AWSエンジニアは需要ある? 年収や将来性を詳しく解説

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この記事でわかること

  • AWSエンジニアとはどのようなものか
  • AWSエンジニアの将来性が高いといわれる理由
  • AWSエンジニアに必要なスキルや知識
編集者プロフィール
ウィルオブテック事業部
上松 大輝

過去に4年ほど、SEとしてシステム開発やネットワーク構築業務に従事。その後、エンジニアの転職を支援するウィルオブテックで求職者さまのキャリア支援を担当。過去のエンジニア経験を活かし、現場感に沿った具体的なキャリアの提案が得意。

AWSエンジニアへの転職を検討している人にとって、得られる収入の目安や需要、将来性などは気になるところでしょう。

AWSそのものは需要が高まっていますが、それを専門に扱うエンジニアにも需要があるとは限りません。本記事では、AWSエンジニアの需要や年収、将来性などについて解説します。

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AWSエンジニアとは

AWSとはAmazon Web Servicesの略で、多国籍テクノロジー企業であるAmazon社がリリースしているクラウドコンピューティングサービスです。クラウド分野におけるシェアは高く、現在ではさまざまな企業がAWSをビジネスに活用しています。

AWSの特徴は、200を超える豊富なサービスです。クラウドサーバーや高性能データベース、API構築、ストレージサービスなど、さまざまなサービスをクラウドで利用できます。また、セキュアな環境でサービスを利用できるのも、多くの企業から支持されている理由でしょう。

AWSを用いたインフラの設計や構築、保守、運用などに携わる専門職であり、AWSに関する確かな知識をもとに業務に取り組むのがAWSエンジニアです。

▼AWSエンジニアについては
こちらのAWSエンジニアとは? 仕事内容や未経験から目指す方法を解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

AWSエンジニアの平均年収

AWSエンジニアへの転職を考えている人にとって、年収は最も気になるところではないでしょうか。雇用形態や働き方、勤務先、地域など、さまざまな要素で年収は変わります。求人情報専門検索エンジンである「indeed」が公開しているデータでは、AWSエンジニアの平均年収は約530万円(2022年5月時点)です。

一方、国税庁が公開した「令和2年民間給与実態調査統計」によると、日本人の平均年収は433万円です。比較すれば、AWSエンジニアの年収が高いことがわかるでしょう。

年収が高い理由は、需要があるにもかかわらず、供給が追いついていないためです。クラウドサービスが普及し需要は高まる一方ですが、対応できる人材が少ないため、企業は高い報酬で優秀な人材を確保しようとしています。

実際の年収は、「本人のスキル・経験」や「雇用先との契約内容・雇用形態」などの要素が組み合わさり、大きく変化します。そのため、530万円という金額はあくまで目安と捉えてください。

ただしクラウドサービス市場はまだまだ成長を続けており、「今後より多くのAWS人材が求められるようになる」と考えられています。しかも現在、「高まりつつある需要に供給が追いついていない」という状態が発生しているので、年収は高くなりやすいでしょう。

参照元:国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
参照元:indeed「日本のAWSエンジニアの平均年収・給与

AWSエンジニアが活躍できる業界

AWSエンジニアが活躍できる業界は多々あります。IT業界やWeb業界はいうまでもなく、ゲーム業界や広告業界、メディア業界でもAWSを扱える専門人材の需要が高まっています。

IT業界やWeb業界

ITやWeb業界は、AWSエンジニアの需要が非常に高い業界です。近年は、システム開発もクラウド環境で行うケースが増えてきました。

インフラ構築やアプリ開発も同様で、AWSでクラウドに開発環境を構築できるエンジニアの存在が求められるようになったのです。

また、AWSに精通したスペシャリストは幅広い知識や技術を習得していると見なされやすいため、重要なポジションを任される可能性があります。その結果、プロジェクトのマネジメントを行うポジションに抜擢されることも考えられます。

ITやWebの業界は、今後さらなる成長が見込めます。現在も次から次へと新たなサービスが登場しており、将来にわたってAWSエンジニアが活躍できる業界と考えられます。

▼クラウドエンジニアについては
こちらのクラウドエンジニアはどんな仕事? 必要なスキルや将来性や年収を解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
▼プロジェクトマネージャーについては
こちらのプロジェクトマネージャーに転職するには? 向いている人や将来性を解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

ゲーム業界でもAWSが活用されている

ゲーム業界においても、AWSが活用されるケースが増えています。例えば、「AWS for Games」はゲーム開発や分析などゲーム業界に特化したサービスであり、多彩な開発機能を備えています。

近年はオンラインでプレイするゲームが増えているため、運営側には確かな知識を持って障害に対応できる人材が求められています。

ミドルウェアの知識も備えた人材であれば、障害対応やインシデント管理などにも対応できると考えられるため、ゲーム業界でも活躍できるでしょう。

マーケティングを行う広告業界

AWSエンジニアは、広告業界でも活躍できる可能性があります。実際、広告の自動配信サービス開発や運用のためにAWSを導入している企業は少なくありません。

近年はAI技術を活用した全自動マーケティングサービスも注目を浴びており、プログラミングスキルを有するAWSエンジニア人材の需要が高まっています

自社のプラットフォームで広告を制作する場合は、インフラを構築する必要があります。そのため、AWSを用いたインフラ構築の知識や経験があれば、より重宝されるでしょう。

▼インフラエンジニアについては
こちらのインフラエンジニアの将来性とは?今後の需要予測についても解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

デジタルコンテンツを作成するメディア業界

AWSには、さまざまなメディアサービスがあります。コンテンツの作成や配信などにも利用できるため、メディア業界でも活用する企業が増えています

メディア業界では構築したAWS環境の適切な運用や、ガイドラインの策定などに携われる可能性があります。

また、AWS環境を用いたコンテンツを作成・配信するためには構築のスキルが求められるため、それを有している人材であれば重宝されるでしょう。

AWSエンジニアの将来性が高いといわれる理由

AWSエンジニアの需要
AWSエンジニアの将来性が見込める理由として、AWSサービスの多様化が挙げられます。

また、クラウドサービスが広く普及したことや、専門的な知識を有する人材が不足していることなども将来性が見込める理由です。

AWSサービスの多様化

ストレージやサーバー、データベース、コンテンツ配信、開発者用ツールなど、AWSのサービスは多岐にわたります。拡張現実や分析、IoTなどのサービスもあり、多彩なシーンで活用が可能です。

多様なサービスを利用できるため、AWSはあらゆるニーズに対応できます。現在でもかなりの数と分野のサービスが提供されていますが、今後さらに増える可能性があり、そうなれば需要はますます高まるでしょう。

AWSサービスの多様化が進んだ理由のひとつに、DXの推進が挙げられます。国もDXの推進に力を入れており、近年は多くの企業がDX化を進めています。

DXを推進し、IT技術でビジネスに変革をもたらすにあたって、AWSは最適なサービスです。クラウド環境を活かした最新の開発環境やインフラを整備でき、ビジネスの進化に合わせて柔軟に対応できるためです。

クラウドサービスの普及

クラウドサービスの普及も、AWSの将来が明るいと見られている理由のひとつです。総務省が公開したデータによると、2020年時点で7割近くの企業がビジネスにクラウドサービスを利用しています。

今後も、クラウドサービスはさらに普及すると考えられます。なぜなら、ユーザーにとってメリットが多いからです。例えば、クラウドシステムであれば自社にサーバーを設置する必要がないため、スペースは不要です。オンプレミスに比べてコストを大幅に抑えられることが、クラウドの大きな魅力です。

また、インターネット環境と端末さえあれば時間と場所を選ばずに利用できるため、部門間における情報共有も容易です。このようにクラウドサービスは企業にさまざまなメリットをもたらすため、今後も広がりを見せると考えられます。

AWSは世界屈指のシェアを誇るクラウドサービスであり、今後保守や運用を担える人材の募集はさらに増えるでしょう。

参照元:総務省「第2部 基本データと政策動向

AWSエンジニアの不足

AWSエンジニアの需要は高まっていますが、供給が追いつかない状況です。今後AWSを導入する企業はさらに増えることが予想されますが、そうなれば専門スキルを有する人材の需要はさらに高まるでしょう。

企業の動きからも、AWSエンジニアが不足している現状がうかがえます。日本国内のある大手企業はAWS人材を大幅に増員したいと考えており、そのためにAmazon社のトレーニングやサポートの提供を受けています。

企業にとっては社内で人材を育成するよりも、専門人材を外部から採用するほうが時間を節約できます。しかし実際にはそれが難しいため、Amazon社と協業体制のもとに取り組みを進めているのです。

AWSエンジニアに必要なスキルや知識

AWSエンジニアに求められるスキルとして、インフラエンジニアリングの知識やプログラミングスキル、クラウドサービスへの理解などが挙げられます。もちろん、AWSサービスそのものへの理解も不可欠です。

AWSはサービスの数が非常に多いため、最適なサービスを取捨選択しなくてはなりません。そのためには、AWSについて深く理解しておく必要があります。

インフラエンジニアリングの知識

AWSのサービスは膨大ですが、基本的にはインフラ構築に関するものが大半を占めています。仮想サーバーや開発者ツール、ネットワークなどのサービスが豊富で、これらを扱うにはインフラエンジニアリングの知識が不可欠です。

このような理由から、インフラエンジニアリングのスキルがあれば、AWSエンジニアとしての道が開けると考えられます。もちろん、AWSでインフラ構築に使えるサービスの種類や使い方などについて、学習する必要はあります。

インフラエンジニアの知識や技術を身につけるには、実務経験が欠かせないといえるでしょう。

そのため、新たにAWSエンジニアを目指すなら、まずはインフラエンジニアを経由するという方法が考えられます。またすでにインフラエンジニアの経験があるという場合には、その経験が有利に働く可能性は十分にあるでしょう。

▼インフラエンジニアの転職については
こちらのインフラエンジニアへの転職で求められるスキルは? 注意点も解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

プログラマーのスキル

プログラミングはシステムやアプリ開発に必須のスキルですが、AWSエンジニアに求められるケースもあります。実際、AWSエンジニア求人の中には開発経験があることを条件にしているものもあります。

今まで経験してきたSEとしての経験を洗い出し、プログラミングのスキルを効果的にアピールできることが大切です。

特にクラウドサービスで業務する上では、redmineなどの開発支援ツールやPythonやJavaなどの開発言語、cakephpなどのフレームワークの経験は大きなアピールポイントとなり得るでしょう。

▼言語「Java」については
こちらのJavaの将来性は今でも高い?Javaエンジニアに必要なスキルも紹介でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
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こちらのPythonの将来性は高い?メリットやできることも合わせて解説!でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
▼言語「PHP」については
こちらのPHPの将来性はある?現在のPHPエンジニアのニーズを詳しく解説!でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

クラウドサービスへの理解

AWSはクラウドコンピューティングサービスであるため、クラウドサービスへの理解が不可欠です。実務ではオンプレミスからクラウドへシステムを移行することもあり、クラウドの基礎知識はもちろん、技術力や設計力も求められます。

また、常にアンテナを張って最新の情報を取得することも大切です。新たなトレンドや技術の誕生などによって、業務に影響が出ることも考えられるからです。

実務で役立つクラウドスキルを有していることを証明するには、技術者として活躍してきた経験や実績を示すのが有効です。特にインフラエンジニアやプログラマーの実務経験があるなら、十分なクラウドスキルを有していると判断される可能性があります。

▼クラウドエンジニアについては
こちらのクラウドエンジニアはどんな仕事? 必要なスキルや将来性や年収を解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

AWSエンジニアに資格は必要?

AWSエンジニアになるのに、特別な資格や免許などは必要ありません。実際、何の資格も持たずにAWS技術者として活躍している人はたくさんいます。しかし、これから転職を目指す上で、資格を取得する必要がまったくないのかといえば、そうではありません。

資格を取得すると確かな知識と技術を有していると判断されやすいため、転職が有利になる可能性があります。転職の成功率を高めたいなら、資格取得も視野に入れるとよいでしょう。

AWS技術者への転職におすすめの資格として、「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」が挙げられます。AWSの提供元であるAmazon社が手掛ける公式の認定試験なので、AWSの知識習得にも役立ちます。難易度ごとに異なる試験が用意されているため、初級者はまず基礎レベルの認定から取り組むとよいでしょう。

「Linux技術者認定LPIC(LinuC) level3」も、AWS技術者への転職におすすめの資格です。安全なシステム設計や、高度なサーバー構築技術の証明に役立ちます。公式の学習教材やサンプル問題が公開されているため、気になる人はチェックしてみましょう。

まとめ

AWSは現在、クラウドインフラ市場でも高いシェア率を誇っています。

多くの企業や政府機関が導入しているも、AWSエンジニアの需要は高く、将来性もある職業です。現状需要に供給が追いついていないため、しばらくは売り手市場が続くでしょう。未経験でもインフラ構築やプログラミングの経験を積めば、AWS技術者への道が開けます。

AWSエンジニアへのスムーズな転職を希望するなら、転職エージェントの利用がおすすめです。豊富なIT求人を扱い、多角的なサポートが受けられる転職エージェントであれば、転職の成功率も高まるでしょう。

AWSエンジニアに興味がある!そんな場合は今後について少しお話ししてみませんか?

エンジニアとしてステップアップを考えているのならば、客観的に自分の「強み」や「市場価値」を知ることが重要です。
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よくある質問

AWSエンジニアの将来性について教えてください。

AWSエンジニアの将来性が見込める理由として、AWSサービスの多様化があげられます。また、クラウドサービスが広く普及したことや、専門的な知識を有する人材が不足していることなども見込める理由です。詳細は「COBOLの将来性・需要」で説明しているので確認ください。

AWSエンジニアが活躍できる業界について教えてください。

AWSエンジニアが活躍できる業界は多々あります。IT業界やWeb業界はいうまでもなく、ゲーム業界や広告業界、メディア業界でもAWSを扱える専門人材の需要が高まっています。詳細は「COBOLエンジニアが身につけるべき知識」で説明しているので確認ください。

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