために、資格が必須ということはありません。しかし、資格を持っていると学習意欲をアピールしやすく、転職で有利に働く場合があります。
ここからは、おすすめの資格を2つご紹介します。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、幅広いITの知識を証明できる国家試験です。知名度や汎用性が高いため、Pythonエンジニアに限らず取得しておくと役立つでしょう。
なお、情報処理技術者試験には、スキルレベルに応じて試験区分が設定されています。
エンジニア経験が少ない人には基本情報技術者試験、ワンランク上を目指すなら応用情報技術者試験を目指しましょう。
Python3エンジニア認定試験
Python3エンジニア認定試験は、Pythonの知識があることを証明する資格です。こちらは2種類の試験区分があります。
データ分析専門のPythonエンジニアを目指すなら「Python3エンジニア認定データ分析試験」がおすすめです。
それ以外の場合は、Pythonの文法に関する知識を証明できる「Python3エンジニア認定基礎試験」を選ぶとよいでしょう。
Pythonエンジニアの平均年収は約653万円
Pythonエンジニアの年収について解説します。
エンジニア学習コミュニティPaizaの「プログラミング言語に関する調査(2023年版)」によると、Pythonエンジニアの平均年収は約653万円でした。2022年の同調査と比べると、8.2万円も増収しています。
一方、国税庁による「令和4年分 民間給与実態調査」によれば、日本人全体の平均年収はが約458万円でした。日本人全体の平均年収と比較すると、Pythonエンジニアの年収は高水準といえるでしょう。
Pythonがよく用いられるのは、人工知能をはじめとした先端技術分野です。使いこなせるエンジニアがまだ多くないこともあり、年収の高い求人が豊富にあります。
※参照:Paiza「プログラミング言語に関する調査(2023年版)」
※参照:国税庁「令和4年分 民間給与実態調査」
こちらの「Pythonエンジニアの仕事内容とは?年収やスキルについても解説」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
Pythonエンジニアに転職するメリットとデメリット
Pythonエンジニアへの転職を目指すことには、メリットもあればデメリットもあります。目指す前に、それぞれについて把握しておきましょう。
Pythonエンジニアに転職するメリット
Pythonエンジニアに転職すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ひとつずつ確認していきましょう。
習得難易度が比較的低い
プログラミングを独学で実務レベルまで習得するためには、どれだけ効率的に学んでも最低300時間程度はかかります。人によっては、習得するまでに挫折してしまうこともあります。
その点Pythonは、文法がシンプルでプログラミングの経験が浅くても習得しやすい言語だといわれています。
また、Web上に参考となる情報が多く存在することもあり、独学でも不明点を解決しやすいでしょう。
さまざまな分野で注目されている
前述の通りPythonは汎用性が高い言語で、さまざまな分野で注目されています。特に先端技術の開発では注目度が高く、需要が安定しています。
他にも、データサイエンティストやWeb開発など豊富な求人があり、年収や働き方などの希望をかなえやすい点も魅力です。
Pythonエンジニアに転職するデメリット
一方、Pythonエンジニアに転職するうえで、デメリットは生じるのでしょうか。
実行スピードが遅い
Pythonは他の言語と比べると、実行スピードが遅いというデメリットがあります。特に、今まで他言語の実行速度に慣れてきた方は注意が必要です。
また、Pythonには「実行内容を指定する際、実行内容が記述されたコードにインデントを活用して表現する」という独自のルールが設けられています。
Python独自のルールも、慣れるまでに戸惑ってしまう方がいるかもしれません。
Pythonエンジニアの将来性
Pythonエンジニアの将来性は高いといえます。Pythonは人工知能開発など、先進性の高い分野で人気が高い言語です。こうした分野は今後のさらなる発展が期待され、需要も増えていくでしょう。
また、先端技術以外にも幅広い開発分野に用いられるため、ひとつの分野で需要が低下しても別の分野で応用できます。幅広い用途に使われるPythonは、今後もアップデートが続くと予想されます。
まだPythonの実務経験がない人でも、これからスキルを身に付ければ将来的に仕事を探しやすくなるでしょう。
こちらの「Pythonの将来性は高い?メリットやできることも合わせて解説!」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
Pythonエンジニアに向いている人は?
Pythonエンジニアに向いている人の主な特徴について、下記の3点を順番に解説します。
新しい分野で活躍したい人
IT業界をリードする新しい分野で活躍したい人には、特にPythonがおすすめです。
前述の通り、Pythonは先端技術の開発で高い人気があります。新しい技術に触れるチャンスが多いうえに、収入アップも期待できます。
英語が得意な人・英語学習に抵抗がない人
Pythonは、日本以上に海外での人気が高い言語です。最近では日本語の参考サイトも増えているものの、やはり英語で書かれた海外サイトのほうが豊富にあります。
特に、新しいPythonライブラリの使い方を知りたい場合などは、日本語の参考情報が見つからないことも考えられます。
英語が得意、または英語学習に抵抗がない人のほうが、海外サイトも含めたより多くの情報を取り込めるでしょう。
忍耐力がある人
Pythonの用途として多いデータ分析は、時間を要する作業です。また分析結果が出たからといって、すぐにビジネスの成功につながるわけではありません。
忍耐力がないと、結果が出る前に投げ出してしまうことも考えられます。そのため、地道な作業をコツコツ続けられるような、忍耐力がある人のほうが向いているといえます。
Pythonエンジニアとして有利に転職するには
Pythonエンジニアの転職を有利に進めるために必要なことは、下記の2つです。
- ポートフォリオを作る
- 転職エージェントを利用する
ポートフォリオを作る
Pythonエンジニアのスキルを比較的簡単に示す方法として、ポートフォリオの作成があげられます。良質なポートフォリオを提出すれば、採用担当者の評価も上がりやすいでしょう。
例えば、オリジナルで制作した自動化ツールや機械学習を用いた成果物などを整理しておくと、採用担当者の目に留まりやすくなるのでおすすめです。
転職エージェントを利用する
Pythonエンジニアへ転職するには、求人探しから応募、職務経歴書の作成、面接対策まで全て自分だけで行うことになります。
もし1人きりの転職活動に不安があるなら、転職エージェントがうってつけです。求人の紹介や職務経歴書の添削、面接対策など幅広くフォローしてもらえるため、転職活動が初めてでも心配ありません。
さらに、ITエンジニアに特化した転職エージェントであれば、Pythonエンジニアに必要な情報をより収集しやすいでしょう。
まとめ
今回は、Pythonエンジニアに転職希望者に向けて、抑えとくべきポイントを解説しました。
Pythonエンジニアは将来性や平均年収が高く、人気のある職種です。そのため、実務経験があったとしても、転職活動が難航してしまうかもしれません。
Pythonエンジニアの転職を成功させるなら、トータルサポートしてもらえる転職エージェントの活用がおすすめです。
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