現在、食品加工工場で活躍している先輩スタッフさんにインタビューを行いました。
仕事を始めたときはどんな気持ちだったか、この先どんな風に壁を乗り越えていったらいいか、周りの方と良好な関係を築くにはどうしたらいいか……。
そんな悩みを抱えている方へのヒントとなるよう、先輩スタッフさん自身が体験したことを話していただきました。
今回は、食品加工工場で活躍している小林さん(仮名)のお話です。
小林さんのお仕事とは
――小林さんはどのようなお仕事をされているのですか?
いろいろな食品メーカーの下請けをしている工場で働いています。
様々な製品の食材の選別・配合・計量から包装・箱詰めまでを行っている工場です。作業工程に基づいて大体15名ぐらいのチームで動いていますが、その日によってラインに入ったり、機械のオペレーションをしたりしています。
――工場での勤務を始める前はどんなことが不安でしたか?
私の場合は、働き始める前は普段立ち入ることのない環境ですので、工場内でどんなことが行われているのかとか、一日の流れが想像できず不安でした。
――確かに、関係者以外立ち入ることができない環境だと何もわからないことが多いですよね。実際に働き始めて不安や戸惑いなどはありましたか?
実際に行ってみて、体力面のつらさよりも印象に残っているのが、大量の材料が一気に加工されていく光景ですね。圧倒されました。
また、食品工場だったので、普段自分が口にしているものはこんな風に作られているんだ、と驚きました。
――工場でのお仕事は、体力面で不安を覚える方がいらっしゃいますが、小林さんが一番印象に残ったのは工場の様子のようですね。人によって戸惑いや、不安を感じる要素が違ってくるのがわかります。
新しい環境になれるには時間が必要
――小林さんは、いくつかの工場でのご就業経験があるとのことですが……新しい環境に入ってから慣れるまではどれぐらいかかりましたか?
確かに私は、工場での経験は10年以上あります。それでもやはり、新しい職場では勝手がわからず環境に慣れるまでには1週間くらいかかりました。
工場自体の経験が初めての方だったら、もっとかかると思います。
――初めての環境だと、人間関係に不安を持つ方が多いと思います。周りの方との良い関係を築くためにはどんなことが大事ですか?
基本的なことですが、まずは挨拶をしっかりすることだと思います。
また、どうしても間違えてしまうことはあるので、迷惑をかけてしまったときは素直に報告して謝り、わからないことはどんどん聞いて、お仕事を「早く」「しっかり」覚えるように努めることが大事だと思います。
お仕事の悩みは一人で抱え込まず誰かに相談
――お仕事をしていて、何か困った場面はありましたか?
以前の職場の話ですが、お仕事に慣れてきた頃、自分より年齢の高い同僚の方から「若いからやってくれるでしょ」と何でも頼まれるようになってしまったことがありました。
期待されていたのかもしれませんが、どう対処してよいかわかりませんでした。
――期待されたり頼られることは嬉しいですけど、それが過ぎると負担になりますよね……小林さんはそれをどう乗り越えたのですか?
その時は事業所長さんに相談して、全部自分で背負わないように配置変えをしてくださったり、フォローしていただきました。
工場でのお仕事はいろいろな方が働いているので、自分だけでは対処できないようなことも発生します。そういうときは、上長やコーディネーターさんに相談をするのがやはり一番だと思います。自分のことを理解してくれる人がいることは、お仕事をする上でとても心強いです。私は10年以上この仕事をしていますが、今でも何かあればコーディネーターさんに話を聞いていただいています。
――お仕事を頑張る方の支えになるのが我々コーディネーターなので、相談していただけることは、コーディネーターとして、とても喜ばしいことです!
まとめ:小林さんが仕事を続ける理由と今後の目標
――大変なことを経験されてきたとおもうのですが、このお仕事を続けてこられた理由とは何ですか?
たしかに、大変なことはたくさんありました。ですが、どの現場に行っても気にかけて面倒を見てくれる方がいたので、続けてこられたと思います。
周りの方と積極的にコミュニケーションをとって、良い関係を築いていくことで自分が働きやすい環境を作れたのかもしれません。
――働きやすい環境は会社だけでなく、自分でも努力することが必要ということですね。小林さんはこれから目指したいことなどはありますか?
10年ほど勤めた会社ではラインリーダーやマシンオペレーターの経験をさせてもらえて、責任あるお仕事や機械操作をする楽しさを知りました。就業先によるとは思いますが、全くの未経験から始めても、頑張ればリーダーを目指したり、フォークリフトの資格を取ったりだとか、自分が積極的になればスキルアップを望めるお仕事だと思います。
私は、元々は家庭との両立を重視して工場でのお仕事を始めましたが、もう少し子供が大きくなったら、ゆくゆくは正社員を目指して、もっとこのお仕事に関わっていきたいと思っています。
――これからも小林さんのご活躍を応援しています。本日は、貴重なお話をありがとうございました。
インタビューを終えての感想
小林さんお話を伺い、初めて働く方もベテランの方も、仕事の環境や人間関係で悩みを抱えることは同じだと改めて実感しました。
そして、一緒に働く周りの方からの影響は良くも悪くもあり、その影響は自分の努力次第で変わっていきます。仕事内容をなかなか覚えられなかったり、周りから仕事を頼まれ過ぎたりして、自分の許容範囲を超えてしまった際には、周りの方に相談をしてみましょう。
新しくお仕事を始められたみなさんにも、参考になるポイントがあったのではないでしょうか?
まずは今自分自身がどんな気持ちでお仕事をしていて、これからどんな風になりたいのかをイメージしてみましょう。
もちろん、一人で悩む必要はありません。誰かと共有して自分の状況を理解してもらうだけでも、気持ちが落ち着くこともあります。
些細なことでも、ぜひ担当コーディネーターに相談をしてみてください。
きっとみなさんが自分らしく活躍できるヒントがどこかにあるはずです。それを一緒に探していきましょう。