派遣社員として働いている場合、ボーナス、交通費などの支給がありません。一人暮らしの場合は特に「貯金するのが難しい」と感じている方も多いでしょう。ですがそのような方が多い一方で、一人暮らしをしていても賢く貯金している派遣社員もいます。そのような方はどのようにして貯蓄をしているのでしょうか。今回は、派遣社員でもできる賢い節約術、貯金術を具体的にご紹介します。
目次
派遣社員の平均時給や平均年収は?出費を計算するとどのくらい残る?
派遣社員の平均時給、平均年収から一人暮らしの方の生活費の出費を引くと貯金できるお金はどれくらいになるのでしょうか。実家に住んでいる場合はより多くの貯金が可能になるので参考にしてみましょう。
平均給与
23年度の厚生労働省の調査では、派遣社員の時給の全国平均は約1,500円となっています。これには地域差もありますが、職種やスキルによっても時給に差が出ます。例えば都内の場合で見てみると、一般事務職は1,200円スタート、SEや翻訳など専門的なスキルを求められる場合は時給が2,000円を超える仕事もあります。今回は平均の時給で計算してみます。
時給1,500円で1日8時間勤務、週5勤務の場合(1ヶ月22日勤務したとして計算)
時給1,500円×8時間×22日=26万4,000円
26万4,000円×12ヶ月=316万8,000円
このようにして単純計算してみると、年間約320万円を見込むことができます。これは平均的な例で、ご自身の経験やスキルによっては、正社員で働く場合よりも時給が高くなることもあります。また、正社員の場合はサービス残業が発生し、残業代を付けられないこともあるでしょう。ですが派遣社員の場合、派遣先と派遣社員の間に派遣会社が入っているため、勤務時間はしっかりと管理されているので安心です。
出費を差し引くとどれだけ貯金できる?
上記の例では月収が約26万円でしたので、都内で生活している30代女性を想定してどれだけ貯金できるかシュミレーションしてみましょう。
家賃:7万円、食費:3万円、交通費:1万2千円、通信費:1万円、光熱費:1万2千円、交際費:3万円、都民税:1万5千円、保険料:3万円、雑費:2万円、と少し余裕を持って計算してみました。
これらの出費を差し引くと月に3万円は貯金できるでしょう。これは「節約をそれほど意識していない」計算ですので、節約を頑張ればもっと貯金することが可能です。また、節約がなかなかできない方は派遣会社に相談してメインの派遣の仕事に支障がでないように副業などを検討してみてもよいかもしれませんね。
貯金ができない人の特徴
これは派遣社員、正社員というのは関係なく個人の性格のことですが、毎月のお給料が入って使った後のお金を貯金するタイプはなかなかお金が貯まりにくいといわれます。毎月、自由にお金を使って余った時にだけ貯金をする方も注意が必要です。普通に生活していても、出費の多い月と少ない月と変動があるので「しょうがない」と楽な方向に流されてしまうこともあるかもしれません。
しかし、この方法に慣れてしまうと、残ったお金が毎月どれだけ貯蓄に回っているかを把握しにくいでしょう。ご自身に、このような貯金に対する低い意識があるのであれば、改善して行動に移していくことが必要です。次は、「節約と貯金を実現するポイント」をご紹介します。
派遣の職場選びから考える、節約と貯金を実現する5つのポイント
派遣社員として働くメリットは、仕事内容、業界、職種だけでなく給与、働く時間、働く日数も自分の生活スタイルに合わせてお仕事を探せることです。派遣社員だからこそできる節約ポイント、一般的におすすめの節約と貯蓄の方法を5つ紹介します。
家から近い職場を選ぶ
派遣社員の場合、交通費が支給されないケースがほとんどです。まれに別途支給されることもありますが、ほとんどないと考えておきましょう。通勤に1時間以上かかる職場を選ぶと、すぐに交通費だけで1ヶ月1万円を超えてしまいます。節約を優先するのであれば、なるべく家から近い職場を選ぶことで交通費が安くなります。電車やバスなど公共の交通機関を使うと、複数の鉄道会社の利用で交通費が上がってしまいます。なるべく同じ鉄道会社のみで通勤できる場所を選ぶことも節約の方法の一つです。仕事帰りに寄り道して無駄遣いしてしまいがちな方は、繁華街や駅直結のデパートがある駅を避けた職場を選ぶとよいでしょう。
社員食堂のある会社を選ぶ
毎日のランチ代は、毎日積み重なるとかなり大きな額になります。例えば、お昼にコンビニでサンドイッチやおにぎりを買うと500円くらいになります。それにペットボトルの飲み物を買ったり昼も外食をしたりしてしまうと、ランチ代だけでも1ヶ月15,000円は掛かってしまうのではないでしょうか。
お弁当を作るのが負担にならない方、頑張ってでもお弁当で節約したい方はそれでも構わないでしょう。しかし、もう1つ解決策としてあるのが、「社員食堂がある職場を選ぶこと」です。外食などに比べてずっとリーズナブルな価格で済ませることができ、主食とおかずをしっかり摂ることができます。フリードリンクを設けているオフィスであればドリンク代も節約することができます。また、社員食堂ではコンビニに比べて健康的な栄養摂取も期待できます。是非、社員食堂のある職場も検討してみましょう。
制服のある会社を選ぶ
男性に比べて女性は、職場での見た目なども気にしなければならないため、オフィスで着用する服に費用がかかってしまうでしょう。もし制服を着用することに抵抗がなければ、制服のある会社を選ぶことで洋服代の節約ができます。
外食はなるべく減らし、ルールを決めて楽しもう
毎日外食で美味しいものを食べたい、という気持ちは少なからず誰にでもあるでしょう。その気持ちはもちろん分かりますが、外食の回数が多いと自覚がある人はまずそこを頑張って改善しましょう。外食はその場の満足感はありますが、小さな出費が積もってしまうと結果的に大きな額となって家計に影響します。どうしても外食がしたいのであれば、貯金の目標に沿った自分のルールを作り、その範囲内で楽しみましょう。
貯蓄の第一歩は王道の家計簿
節約を試みるのであれば、自分がどれだけ使っているのか、どこに無駄使いの原因があるのかを自分の目でしっかりと直視してみることが一番です。一昔前までは家計簿は面倒な作業のイメージがありましたが、最近では簡単に入力できるアプリなどがあるので、是非有効活用していきましょう。
まとめ
派遣社員であっても節約や貯金することができるということがお分かりいただけたでしょうか。派遣社員はボーナスがないので、正社員に比べて貯蓄が大変かもしれませんが、派遣社員であっても月収や年収を正社員に近づけることもできます。そのためには「時給の高い職種や会社に転職する」というのも一つの戦略です。また、派遣会社に許可を取れば副業も可能ですので、メインの派遣社員の仕事に支障がない範囲で前向きに検討してみてもよいでしょう。
参考サイト: