気持ちにも時間にも余裕が持てるようになった40代、50代になってからの再就職。
できることも限られているし、歳をとっている分、ブランクがある分、大したお給料ももらえないだろうな、誰でもできる職種しかないだろうなと漠然と思っていませんか。
実際、世の中の40代、50代の女性たちがどのような職業で、どの程度の給与を得ているのかについて紹介します。
目次
- 1 40代、50代女性の平均年収は?
- 2 気になる職種別年収ランキング。女性の平均年収は?
- 2.1 1位 専門事務職(平均年収/約530万円)
- 2.2 2位 企画・管理系業務(平均年収/約430万円)
- 2.3 3位 IT・通信系技術職業務(平均年収/約400万円)
- 2.4 4位 電気・電子・機械系技術職業務(平均年収/約390万円)
- 2.5 5位 営業系業務(平均年収/約380万円)
- 2.6 6位 メディカル・化学・食品系技術職業務(平均年収/約360万円)
- 2.7 7位 建築・土木系技術職業務(平均年収/約360万円弱)
- 2.8 8位 金融系専門職業務(平均年収/約350万円)
- 2.9 9位 クリエイティブ系業務(平均年収/約350万円)
- 2.10 10位 一般事務・アシスタント業務(平均年収/約310万円)
- 3 転職・就職活動の進め方
- 4 40代、50代女性が転職・再就職を成功させるコツ
- 5 40代50代から再就職したい人におすすめ
- 6 参考サイト
40代、50代女性の平均年収は?
国税庁の調査資料「平成30年度 民間給与実態統計調査」に基づくと、女性の平均給与は 293 万円(年間)となっています。とりわけ40歳代、50歳代について見ると、次の通りです。
40~44歳 | 319万円 |
---|---|
45~49歳 | 313万円 |
50~54歳 | 322万円 |
55~59歳 | 298万円 |
男性の場合は、年齢階層が高くなるにつれて平均給与も高くなる傾向にあるのに対して、女性の場合は年齢層による較差は大きくないという調査結果が出ています(参考:同30~34歳 315万円・同35~40歳 314万円)。
その一方で、女性の給与階級別分布で最も多いのは100万円以上200万円以下(全体の23.8%)となっています。
これは、正規雇用で働く女性の反面で、夫の「扶養の範囲内」で仕事をする非正規雇用の女性の数の表れとも言えます。
では具体的に、どのような職業でどの程度の給与を見込むことができるのでしょうか。以下では、とりわけ「再就職」に着目する形で、職種別年収ランキングを見ていきます。
気になる職種別年収ランキング。女性の平均年収は?

1位 専門事務職(平均年収/約530万円)
会計経験を活かした内部監査や、輸入事務、保険事務、コンサルティングなど専門的な知識や資格を要する事務系の仕事です。
通訳・翻訳など語学力が必要な仕事では、TOIEC®のスコアを求められるケースが多くあります。
また、金融系事務職では、銀行等での窓口業務やデータ入力などを担当するだけでなく、金融商品の販売などといった専門的業務を担う場合もあります。
過去の職歴や取得資格等を大いに生かすことができる仕事と言えます。
2位 企画・管理系業務(平均年収/約430万円)
企画系業務は、新しいものを生み出す立案がその業務内容で、大きく商品企画と営業企画に分けられます。
いずれの企画であっても企画職にはプレゼン能力、コミュニケーション能力が必要とされます。
また管理系業務の仕事とは、事業計画の立案、経営戦略の策定、売上管理と分析、部下の育成などです。
企業全体の中・長期的な戦略策定や、その戦略に基づいて立案されたプロジェクトの管理・運営なども担当します。
責任も大きく、リーダー的素質や高いコミュニケーション能力など、多岐に渡る能力が求められますが、その分過去の経験があれば十分なアピールポイントとなります。
3位 IT・通信系技術職業務(平均年収/約400万円)
システムエンジニアやプログラマーなど技術系の仕事は求人が多い一方で、専門的な知識が求められます。
時にはコミュニケーション能力など、技術系以外のスキルが重視されることもありますが、最低限のIT知識、プログラミング知識は必携です。
応募条件に数年間の実務経験を要するケースもあります。専門性が高い分、経験が優遇される傾向にあります。
4位 電気・電子・機械系技術職業務(平均年収/約390万円)
電気・電子機器を開発・制作・修理などを担う専門的業務が、電気・電子・機械系の業務内容に当たります。
数ある「エンジニア」職のなかでも、電気、電子の回路や仕組みなどに関する専門的知識と技術を備えていることが求められます。
したがって関連する資格や免許を既に取得していることや、ある程度の経験が既にあることが条件にはなりますが、男性のイメージが強いながらもスキル重視なので女性にも開かれた業種と言えます。
5位 営業系業務(平均年収/約380万円)
一口に営業といっても、多くのビジネスパーソンと出会うチャンスのある「法人向け企画営業」、対個人の営業「個人向け企画営業」、顧客対応を行う「カスタマーサポート・オペレーター」など、その業務は多岐に渡ります。
成果が給料のアップにも直結するという点ではやりがいを感じる部分も大きいですが、多くの場合営業系の業務にはノルマがつきものです。
ノルマを抱えるプレッシャーを感じつつ、成果をなし得ていくことが求められます。
6位 メディカル・化学・食品系技術職業務(平均年収/約360万円)
具体的に言うと薬剤師やMR、商品開発や食品に関する研究を担う職種ですが、メディカル・化学・食品系技術職に対して求められるのは、実務経験ならびに経験に準じたスキルです。
その意味では、未経験では応募できませんが、経験者に限っては勤務先や過去の職務略歴そのものが、自身のキャリアを証明するものとなります。
7位 建築・土木系技術職業務(平均年収/約360万円弱)
男性のイメージが強い建築・土木系の技術職ですが「ドボジョ」=土木女子という言葉もきかれるように、近年では「手に職を!」との想いから専門的知識や技術が必要とされる仕事を希望する女性が増えつつあります。
「施工管理技士」「女性建設技術者」「女性現場監督」など、女性が活躍する場面も増加傾向です。
具体的な就職先は、建設会社、建設工事会社、設計会社、設計事務所、土木工事会社、施工管理会社などですが、現場での仕事から研究職まで幅広い業務内容があります。
ただし、建築士や土木施工管理技士などのし核保有が条件となっていることも多いです。
8位 金融系専門職業務(平均年収/約350万円)
証券会社、投資信託などが金融系専門職業務に該当します。
銀行、信託銀行、証券会社、生命保険会社、損害保険会社などの金融系専門職の会社では数理能力や論理的思考など、理系的専門知を活かして活躍できます。
経済やビジネスを下支えする役割を担う仕事にはやりがいを感じられる場面も多いです。
業務ごとに求められるスキルは異なるものの、確率や統計といった数理能力は必要です。
学問知をそのまま活用できる業務も多く、理系の知識を備えた人には門戸が開かれています。
金融業界は他業界に比べると、平均年収が高い企業が多いという特徴もあります。
9位 クリエイティブ系業務(平均年収/約350万円)
広告、雑誌、Webなどのメディアの編集やデザインを担う業務です。
制作スケジュールをトータル管理するディレクター職、実際に制作を担当するクリエイター職などその妖夢はとても幅広く、制作プロセスのどの部分に携わるかによって、担当する業務内容は異なります。
企画やアイデアを形にする楽しさと難しさを同時に味わうことができる仕事です。
マーケティング課題を解決するための企画を考えて提案するなど、実践的なミッションも多いのが特徴です。
10位 一般事務・アシスタント業務(平均年収/約310万円)
一般事務・アシスタント業務の仕事内容は多岐に渡ります。
その職業がおかれている業界や業種によって、業務内容は少しずつ異なりますが、多くの職場で電話対応、メール対応、や来客応対、文書や備品の管理、資料作成やデータ集計等が主な内容です。
業務遂行には、WordやExcelが使えることが条件となっている場合が多いです。
特に、資料作成やデータ集計を行う際には、基本的なPC操作ができなければ業務をスムーズに遂行できません。
また、社内外の多数の人との関わりも発生するため、常識的なビジネスマナーやコミュニケーション能力が求められます。
実際、この中で40代・50代の女性に人気の職種は、
です。
この2つは、正社員であれば年収約400万円前後が見込めます。
転職・就職活動の進め方

最初のうちは応募数を重ねる
「狙いを定めて1社!」ではなく、多くの会社にエントリー。
手当たり次第応募すれば良い、というわけではありませんが、40代・50代で転職・就職活動を始めた最初のうちは「応募数」を重ねることを増やすことを目標にします。
希望する条件に少しでもマッチしていればとにかく応募、その都度、面接の練習や応募書類の見直しを行います。
たとえ年齢的に無理かな……と思うことがあっても、経験やスキルが加点要素となるケースもあります。
応募書類は必ずチェック
複数の応募先に出してみるものの、どれひとつとして引っかからない、面接まで進めない、という場合には、今一度履歴書や職務経歴書を見直します。
その書き方にミスはないか、読み手にきちんと伝わる書き方ができているか、アピールすべきところはアピールできているか、などを客観的にチェックし、ダメだなと思う箇所があれば書き直します。
ポイントは、応募先が求める内容を的確に書けているかどうかです。
写真はスピード写真ではなくプロに依頼
40代、50代ともなってくると、第一印象も大変重要です。
応募書類に添付する顔写真からもその印象は伝わります。
手軽に撮影できるという点では大変便利ながらも、簡易の証明写真機などではなく、少しコストはかかりますがプロに撮影してもらいます。
そうすることで、書類からの印象をアップさせることができます。
40代、50代女性が転職・再就職を成功させるコツ
40代、50代女性が転職・再就職を成功させるための心得を覚えておきましょう。
長期戦になっても焦らない
40歳代・50歳代の実情として、思っていた以上に転職・再就職が上手く進まないということも多いにあり得ます。
たとえば「いつまでには必ず!」と自分自身で決めていたとしても、その期日に左右されて妥協して決めてしまうよりは、しっかり吟味することが大切です。
予定調和的に進まないことが当たり前、そんなときはもう一度スケジュールを立て直し、少しばかりの気持ちの余裕を持つことが大切です。
「譲れない条件」は妥協しない
自分自身の置かれた状況を俯瞰した時、絶対にこれだけは譲れないという条件があるはずです。
しかし、だからと言っていくつもの条件を羅列していたのでは、決まるものも決まりません。
「絶対に譲れない条件」の目安は最大3つ、理想ばかりを追い求めるのではなく、かと言って妥協しすぎるのでもない、「頃合いのポイント」を見つけ寄り添うことが必要です。
応募書類そのものがアピール材料
経歴をはじめとする記載内容、写真、取得免許やスキルなど、その書類を見て「この人に会ってみたい!」と採用側に思わせられるかどうかが最大のポイントです。
40代、50代からの再就職も、しっかりとしたリサーチと準備で成功へと繋がります。
40代50代から再就職したい人におすすめ
子育てなどが落ち着いて、また働き始めたいと思っている人におすすめなのが「Chance Work for 40(チャンスワーク40)」。
ブランクがある人や、希望条件に合う会社を探している人を就職するまでサポートしてくれるサービスです。
未経験でも活躍できる仕事もたくさんあるので、新たな気持ちで就職先を見つけることができます。