保育士になるためには専門の養成機関で学び、保育士試験に合格して資格を取得する必要があります。
しかし、養成機関の卒業証明書や保育士資格の証明書を持っているだけでは保育士として就労することはできません。
保育士として働くためには、資格の証明書とは別に保育士証が必要です。
この記事では、保育士証についてや保育士証を発行する方法、保育士証の再申請についてくわしく解説していきます。
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- 保育士として働くには資格取得後に保育士登録をし、保育士証を発行する必要があります。手続きをどのように進めたら良いかわからない方は、介護業界にくわしい派遣会社などの転職サービスに相談してみましょう。
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目次
保育士証とは?
保育士証は、保育士登録をした保育士にのみ各都道府県から発行される証明書で、保育士証を受け取るには書類による申請の必要があります。
保育士として働けるようになるための簡単な流れは、以下の通りです。
- (1)保育士資格を取得する
(2)都道府県への保育士登録の申請を行う
(3)保育士証が発行される
(4)保育士としての就労が可能になる
保育士証と保育士(保母)資格証明書の違い
保育士証と保育士(保母)資格証明書は内容がまったく異なる証明書です。
保育士証は保育士登録していることを証明するもの、保育士(保母)資格証明書は保育士資格を持つことを証明するものになります。
「保育士資格」と「保育士登録」が別の意味合いになっており、混同してしまいがちなので注意が必要です。
保育士(保母)資格証明書は、保育士証を発行する時必要な書類の一つで、平成15年11月28日までの資格取得者に交付されていました。
現在では指定保育士養成施設卒業証明書や保育士養成課程修了証明書、保育士試験合格通知書が同じ役割を持っています。
以前は、保育士(保母)資格証明書を所持していれば保育士(保母)としての就労が可能でした。
しかし、平成15年11月29日に児童福祉法が改正されて以降は、保育者の名前が保育士に統一され保育士証が交付されるようになりました。
新規での保育士登録の流れ
新規での保育士登録の流れを簡単にまとめると、以下の通りです。
- (1)「保育士登録の手引き」を取り寄せる
(2)必要書類をそろえて登録手数料4200円を払う
(3)登録事務処理センターに送付
ここで解説をしていく新規での保育士登録の流れは、登録事務処理センターHPの「保育士登録申請手続き(新規登録)」の内容を参考にしているので、あわせてご覧ください。
保育士登録の手引きを取り寄せる
登録事務処理センター(社会福祉法人 日本保育教会)に問い合わせ、「保育士登録の手引き」を取り寄せます。
取り寄せの方法は日本郵便の郵送のみで、取り寄せの際には以下の4点を準備します。
- (1)登録事務処理センターの住所を記入した送信用の封筒1枚
(2)送信用の封筒に貼る切手(手引き1部につき140円分)
(3)返信用(手引きを入れるため)の封筒1枚(角形2号)
(4)返信用の封筒に貼る切手(手引き1部につき140円分)
(1)・(2)は申請側が事務処理センターに送るために必要なもので、(3)・(4)は事務処理センターから申請側に返信するために必要なものです。
(1)の封筒に(2)の切手を貼り、その中に自分の住所と宛名を書いた(3)の封筒に(4)の切手を貼ったものを入れてください。
封筒には送信用、返信用ともに赤字で「保育士登録の手引き1部」と明記しますが、2部以上取り寄せる際には必要な数を記入してください。
また、返信用封筒は角形2号よりも大きいサイズの封筒だと切手代が不足してしまうので注意しましょう。
準備ができたら郵送し、登録事務処理センターから保育士登録の手引きが返送されるのを待ちます。
必要書類を揃えて登録手数料の払い込み
書類の返送にかかる期間はおよそ1週間を見込んでおき、登録のために必要な書類を事前に用意しておくと良いです。
登録するために必要な書類は以下の3つです。
- (1)保育士登録の手引きに同封されている「保育士登録申請書」
(2)登録手数料の払い込みを証明する「振替払込受付証明書」
(3)保育士となる資格を証明する書類の原本
・保育士(保母)資格証明書
・指定保育士養成施設卒業証明書
・保育士養成課程修了証明書
・保育士試験合格通知書
・平成17年度までに交付された以下の書類のうち、連続した3年間で全科目合格していることが確認できるもの。
(1)の保育士登録申請書に必要事項を記入しておき、登録手数料を郵便局で支払いましょう。
(2)の振替払込受付証明書は登録手数料を支払った証明になるもので、保育士登録には4200円の手数料がかかります。
登録手数料は必ず郵便局の窓口で払い込みをし、振替払込請求書兼受領証と振替払込受付証明書を受け取ってください。
払い込みが完了したら、書類(1)の保育士登録申請書の裏に書類(2)の振替払込受付証明書を全面のり付けします。
(3)の保育士の資格を保有していることを証明するための書類は、コピーではなく原本を送る必要があります。
(1)に(2)を全面のり付けしたものと(3)の原本を保育士登録の手引きに同封されている封筒に入れ、発送の準備は完了です。
書類の提出・郵送
作成した書類を郵送する際は、必ず郵便局の窓口で簡易書留郵便にて発送してください。
書留で郵送すると、郵便追跡システムや万が一の事態の時の保証があるので安心です。
発送時に郵便局でもらえる「書留郵便物受領書」は発送した証明になるので、保育士証が手元に届くまで保管しておきましょう。
交付までの日数の目安
書類を郵送してから保育士証が届くまでには、書類に不備がない場合で約2か月程度かかります。
書類の記入漏れや不備などのイレギュラーがあった場合にはさらに申請に時間がかかることもあります。
提出前には記入内容や必要書類があるかどうかを入念に確認し、余裕をもって提出しましょう。
保育士証を再発行する場合の流れ
保育士資格や保育士証は更新ではないため、一度取得すると一生涯有効なものです。
ただし紛失時、本籍地が変更になる時、苗字が変更になる時には再度保育士登録をして保育士証を発行する必要があります。
基本的な流れは、新規で保育士登録する時とほとんど同じです。
- (1)「登録変更などの手引き」を取り寄せる
(2)必要書類をそろえて再発行の手数料1100円を払う
(3)登録事務処理センターに送付
取り寄せる手引きの名前が新規登録時とは異なるので、書類の取り寄せの際には注意しましょう。
再度の申請にも手数料が必要となり、本籍地・苗字の変更による書換えでは1600円、再交付では1100円の手数料がかかります。
また、保育士資格保有を証明する書類の代わりにその時点で所持している保育士証を送付します。
苗字が変更になったことが理由で再交付する場合のみ、基本の3つの書類に加えて変更後の戸籍抄本が必要です。
書換えや再交付の際にも保育士証が届くまで約二か月かかるので、離職する場合でも一度取得した保育士証は紛失しないようにしましょう。
よくある質問
これまで保育士の資格証明書について解説をした内容を踏まえ、保育士登録や保育士資格に関する質問をいくつか紹介していきます。
保育士登録をしないと保育士資格はなくなりますか?
保育士登録をしないからといって、資格自体が失われることはありません。
資格取得後すぐに保育士登録をする必要はなく、保育士として働くときまでに登録が済んでいれば大丈夫です。
保育士資格や保育士証の更新は必要ですか?
保育士資格や保育士証は更新制ではないため、何年に一度更新するなどの有効期限は設けられていません。
しかし、保育士証に関しては紛失時や本籍地が変更になる時、苗字が変更になった時に再度保育士登録をする必要があります。
再度登録の手続きについては、「保育士証を再発行する場合の流れ」を参考にしてください。
保育士資格を証明する書類を紛失したらどうすれば良いですか?
保育士資格を証明する書類を紛失してしまったときには、資格を取得した機関に問い合わせて取り寄せてください。
資格取得年月の記載がないものは受け付けできないので、再発行された書類に資格取得年月が記載されていることを必ず確認しましょう。
- 【保育士(保母)試験を受験して合格した場合】
保育士(保母)試験に合格した都道府県に問い合わせ
【指定保育士養成施設卒業証明書/保育士養成課程修了証明書】
資格を取得した各教育機関に問い合わせ
登録の時に提出した資格証明書はどうなりますか?
資格取得年月日が児童福祉法施工の平成15年11月29日より前のものは、保育士証発送の際に返却されます。
それ以降の資格取得年月日のものは返却されないため、再発行手続きの時には手元にある保育士証を送付することで手続きが可能です。
まとめ
保育士証は、保育士登録をした保育士にのみ各都道府県から発行される証明書のことで、保育士証がなければ保育士としての就労はできません。
保育士資格や養成機関の卒業証明書と保育士証は別のもので、保育士証を受け取るためには改めて申請が必要です。
提出書類の取り寄せや申請から交付までに時間がかかるので、保育士として働く予定がある方はなるべく早めに申請しておくのが良いですよ。
基本的に保育士資格や保育士証は更新制ではないため何度も手続きを行う必要はありませんが、紛失時や本籍地・苗字が変更になる場合には再登録の必要があります。
再登録の際にも交付されるまでに時間がかかるため、一度受け取った保育士証は大切に保管しましょう。
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- 保育士として働くためには、資格を取得して保育士登録をする必要があります。しかし、保育士登録には時間がかかってしまうため、事前に仕事探しをしておくのがおすすめです。
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