「売れないのは、相手に興味がないから」元アパレル店長に販売のコツを聞いてきた

接客をする人にとって、「どうやって商品を売るか」はとても重要な問題です。
中には、「なかなか商品が売れない」「お客さんとどう接していいか分からない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、元アパレル店長をしていた佐藤さん(仮名)に、販売コツについて伺いました。「いかに売るか」ではなく、「いかに相手に興味を持つか」。接客をするすべての人に役立つ接客のエッセンスが詰まっているので、皆さんもぜひ参考にしてみてください。

覚えておきたい基本!「相手に興味を示すこと」から接客は始まる

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―今日は、佐藤さんに販売のコツを伺いたいと思います!佐藤さんは、アパレルショップで働いていたとき、どんなことを気をつけて接客をしていましたか?

佐藤:「何でこの人はお店に来ているんだろう」ということを、常に気にするようにしていました。聞いてみると、服を買いに来ている人から、ただ服を見に来ているだけの人、あとは友達との待ち合わせのために時間をつぶしている人など、人それぞれです。時間をつぶしているだけの人に対して商品を勧めても、当然買ってもらえるわけはないので、そういう人に対しては、「どうやったらまた来てもらえるか」といったことを考えて接客するようにしていました。

―相手がお店に来ている理由を聞いて、その人に合った接客をしているのですね!

佐藤:そうです!接客にまだ慣れていない頃は、なんでこの店に来たのか相手に聞くのは失礼なんじゃないかって思っていたのですが、逆に、聞かない方が失礼なんですよね。お店に行ったときに、服が欲しくて相談したいのに、なかなか声を掛けてもらえなくて、もどかしい気持ちになったことはありませんか?

―あります…!話しかけてほしいときに限って、なかなか気づいてもらえないんですよね。

佐藤:販売員は、お客様のそうした空気を察知しなきゃだめだと思うんです!自分が相手に対して興味を持っているということを示す。ここから、コミュニケーションは始まるのだと思います。

商品の知識がものを言う!購入を迷っている人がいたら、どうするの?

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―お店には、「商品を買うかどうか迷っている人」がたくさんいると思うのですが、そういったお客さんには、どのように接客していましたか?

佐藤:基本的な接客の仕方は、同じです!「どうして購入を迷っているのか」を、お客様から聞いてみることですね。予算的に厳しいという人には、無理に商品を勧めたりはできないので、予算内で、お客様の満足する商品を提案したりしていました。

あと、他にいたのは「似たような服を持っていて、購入をためらっている」という人。そんな人には、持っている服について詳しく聞いて、その服と買おうか迷っている商品の違いを挙げるようにしていました。

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―なるほど…!例えばどんな風にでしょうか。

佐藤:例えば、青のVネックのニットを買おうとしている女性がいるとしますよね。その人は、既に青の丸首のニットを持っていて、購入を迷っている。そんなときには、ネックレスをよく身につけるかどうか聞くんです。ネックレスを身につけるときには、Vネックの方が、見栄えがすっきりする。こんな風に伝えてあげると、お客様も、既に持っている服との違いが分かって、購入するか検討しやすくなるんです。

―たしかにそういう説明をされると、買う側も分かりやすいですね!即座にそういうことが言えるようになるには、商品についてちゃんと知っておかなければなりませんね。

佐藤:そうですね。なので、暇な時を見つけては、商品のいいところを考えるようにしていました。商品の違いについてしっかり理解し、お客様に合った商品を提案できるようになることは、アパレルに限らずどんなお店の販売員にとっても大切だと思いますよ!

「接客のスランプを抜け出すきっかけに」佐藤さんの印象に残っているお客様の話

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―アパレルショップ時代の、印象的なお客さんはいますか。

佐藤:私がちょうど接客に悩んでいたときに、出会ったお客さんが印象に残っています。当時、私は思うように商品が売れず、上司からも「自分の話ばっかりしてる」と、厳しく注意されてばかりいたんです。でも、商品が売れないときって、焦ってしまって、商品を売ろうと、商品の説明ばかりをしてしまうんですよね。当然、それでは全然うまくいかないんですけど。

ある日、お客様がいらっしゃったときに、「もういいや」と振り切って、しつこいくらい、たくさん質問したんですよ。そうしたら、お客様の方もプライベートなことをどんどん喋ってくれて、その人の生活がイメージできるようになったんです。「じゃあ、こんな商品どうですか?」と勧めてみたら、たくさん商品を買ってくれたんです。それ以降も、その方は私にいつも話しかけてくれ、私から商品を買ってくれるようになりました。

―佐藤さんにとって、接客のスランプを抜け出すきっかけになったお客様なんですね。

佐藤:そうです。相手に興味を持つことと、相手の生活のことまで考えて商品を提案することの大切さに気づけた瞬間でした。お客様は商品を買うことが目的ではなく、商品を通じて生活を豊かにすることが目的なんです。そこに気づけてからは、接客をするのがとても楽しくなりましたし、お客様からも喜んでもらえることが増えました。

接客をする人へメッセージ。どんなときでも、相手のことを考えることを忘れずに

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―最後に、接客をする人に向けてメッセージをいただけますか。

佐藤:接客はとても難しい仕事です。時には上手くいかないときがあって悩むこともあるでしょう。売ろうという気持ちが強いあまり、お客様のことを考えられなくなってしまうと、商品が売れない悪循環に陥ってしまうことになります。相手に興味を持って、話を聞くということ。そして、相手の生活のことまで考えて商品を提案すること。

この2つを心がけて接客をすれば、お客様もきっと心を開いてくれるはずです。その他のことは、人それぞれいろいろなやり方があると思うので、試行錯誤しながら、自分なりの接客スタイルを身につけていってください。

相手のことをとことん考える姿勢は、すべての接客で大切な基本

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お客様に興味を持つこと。
相手の生活のことまで考えて、商品を提案すること。

佐藤さんのお話にあった接客の心構えは、アパレルに限らずすべての接客において大切なことです。商品が売れなくて悩んでいる方は、お客様に興味を持って、話を聞いてみてください。

お客様のことをとことん考える気持ちが相手に伝わり、お客様とより良い関係を築くことによって、皆さんの販売が上手くいくことを願っています。

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