派遣として働くことを考えると収入の不安定さやボーナスがないことから、「収入的に一人暮らしは厳しいのでは……」と考える方も多いでしょう。もちろん派遣で働きながら一人暮らしをするためには、それなりに注意すべきポイントがあります。派遣の給与で実際に一人暮らしが可能なのかというシミュレーションと、注意すべきポイントを3つご紹介します。これから一人暮らしを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
派遣で一人暮らしはそもそも可能なのか？
まず、派遣として働きながら一人暮らしの費用をまかなえるのか、気になる方も多いはず。実際に派遣として働いた場合、一人暮らし分の給与を稼ぐことができるのかをシミュレーションします。一般的な事務スタッフとして1日8時間・週5日・4週間の勤務を時給1,700円でしたと考えてみます。
すると、時給1,700円×8時間×週5日×4週間＝27万2,000円。約27万円を月間の収入として得ることができます。そこから社会保険料などを差し引かれると手取りはおおよそ22万円。
家賃は6～7万円台で探し、水道光熱費1万円、食費4万円、通信費1万円、日用品・美容・衣服で1万円、保険5,000円、交際費1万円、交通費5,000円と考えると、1カ月16万円で過ごすことができ、6万円を貯金に回すことができます。（家賃は7万円で計算）こう考えると無理なく過ごすことができるのがわかるでしょう。
ポイント1：なにを節約できるのか考えよう
成功させるポイントの1つ目として、どこを節約できるのかを考えましょう。先程のシミュレーションだと6万円を貯金することができますが、ボーナスがないため、旅行や誕生日などのイベントごとの出費を考えると6万円×12カ月の72万円の貯金は難しいといえるでしょう。
しかし、将来的なスキルアップ、あるいは結婚などを考えても貯金があるに越したことはありません。
そこで、まず考えたいのが通信費です。最近では格安スマホなどで1,500円台の月額料金で使うことができるものも多くなっていますから、そういったものを活用して通信費を月8,500円×12カ月＝10万2,000円浮かせることができます。食費を抑えるためにお弁当にするなどのアイデアもおすすめです。手間はかかってしまいますが、外食を少なくすればそれだけ貯金に回すことができますし、健康的な生活を送れます。
他にも、勤務先に近い物件を探して交通費を抑える、あるいは寮や住宅手当などがある派遣会社や案件を選んで応募するなどすれば、家賃を1万円ほどで済ませることができる場合もあります。そう考えると交通費もいりませんから、年間78万円もの節約をすることができます。貯金を2倍以上にすることができる計算です。少し削れるポイントを考えるだけでも、将来の備えが大きく変わってくるでしょう。
ポイント2：季節変動や食材の高騰などに注意しよう
成功させるポイントの2つ目として、光熱費などの季節変動や食材の高騰などを想定することが重要です。冷夏や冬の寒さが厳しくなると、葉物などを中心に野菜が高くなるため、食費を圧迫する可能性があります。また、夏や冬の冷暖房代で電気代が高くなることや、ガス代が高くなることも想定しておきましょう。毎月給与を使い切ってしまうようなギリギリの水準で生活を設計してしまうと、不測の事態に対応できません。
派遣という働き方の場合は、契約期間が終わってから契約が始まるまでの期間に空白期間があることも。それを考えるともっと貯金しておきたいものです。そのため、一人暮らしを始める前にある程度の貯金しておくことを強くおすすめします。実家に住んでいるのであれば一人暮らしよりも大きな額を貯めることができるはずですから、引っ越し代・家電・家具の費用・敷金礼金など、意外とかかる初期費用は楽々まかなえるようにしておきましょう。
ポイント3：一人暮らしのレベルに合わせて仕事を選ぼう
成功させるポイントの3つ目として一人暮らしでしたい生活レベルを思い浮かべ、それが可能な仕事を選ぶことをおすすめします。最初にあまり背伸びしすぎると苦しくなりますので、費用をかける部分と切り詰める部分を分けて考えることが大切です。美容や洋服にはお金をかけたいというのであれば、お弁当にして食費を切り詰める。あるいは外食が好きだからその分家具や家電は安いものにし、通信費も抑えるなど、さまざまなやり方があります。
すべてが望み通りということは難しいですから、生活レベルを上げすぎないように注意してください。何かあったときのために1年は給与なしでも生活できるくらいの貯金をしておいてから一人暮らしを始めるようにしてみてください。
まとめ
派遣で働きながら一人暮らしは到底ムリ！と考えていた方でも、具体的にシミュレーションしてみて実現が可能そうと感じられたのではないでしょうか。給与を上げていきたいと考えているなら、スキルアップ支援がある派遣会社や残業がある派遣先などを選んでみると、プラスアルファの収入を見込むことができます。自分に合った方法で、ぜひ一人暮らしを実現してみてください。
