IT技術は日々進歩しており、数年前の常識が当たり前ではなくなってしまうという場合も少なくありません。
プログラミング言語の中でも歴史が長いJavaに将来性があるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Javaの将来性や懸念点、求められるスキル、気になる平均年収の相場などを詳しく解説します。
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Javaの将来性が高い理由
Javaは、数あるプログラミング言語の中でも、世界中で高いシェア率を誇っています。ここからは、「Javaの将来性が高い」といわれている見解について、改めて確認していきます。
歴史が長く世界中で使われている
Javaは、インターネット黎明期(1985〜1994年頃)から使用されているほど歴史が長く、世界中で多くの開発に寄与してきました。
プログラミング言語は多数存在しますが、その中でもJavaは汎用性のある言語です。
これまでに多くのシステム開発にJavaが用いられ、現在でも新規案件にJavaが活用されているケースも少なくありません。しばらくは他の言語に置き換えられる可能性は限りなく低いでしょう。
Androidアプリ開発の言語に採用されている
現在、世界で使用されているスマートフォンのOSは、AndroidとiOSの2種類です。グローバルな視点で見ると、Androidのユーザーは約7割、iOSは約3割※を占めており、Androidの需要が大きいことがわかります。(2023年8月時点)
ほとんどのAndroidアプリは、Javaを搭載した「Android Studio」で開発されています。スピーディーな開発が可能で、テスティングも容易であることから、世界的に普及しています。
約7割がAndroidを使用し、Androidのアプリ開発にJavaが用いられていることからも、Javaの需要は今後も大きく見込まれるでしょう。
※出典:statcounter”Mobile Operating System Market Share Worldwide“
大手企業や官公庁などの大規模開発に向いている
Javaはセキュリティ性が強固であることから、大規模な開発に向いています。多くの大手企業や官公庁でも採用されています。
また、Javaが持つオブジェクト指向には、プログラムを小さなパーツに細分化し、それらを組み合わせてシステムを動作する特性があります。
大人数のエンジニアが、各パーツに分かれて開発を行えるため、大規模なシステム開発に好んで使用されています。このような傾向は、今後も続いていくものと考えられるでしょう。
プログラミング言語の中で安全性が高い
Javaは、プログラミング言語の中で、安全性の高い言語として知られています。なぜなら、インターネット上で利用されるプログラムを書くことが前提条件であり、セキュリティを考慮した設計に基づいているからです。
加えて、前述したオブジェクト指向であるため、細分化してセキュリティを高めた開発を行っています。このような安定性や汎用性が好まれ、各企業の中枢となる基幹システムで使われています。
また、バグの修正しやすさや、OS・ハードウェアなどのプラットフォームに依存しないため、PCやスマートフォン、タブレット端末など、さまざまな環境下で動作できることも人気の理由です。
他言語に応用しやすい
Javaはプログラミングを習得する上で、最初に学ぶべき基本の言語だといわれています。
理由のひとつに、Javaにはプログラミングの根本的な概念が詰まっており、他言語への応用が利きやすいことがあげられます。
Javaで習得したオブジェクト指向は、PythonやPHPなどの言語を習得する際にも役立ちます。他言語との親和性が高いため、新しい言語が出てきたとしてもJavaの需要がなくなることはまずありません。
Javaの保守案件が数多く存在している
Javaは歴史が長い言語であり、20年以上前に作られたシステムも存在します。
Javaで開発されたシステムは、Javaで保守を行うことが大前提です。システムをアップデートする際もJavaが用いられるため、Javaの知識やスキルは不可欠です。
Javaの将来性に懸念点はある?
ここまでは、Javaのメリットを中心に着目してきましたが、一方でJavaが抱える懸念点についても確認していきましょう。
他言語の需要も高まっている
依然としてJavaは需要が高く、求人数や案件数も少なくありません。一方で、近年は他のプログラミング言語の需要も高まっています。
例えば、ウィルオブテックが保有している公開求人を確認してみると、Javaの求人数は249件でした。(2024年5月時点)
一方、昨今注目を集めているPythonの求人数は245件あり、Javaの求人数とさほど変わりません。
また、Javaを扱えるエンジニアが非常に多いことから、高年収を狙いにくいというデメリットもあります。年収アップをかなえたいなら、他言語の習得やマネジメントスキルの向上なども視野に入れてみてください。
「Javaは時代遅れ」と思われることがある
Javaは初学者のプログラミングの習得に適した一方で、人によっては「時代遅れ」だと感じる場合があります。
というのも、Javaは歴史が長いことに加えて、代替言語ともいわれている新しい言語が台頭しはじめているからです。その筆頭となるKotlinは、2017年にAndroidデベロッパーの推奨言語としてGoogleから公式採用されました。
実際に、KotlinはJavaよりコードがシンプルでわかりやすく、作業時間の短縮を期待できます。また、安全性に関してもJavaに劣らないといわれています。
現在は日本語の情報が少なく、国内のメジャーな言語には程遠いかもしれません。しかし、今後さらに普及が進む可能性が大いにあるでしょう。
他言語と比較したJavaの将来性
他言語と比較した際、Javaに将来性があるのか詳しく確認していきましょう。
Pythonとの違い
1991年に公開されたPythonは、比較的新しい言語でありながら強い人気を誇っています。特に、機械学習やAIの開発、Webアプリケーションの開発などに活用されています。
Javaとの共通点は、汎用性の高さやライブラリが豊富な点です。一方、Pythonは習得難易度がさほど高くないため、プログラミング未経験でもとっつきやすい点がJavaとの違いといえるでしょう。
Pythonの将来性を詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
JavaScriptとの違い
「Java」と「JavaScript」は名前が似ているため混同されがちですが、全く異なる性質を持った言語です。
Javaは静的な言語である一方、JavaScriptはWeb上でアニメーションを表示させるといった動的な動作を実装する際に用いられます。
用途が全く異なるため、JavaとJavaScriptは共存関係を結ぶこともあります。
PHPとの違い
コンパイラ言語であるJavaに対し、PHPはインタプリタ言語に該当します。コンパイラ言語はプログラムを実行する前にコードを評価して実行形式に変換します。
一方、インタプリタ言語は、プログラムの実行時にコードを評価します。データの型が柔軟なので開発に必要なスキルはコンパイラ言語よりも低いものの、その分処理速度が遅いという違いがあります。
また、PHPはWeb開発向けの言語でもあるため、Javaと開発分野が被りにくい点も特徴です。
Javaを活用できる主なシーン
汎用性の高いJavaですが、実際にはどのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか。ここではJavaでできることについて、解説していきます。
基幹システム開発
Javaを活用できるシーンとして、まず基幹システム開発があげられます。
企業の基幹業務(人事・会計・販売・製造など)を一元管理する基幹システムの開発は、複数のプログラ厶を用いるため規模が大きくなります。
オブジェクト指向を採用しているJavaはプログラミングを細分化できるため、大規模な開発でも範囲を区切りながら進められます。
組み込みシステム開発
組み込み開発ができる点も、Javaの特長です。
Javaには家電製品向けの組み込み言語という一面もあり、家電製品やデジタルデバイスなどの組み込みを実装するためのプログラミング言語として活用されています。
例えば、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電製品やカーナビにもJavaが用いられていることが少なくありません。
Javaエンジニアに求められるスキル
次に、Javaエンジニアに求められるスキルや、重宝されるエンジニアが持つスキルについて解説します。
Javaの基礎的な知識
Javaを習得するためには、はじめに標準入力や四則演算、条件分岐、ループ処理など、Javaの文法知識を理解してから、基本的な概念であるオブジェクト指向の仕組みを把握していきます。
また周辺知識として、フレームワークやデータベース、システム開発に関する知識もあわせて習得する必要があります。
その他にも、Javaは大規模な開発で使われることが多いため、企画から要件定義、設計、開発、テスト、リリースまでの手順を把握しておくと、現場でもスムーズに対応できます。
アプリ開発に必要になる知識
Webアプリの開発は、Javaの知識が備わっているだけでは対応できません。
サイト上に文字・画像・テキストボックス・リンクなどを配置するためのHTMLや、Webページのデザインを整え、スタイルを指定するためのCSSの知識も必要です。
前述の通り、JavaはAndroidアプリ開発でよく活用されています。Javaで作られているAndroid Studioを用いることで、世界中で汎用的に使われているAndroidのスマートフォンやタブレット向けアプリの開発が可能です。
Android Studioの使用方法や、開発したアプリをGoogle Playに登録する方法も、押さえておくべきでしょう。
こちらの「Javaエンジニアは転職で有利?転職ポイントを解説!」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
Javaエンジニアの平均年収は約472万円
Javaエンジニアの平均年収は約472万円です。
国税庁の「令和4年分 民間給与実態調査」によると、日本人の平均年収は約458万円なので、日本人全体の平均年収よりもJavaエンジニアのほうがやや高めです。
一方、昨今人気の高いAIエンジニアの平均年収は約598万円となっており、100万円以上もの差がついています。
Javaは今後も多くの需要が見込まれる一方、すでに多くのエンジニアがJavaを習得しています。年収アップを目指すなら、上流工程やマネジメント経験を積んで活躍の幅を広げていきましょう。
こちらの「Javaエンジニアの仕事を解説!年収や必要スキルも紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
※参照:求人ボックス「Javaエンジニアの仕事の年収・時給・給料」
※参照:国税庁「令和4年分 民間給与実態調査」
まとめ
ここまで、Javaエンジニアの将来性について、懸念点も含めて解説してきました。総じて、Javaエンジニアの将来性は、現時点ではまだまだ高いといえます。
しかし、他言語の需要が高まっていることも事実です。Javaエンジニアとして長く働き続けるためにも、他言語の習得や上流工程の経験などを積み重ねていきましょう。
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無料のキャリア相談を予約するよくある質問
Javaの将来性は高いですか?
Javaの将来性は一般的に高いと言われています。現在、IT業界において、世界中で高いシェア率を誇っています。「Javaの将来性が高い」といわれている理由については「Javaの将来性が高いといわれる理由」で具体的に説明しているので確認ください。
Javaエンジニアに求められるスキルはありますか?
はい。まず「Javaの基礎的な知識」「アプリ開発に必要になる知識」があげられます。詳細は「Javaエンジニアに求められるスキル」で説明しているのでご確認ください。