アパレル店員と聞くと、笑顔で接客をするおしゃれな姿を思い浮かべる方は多くいます。
しかし、実際のアパレル店員の仕事は接客だけではなく、店舗ディスプレイの変更や、商品陳列、さらに常にファッションに気を遣う大変な一面もある仕事です。
この記事では、アパレル店員とはどのような仕事かについてくわしく紹介していきます。
ほかにも、アパレル店員で働くメリット・デメリット、よく使われる用語・接客術など仕事で活かせる知識も解説していくのでぜひご覧ください。
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- アパレル店員は、接客以外にもバックヤード業務もあります。また、人気があるブランドだと正社員としての採用が難しい一面もあるため、転職が難しいと感じる方はいます。
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目次
アパレル店員とは?
そもそも「アパレル」とは、英語の古語が由来していて意味は「衣服」を意味しているため衣類以外の販売員にはアパレルの言葉を使いませんでした。
しかし、今は衣類以外で総合的にファッション性がある商品を扱う店舗での販売員にもアパレルを使うようになっています。
つまり、アパレル店員はアパレルショップで商品の販売をしている人のことを指しているのです。
ファッションとアパレルの違いは?
アパレルと同じく良く耳にする言葉に「ファッション」があるため、この2つを混同して覚えている方も多くいますが、厳密には違います。
アパレルとは先程も述べたように「衣服」を指していて、ファッションは服装・髪型・アクセサリー・靴など身にまとうスタイル全般のことをいいます。
簡潔に言えば、アパレルとは既製服、ファッションとはライフスタイルや流行と分けられるのです。
このように、2つの違いをしっかり理解し、時と場合に合った状況で使い分けられるようにしておきましょう。
アパレル店員タイプの傾向
実際にアパレル店員として向いている人にはどのような傾向があるか、特徴的な部分を2つあげていきます。
接客業が好き
やはり、アパレル店員は接客やコミュニケーションをとることが好きな人におすすめです。
接客内容は、お客様に店舗の服をすすめたりコーディネートを提案したりします。
ほかにも「アパレル店員の業務内容」で紹介しているバックヤード業務もありますが、お客様と接する機会が多いため接客をしたい方に向いている傾向があります。
ファッションが好き
好きなブランドの服に囲まれ、自分でもそのブランドの服を着て仕事ができることは幸せなことです。
もとからファッションが好きな方や、お気に入りのブランドがある方にとっては憧れるほどの仕事といえます。
また、アパレル店員で多いのが扱う商品のブランド服を社員割引制度で安く買える点です。
シーズンごとに変わる服を間近で見ることができるのは、おしゃれが好きな方にとっては嬉しいことであり、最先端のトレンドを知ることができます。
アパレル店員の業務内容
実際にアパレル店員とはどのような仕事をしているのかを紹介していきます。
細かい部分は各店舗によって違いはありますが、一般的なアパレル店員は以下の仕事を担当することがあるので転職を決める前に確認をしておきましょう。
接客
アパレル店員の仕事でよく知られていて、商品の紹介やコーディネート提案などを行う接客です。
商品の提案では、お客様が手に取った商品を買うか悩んでいそうなときにお客様の状況に合わせた商品やコーディネートの提案を行います。
このとき、自分の好みやトレンドだからと押し付けることはせず、お客様の立場や好みに合わせたものを提案できるかが重要です。
さまざまなお客様への対応ができるように、商品だけでなくコーディネートに関する知識も身につけておくことがポイントです。
レジ・電話の対応
お客様が購入すると決めてレジへ持ってきたとき、または自分が接客しているお客様が購入するとなったときに対応する業務です。
ここで、お客様がレジへ持っていく荷物をさりげなく代わりに持つことができると好感度が上がります。
レジでの作業はただ会計をするだけではなく、服の梱包や今後入荷を予定している新しい商品の案内、雨の日にはビニールをかけるなどといった作業をこなしていきます。
ほかにも商品の包装や電話対応などで間接的にお客様と接することとなるため、いずれも丁寧な対応を心がけてください。
ディスプレイ調整
お店の印象は大切で、いかにお客様に足を運んでもらえるようにするかがポイントです。
新商品や人気の商品はマネキンに着させ、一番見える場所に陳列してお客様の興味を引くことで店舗への導線を作ります。
この作業でお店の売り上げに貢献することもできるので、いろいろな店舗を観察して目を引くレイアウトを学んでおくと役に立ちます。
ほかにも、並べてある商品を確認して補充、服をたたむといった整頓をしていつでも商品が見やすい状況を保っておきましょう。
商品管理
この記事ですでに少し言いましたが、陳列した商品の補充や整頓、在庫の管理をする業務です。
商品管理は接客と同じくらい大変な作業となり、商品が届いた時から業務が始まっているからです。
届いた後は、商品に破損や不備などがないか検品、在庫数の確認、バックヤード内への保管といった流れで作業を行います。
このとき、すぐに商品が出せるように商品の種類や色、サイズなどに分けてわかりやすいように整理しておいてください。
商品が整理されていると、品出しをする際にスピーディーな対応ができるようになりますよ。
店内・店外清掃
開店前と開店後に店内清掃をしますが、百貨店などによっては店舗スペースのみの場合があります。
店内と外の清掃はもちろん、商品を整理してホコリがつかないようカバーをかける、レジや試着室などに忘れ物やゴミなどが落ちていないかを確認します。
また、開店前と閉店後以外にも、営業中でもお客様が少なかったり手が空いていたりする時にも清掃を行い、清潔感を保つようにしてください。
アパレル店員として働くメリット
アパレル店員のメリットをあげていきます。
接客技術が身につく
お客様の視線があるアパレル店員は、未経験の方でも自然と接客技術が身についていきます。
もちろん、基礎的な部分は学ぶ必要がありますが、接客とはそれだけでありません。
状況に応じた対応力やお客様が何を求めているかを理解するための観察力、ゴミや店内環境などの細かい部分に気付ける心遣いなどは現場でなければ身につかない技術です。
ほかにも、商品やコーディネートをお客様に提案をするプレゼン能力なども学べることもありますよ。
流行に敏感になる
シーズンごとに商品が入れ替わるアパレル業界のスピードは早く、お客様がその商品を求める頃までにアパレル店員は情報を把握しておきましょう。
お客様に新商品について聞かれているのに、店員が知らない状況は好ましくありません。
アパレル店員になるとその時に流行ると予想されるファッションやコーディネートなどを知ることができるので、お客様にアドバイスができます。
好きなブランドであれば、どこよりも先に商品の情報を得られるので商品をいち早く入手できることもありますよ。
ファッションセンスが磨かれる
ずっとファッションと触れ合うので、知らないうちにファッションセンスは磨かれていきます。
最初はファッションセンスがなく、苦戦してしまう方もいます。
そういった方でも、先輩や店舗にあるマネキン、入荷される商品などに刺激をされてコーディネートが出来るようになります。
このファッションセンスは、販売員として実際にブランドの服を着用したとき、お客様の購買意欲を刺激するために必要となるスキルとなります。
もちろん、仕事以外のプライベートでも「あの人おしゃれだなぁ」と一目置かれるようになると仕事にもやりがいが出ますよ。
好きなブランドの服を着て働ける
店舗によっては好きな服でも構わないところもありますが、宣伝にもなるのでブランド服を着用して仕事をする職場が多い傾向があります。
「ファッションが好き」でも話したように、ブランド服を着用して働くのでそのために服を買う必要があります。
心配なのは出費ではありますが、社員割引制度を適用している店舗が多いので、ほかのお店よりも安く服を購入することが出来ます。
こうして入手した服は、プライベートで着てもいいので、お得な買い物をした気分になります。
仕事でもプライベートでも、自分が好きなブランドを身に着けられることは自身のモチベーションを上げることにもつながります。
アパレル店員で働くデメリット
ここからは、ちょっときついと思ってしまうようなデメリットを紹介します。
体力が必要
最初にもいいましたが、アパレル店員の印象は笑顔で接客をしているおしゃれな姿を思い浮かべる方は多くいます。
実際は「アパレル店員の業務内容」でも述べたように、接客ではお客様に注意を向け、バックヤードでは商品の整理や検品、品出しなどを行います。
そのため、アパレル店員とは体力を必要とする仕事でもあります。
一日中立っている必要があるアパレル店員は、体力をつけることも必要ではありますが、仕事が終わった後の身体のケアをしましょう。
ファッションにお金がかかる
メリットで好きなブランドの服を着て仕事をすることは嬉しいことと言いましたが、確かに気持ちは上向きになります。
しかし、服はブランドから割引はあっても購入をするためお金がかかります。
さらに、シーズンごとに服が変わるので着ない服をどこかへ収納する必要があります。
収納場所をレンタルスペースで借りる人もいますが、そのレンタル料でまたお金がかかってしまうため服の管理が大変です。
バックヤード業務が大変
バックヤード業務である商品管理はとても大変で大切な仕事です。
お客様が手に取ったときに不備や破損があってはいけないので、そうなることを防ぐために検品作業も行うので、体力だけでなく神経も使います。
繁忙期が忙しい
アパレル業界では商品が入れ替わるシーズンの変わり目に新商品販売やシーズン終わりの売り出しセールなどと言ったお客様がとくに来店する時期があります。
繁忙期にはお客様が増えるので朝早めの出勤、お客様がなかなか途絶えず残業が多くなるといった業務が増えて疲れがたまりやすくなります。
一方で、繁忙期を過ぎれば時間に余裕ができると言われています。ですが、それを考慮しても繁忙期の忙しさはやはり厳しいようです。
土日休みが取りづらい
アパレル業界などは休日に来店数が増えるので、ほとんどの店舗で土日の両日かどちらかが出勤となるため土日休みがありません。
すると、土日休みの友人がいる場合は遊ぶ時間の調整が難しくなり、休日を一人で過ごすようになってしまいます。
休みの日に友人と遊びたい方にとっては、厳しいかもしれません。
しかし、元から一人で遊ぶのが好きな人にとっては、平日休みはメリットになることもあります。
平日であれば仕事や学校という人が多く、土日よりも空いている店があり、土日は混んでいて行けないお店にも行けたりしますよ。
アパレル店員でよく使われる用語
実際にアパレル店員として働いた時、普段だとなじみのない業界用語が出てくることがあります。
そこで、働き始める前に知っておくと良いアパレル用語をいくつか紹介していきます。
ここで紹介する内容以外にも覚えておいた方が良い用語がありますので、「アパレル業界必須!販売員やるなら覚えておくべき専門用語を紹介」もあわせてご覧ください。
メーカー
製造元や製造業者のことをいいます。
ブランドと混同されることがあるので、注意が必要です。
ブランド
メーカーが持つ商品やサービスのことをいいます。
商品やサービスによってはメーカーとブランドが同じ名前こともあり、勘違いされている方も多いので間違えないようにしましょう。
マネキン・ボディ・トルソー
実際に服を着せてコーディネートのイメージや商品を紹介する人形のことをいいます。
いずれも同じ役割をしている人形ですが、以下の違いがあるので使い分けられるように覚えておいてください。
- マネキン……全身の人形。全身コーディネートに適する
- ボディ………頭・腕・脚がない胴体部分のみの人形。アクセサリーや小物のコーディネートに適する
- トルソー……ボディとほぼ同義でイタリア語
キャッシャー
会計などを行うレジのことです。
サンプル
商品の見本です。
化粧品などの消耗品で用意されていることが多く、テスターと表記しているところもあります。
アパレル店員の接客術
今まで業務内容やメリット・デメリットを見てもらいました。
楽しい部分や辛い部分を見てもやっぱりアパレル店員として働きたいのであれば、仕事で
役立つ接客のコツをお教えします。
コツを抑えることによって売り上げや顧客獲得に貢献できるようになりますので、参考程度に覚えておいてください。
トレンドや基礎知識への関心を持つ
アパレル店員なら、ファッションやコーディネートの基礎的な部分やトレンドにくわしくなければお客様の質問に答えられません。
仕事上、ある程度の知識は必要となる場面が出てきます。
知識が必要と言っても、資格を取るような勉強をするわけではなく、お客様へのアドバイスができる程度にできればとりあえずは仕事で活躍できます。
トレンドをチェックし、そこにコーディネートの知識が加わればお客様に合わせたコーディネートの提案ができます。
提案を受けたお客様も「この店員さんに聞けばおしゃれになれるかも!」と思い、リピーターの獲得につながる場合があります。
笑顔を心がける
接客業であれば、やはり第一印象は大切です。
アパレル店員でもそれは同じであり、接客で店内にいたり店舗の外で呼び込みをしたりするなどでお客様に見られる機会が多ければ笑顔でいることを心がけることが重要です。
誰でも店員が不愛想、態度悪いようなお店に入ろうとは思いません。
笑顔で元気よくお客様に声をかけることで、入店しやすい状況を作ることもできますし、接客時にもお客様が嫌な思いをせずに買い物ができます。
ただ、常に笑顔でいることに疲れてしまうときは、お客様がいないバックヤードなどで少し休みを入れて無理をしないよう注意しましょう。
お客様へ声をかけるタイミングをうかがう
服を売らなくてはならないので、誰にでも積極的に声をかけるというのは意欲的で良いと言う人もいるかもしれません。
しかし、お客様の中にはゆっくり商品を見たい人もいます。
お客様の都合や意図を無視して声をかけて商品を勧めてしまうような接客は逆効果でお客様の気分を害してしまう恐れがあります。
お客様へ声をかけるのは、お客様が商品を手に取って見比べている、値札を気にする、身体にあてて姿見で確認しているなどのタイミングにしましょう。
このとき、すぐに声をかけるとお客様が驚かれることがあるので、少し間を置いてから声をかければ自然に接客ができます。
お客様の視点でコーディネートや商品の提案をする
声掛けをするときに「どうかされましたか?」ではなく「何かお探しですか?」「この商品、今回入荷したものですよ」など、お客様に寄り添う言葉を使いましょう。
限定的な質問をすることで、お客様が何を求めているのかを知ることができます。
もし、お客様が「こういうのが好きだけど組み合わせがわからない」「この色違いが欲しい」といったような希望が聞ければすぐに応えられるよう行動に移しましょう。
お客様に合った服の組み合わせの提案や在庫確認を迅速に対応できるだけでも好印象を与えます。
【ワンポイント】お客様の好みをある程度把握する
自分の好みを押し付けるのではなく、お客様の話し方やその時の服装などから好みが読み取れる場合が多いので、情報を逃さないようにしましょう。
もし、好みがわからない場合であればいくつかパターンを提案し、その選んだものから好みの系統を見つける工夫が必要です。
お客様の好みを知るのは難しいことなので、この部分はより多くのお客様と接客することで培われる経験になるので、初めは難しいと感じる方は多くいます。
それでも諦めず経験を積み、お客様視点でファッションの提案ができるように努力を続けるようにしてください。
しつこい接客はしない
お客様が商品に興味がなかったとしても、しつこく食い下がるような接客はやめましょう。
お客様にも好みはあり、たとえ自分が良いと思って勧める商品が気に入ってもらえなくても仕方ありません。
そう思って「では、こちらはどうでしょうか」と次の商品を勧める、「また何かあればお声掛けください」とお客様から離れる、などのようにすぐ切り替えてください。
あまりグイグイ来られてもお客様からしてみれば「私が好まないものを押し付けるなんて…」と不愉快になってしまい、その店舗から離れてしまいます。
押すときは押して引くときは引くといった接客の力加減は、経験を積むことで学んでいけます。
アパレル店員はやりがいのある仕事
アパレル店員は接客業ではあり、お客様と接する機会が多い仕事です。
商品を売るだけではなく、お客様からの質問に答えたりコーディネートの提案をしたりして、お客様に寄り添う接客が必要だといえます。
自分が提案した商品やコーディネートに対するお客様の反応が間近で見られるので、自分の仕事に手応えを感じられます。
確かにアパレル店員は大変な仕事ですが、バックヤードの仕事のような裏方の仕事からお店の顔として接客する仕事まで、幅広く業務に携わることができるやりがいのある仕事と言えます。
経験を積みたいなら派遣からのスタートがおすすめ
アパレル店員として働きたいと思っても経験不足で不安がある方は、派遣社員からはじめてみるのがおすすめです。
派遣社員であれば、未経験でも働ける会社は多いので経験を積むことができます。
もし、アパレル店員の仕事が合わないと思ったとしても、派遣会社の担当者に相談をすることで別の職種を探すことも可能です。
アパレル業界に強い派遣会社がありますので、多くの派遣会社を比較したい方は「アパレル・販売に強い派遣会社10選!会社選びのポイントも徹底解説」をぜひご覧ください。
まとめ
アパレル店員はおしゃれな服を着て笑顔で仕事をする華やかな面だけではなく、商品の検品や整理などの管理といったようなバックヤード業務も行います。
そのため、体力的に大変な部分や休みの日にも仕事が入ってしまうなどのデメリットがありました。
しかし、接客術が身についたり好きな服に囲まれて働けたりするなど、ファッションが好きな方にとってはメリットといえる職場です。
アパレル店員の働き方に興味がある方は、是非検討してみてください。