【スタッフインタビュー】「ありがとう」が教えてくれた私のかけがえのない日常

本日は、ウィルオブで、介護スタッフとして勤務されているRさんのお話です。

スタッフインタビュー第20弾です。

登録したきっかけや仕事に就くまでの経緯について

――ウィルオブにご登録いただいたきっかけについておしえてください。

はい。

もともとのきっかけは、大学時代に老人ホームでアルバイトをした経験でした。

大学卒業後、保険会社の営業マンとして就職したのですが、成績は良かったものの何年もノルマ達成に向けて遅くまで働き続けるうちに、「自分が本当にやりたいことってなんだろう」と思うようになりました。

その時に、たまたま大学時代のアルバイト先で仲良くなった友達と話をする機会があり、老人ホームでアルバイトをした記憶が蘇ってきました。

「そうえば、あの時は、施設の皆さんといつも笑っていたな。また、あんな風に笑いたいな。」

そう思って気が付いたら、会社に辞表を出してましたね。(笑)

――それほど、当時の経験が心に残っていたんですね。

そうですね。

本当に利用者さんも施設のスタッフさんも素敵な方で、すごくやりがいをもって毎日を過ごしていましたね。

もともと体を動かすのも好きなので、自分に合っていたというところも大きいのかもしれません。

――ウィルオブを選んでいただいた理由はあるんですか?

はい。

介護資格がなくても働けることと、介護資格の取得にむけた研修講座があったからですね。

どこの施設にすればいいのかも分からない状態だったので、手取り足取り教えてくれるウィルオブさんには本当に感謝しかありません。

念願の介護スタッフになって


――念願の介護職。新しい環境に慣れるまではいかがでしたか。

施設ごとに細かい部分で仕事のやり方が違うので、いちから覚えることも沢山ありましたね。

ただ、利用者の皆さんや施設のスタッフさんがやっぱりいい人たちで、俺はホームに帰ってきたぞー!っていう喜びに包まれていましたね。(笑)

当時も今も思うのは、自分がやっていることに対して直接「ありがとう」と言って頂けることって、すごく嬉しいんです。

今までの仕事が感謝されていなかったわけではないんですが、利用者さんから手を握ってもらって「ありがとう」って言ってもらえると、もっと何かしてあげたくなってしまうというか。

当然、仕事をする中で日々大変なことはあります。

人間関係とは切り離せない仕事なので、利用者さんに対して良かれと思って行ったことが上手く伝わらず、そのせいで利用者さんがストレスに感じて体調を崩してしまったりとか。

自分の対応で利用者さんの体調に悪影響を与えてしまう。

自分なんか役に立てているんだろうか、そうやって落ち込むこともあります。

でも、そんな時「ありがとう」って言って下さる方が、なぜかいらっしゃるんですよね。

よく、どんなつらい時も誰かが見てるという話があると思いますが、本当にそれです。

日々落ち込んだりすることもありますが、今は「ありがとう」の言葉があればどんな苦しみも乗り越えられると思っています。

どの仕事もそうだと思いますが、それを感じるように努めること、自分の解釈次第で仕事の向き合い方が変わると信じています。

――今までの「ありがとう」の中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?

入浴介助の時の話なんですが、自分は男なので男性の利用者さんの入浴のお手伝いを担当しているんです。

誰だってそうですが、人に裸を見られるのって抵抗あるじゃないですか?

それも、家族でもない謎の若造に体を触られるわけですから。

なので利用者さんによっては、入浴介助に伺うと嫌そうな態度を取られたり、不満をこぼされたりするんです。

気持ちはすごくわかるんですけど、普段仲良く話してくださったりするのにそういうこと言われちゃうと、やっぱりちょっと凹みます。(笑)

とまぁ、そんな感じで自分も入浴介助が憂鬱に感じてしまっていた時期があったんですよね。

そんな時に、先輩から「Rくん、利用者さんに嫌な気持ちを届けちゃだめだよ」って言われたんです。

その時、ハッとしましたね。

頭の中ではダメだとわかっていたんですが、それを改めるところまでいっていなかった。

利用者さんを笑顔にするのが俺の使命なのに、なんで暗い気持ちにさせちゃってるんだろう、って。

すごい凹みましたね。

先輩の言葉のおかげで、どうやったら利用者さんの入浴が楽しくなるかを考えるようになりました。

利用者さんに向き合って、利用者さんが今まで生きてきた証であるお体をいたわろう。

そしたら、絶対気持ちが伝わる!そう思って行動しました。

すぐには変わらないので、不満をこぼされて凹んで先輩に泣きつきにいく、っていうのを繰り返してましたけど。(笑)

でも、2か月くらいたって顔はすごい不満そうなんですけど、無言で背中を出してくれるようになったんです。

「いつもありがとな。今日はお前に任せるわ」って言って。

いつもは、「シャワーで流すだけでいい」って言う方で「たまには背中流させてくださいよ~」っていうと、「触るな!」なんて言うこともあるのに。

もしかして、自分のことを認めてくれたのかな?信頼してくれたのかな?って感じましたね。

――辛抱強く相手に向き合う中で、関係性が作れたんですね。

そうですね。

人と向き合う仕事なので楽しいことばかりではないんですが、自分が笑顔や明るさを届けていくことで、利用者さんを笑顔にできると思って行動するようになりましたね。

「Rくんは、いつも笑顔で、私も元気になるよ!」って言ってもらえるだけで、自分の居場所がここにはあるんだなって気持ちになります。

利用者さんの人生の支えになりたい


――最後に、Rさんが介護の仕事を通して目指したいことを教えていただけますか?

はい。

自分は、利用者さんが「自分らしい人生」だと感じられるようサポートしていきたいと思っています。

自分としては、利用者さんに対してプラスの価値が提供できていないというか、まだ与えられた業務の範疇で仕事をすることしかできていないと感じています。

でも、介護の仕事って良いことも悪いことも、やったことがそのままリアクションとしてダイレクトに返ってくる仕事で、自分の頑張り次第でいくらでも目の前の利用者さんを幸せにできる、そんな仕事だと思うんです。

一見、利用者さんは人生の大先輩ばかりで自分から新たに与えられることなんてないように思えるんですが、絶対にそんなことはなくて、身近で毎日接している自分だからこそできることがいっぱいあるってわかったんです。

当然、すぐに「自分らしい人生のサポート」なんて難しいと思うんですが、いつかRくんと出会ったから毎日が輝いていると感じると思ってもらえるように、目の前の仕事に誇りをもって、自分しかできない仕事のスタイルを見つけていきたいと思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日は、Rさんの「ありがとう」が教えてくれた私のかけがえのない日常について、ご紹介いたしました。

ぜひ、今回の記事が「自分にとってのやりがい」について考えるきっかけになれば幸いです。