セキュリティエンジニアとは?仕事内容や年収・将来性についても解説

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この記事でわかること

  • セキュリティエンジニアの仕事内容はどのようなものか
  • セキュリティエンジニアの平均年収や将来性
  • セキュリティエンジニアの適性や必要なスキル
編集者プロフィール
ウィルオブテック事業部
上松 大輝

過去に4年ほど、SEとしてシステム開発やネットワーク構築業務に従事。その後、エンジニアの転職を支援するウィルオブテックで求職者さまのキャリア支援を担当。過去のエンジニア経験を活かし、現場感に沿った具体的なキャリアの提案が得意。

情報化社会では情報の価値は高まっていますが、それに伴い情報漏洩や流出といった問題も深刻化しています。

一度情報が流出してしまうと取り返しがつかず、深刻な問題になるため、セキュリティを強化することが必要です。セキュリティの重要性が増すにつれて、セキュリティエンジニアへの注目が高まっています。

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セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティを専門とするエンジニアです。

企業などにおいて、サイバー攻撃やウイルス感染への対策を行うのがセキュリティエンジニアの仕事です。その他にもセキュリティ機器の導入や、セキュリティの高いシステム設計、システムの安全な運用などを担います。

インターネットが普及し、今や子供から高齢者までさまざまな機器を利用するようになりました。それは同時にどこからでもサイバー攻撃を受けることを意味しており、セキュリティを強化していかなければなりません。

▼エンジニアの仕事については
こちらのエンジニアの種類について解説!詳しい仕事内容や将来性なども紹介でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアとは
セキュリティエンジニアはさまざまな業務を行いますが、共通しているのはセキュリティ関連の情報や技術に特化・精通していることです。

セキュリティエンジニアの仕事は企画・提案、設計、実装、テスト、運用の段階に分かれており、それぞれの内容について紹介します。

クライアントの意見をもとに企画、提案する

クライアントからヒアリングを行い、現在のシステムの状況や状態について把握し、どのようなセキュリティシステムが必要なのかを企画、提案していきます。

企画、提案をするセキュリティエンジニアは「セキュリティコンサルタント」と呼ばれることもあります。

IT環境の問題を明らかにするには、企業において多数の分野のセキュリティの脆弱性を洗い出さなければなりません。セキュリティエンジニアは他のスタッフと話し合い、時には連携する必要があるため、コミュニケーション能力も求められます。

システムの設計を行う

企画、提案が通れば、クライアントの要望に沿ったシステムの設計を行います。セキュリティの脆弱性を解消し、外部からの攻撃を防ぐことができる設計をする必要があります。

ネットワークだけでなくアプリケーションやサーバー機器など、すべてのシステムが安全に運用できるようにしなければなりません。そのためにはネットワークの運用・管理、サーバーの仕組みについて深く理解する必要があります。

システムの実装を行う

セキュリティに配慮した設計に従って、システムの実装を行います。さまざまな機器を安全に利用できるようにするためには、ネットワークやサーバーに適切に実装することが不可欠です。

実装にはプログラミングやセキュアプログラミング、ネットワーク機器の暗号・認証設定についての知識・技術が求められます。

運用の前にテストを行う

本格的な運用の前に、実装したシステムの脆弱性の有無を調べる必要があります。

このテストは脆弱性診断や脆弱性調査とも呼ばれ、脆弱性が発見された場合はいったん設計から見直し、対策することになります。システムの不備や脆弱性についての入念なテスト、対策はセキュリティエンジニアの仕事です。

信頼性の高いシステムを運用するために、ソースコードを見直して脆弱性を検出したり、対象システムに疑似的なサイバー攻撃を仕掛けてセキュリティホールを見つけたりします。

システムを運用しながら保守を行う

テストにより安全性が確認され、セキュリティシステムを導入した後には、保守を行います。

サイバー攻撃やシステム障害のリスクは常に存在するため、問題発生時には迅速な対応が必要です。さらに、アプリケーションやOSのアップデートやアクセス権の管理を続けて高レベルのセキュリティを保つ必要があります。

セキュリティエンジニアの将来性

近年注目を集めているセキュリティエンジニアですが、その将来性はどれほど高いのでしょうか。

IT社会ではウイルス感染やサイバー攻撃を受けた場合の経済的損失は大きく、企業に対する信頼性も失墜するため、安全かつクオリティの高いサービスやシステムが不可欠です。

今後ますます拡大するIT市場では多くのセキュリティエンジニアが必要とされ続けますが、高い需要に反して供給は追いついておらず、十年後には数十万人ものIT人材が不足すると言われています。

セキュリティエンジニアは高い情報リテラシーやスキルが必要とされる職業ですが、その専門性ゆえに、一朝一夕では人材は育ちません。一般企業と異なり、若年層だけでなくシニア層まで戦力として必要とされます。

キュリティエンジニアはさまざまな分野、業界において求められており、セキュリティエンジニアのニーズ、将来性は非常に高いと言えるでしょう。

▼セキュリティエンジニアの転職については
こちらのセキュリティエンジニアとして転職するには?活躍できる分野など解説でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。

セキュリティエンジニアの年収は?

将来性が高いセキュリティエンジニアですが、どれほどの年収を得られるのでしょうか。

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、セキュリティエキスパート(セキュリティエンジニアを含む)の平均年収は588.8万円です。一方、Webサイト開発のシステムエンジニアの平均年収は523万円であり、同じITエンジニアという枠組みの中ではセキュリティエンジニアの平均年収はやや高いことがわかります。

情報化社会ではセキュリティエンジニアのニーズは高まっており、日本の平均年収や、セキュリティエンジニア以外のエンジニアの平均年収よりも高い傾向にあると言えます。

能力が高いセキュリティエンジニアの中には1000万円以上の年収を得ている人も少なくはないため、スキル次第で高収入を得られる仕事と言えるでしょう。

参照元:厚生労働省の職業情報提供サイト jobtag「セキュリティエキスパート」「システムエンジニア」

セキュリティエンジニアに向いている人

セキュリティエンジニアになるうえで、知識や技術以外にどのような資質や人間性が求められるでしょうか。セキュリティエンジニアに向いている人について紹介します。

機密情報を正しく扱える責任感のある人

企業が抱える顧客情報や機密情報は、常にウイルスやサイバー攻撃の危険にさらされています。システム構築や対策を担っているセキュリティエンジニアは、外部の脅威からこれらを守らなければなりません。

セキュリティエンジニアがミスをしてサイバー攻撃やシステム障害が起こると、さまざまな影響が及び、時には多大な被害が生じます。このような事態を防がなければならないセキュリティエンジニアには、機密情報を正しく扱い、強い責任感を持つことが求められるのです。

さらに、高い能力やスキルがあるセキュリティエンジニアは、裏を返せば攻撃を仕掛ける側に回る力を持っているということです。持っている知識やスキルを正しい目的にのみ提供し、クライアントや企業の利益を守ることができる人がセキュリティエンジニアにふさわしいでしょう。

長時間の仕事や日々の勉強に耐えられる忍耐の強い人

セキュリティエンジニアの仕事は長時間にわたり多方面からの依頼が続くこともあります。仕事量も多く、忍耐力や持久力、体力が必要とされる仕事です。仕事においても、ミスをすることは許されません。

日々更新・蓄積されていくセキュリティについての知識やスキル、情報を貪欲かつ迅速に吸収することが求められます。空き時間や休日も勉強にあてることになるため、向学心が旺盛で、苦痛なく学び続けられる人がセキュリティエンジニアに向いています。

セキュリティエンジニアに必要なスキル

セキュリティエンジニアになるには、さまざまな知識やスキルが必要になります。業務をするうえで、どのようなスキルが求められるのかについて説明します。

セキュリティの対象となるネットワークの知識

セキュリティエンジニアは、セキュリティ対象であるネットワークの知識をつけなければなりません。業務にあたりネットワーク、サーバーについての知識やハードウェアやソフトウェア、プログラミング、OSやアプリケーションについての専門的な知識が必要です。

ネットワークに関する基礎的な知識や無線LAN、ネットワークの設計や構築、ファイアウォールなどの幅広い領域について学ぶ必要があります。基礎的な事柄については網羅したうえで、その中で特に重要な分野について深く学んでいきましょう。

導入したセキュリティシステムに不具合が生じたり、サイバー攻撃を受けたりしたときに対応するのがセキュリティエンジニアであり、保守業務のためにはセキュリティ分野における最新の動向や知見を得なければなりません。

セキュリティなどに関する法律の知識

セキュリティ関連の知識や技術に加えて、重要になるのが法律の知識です。セキュリティやネットワークの状況は常に変化しており、それに伴い法律もアップデートを繰り返していくことでしょう。

業務を行う上で法を遵守することは前提とされます。法律を知らずに業務を行うと、セキュリティ対策をしたつもりが法に違反していたという事態が生じてしまうのです。そのためセキュリティに関する法律について勉強しなければなりません。

セキュリティに関する法律として、例えば個人情報保護法、不正アクセス行為の禁止等に関する法、サイバーセキュリティ基本法、電波法などの多くの法律があげられます。新しく制定される法律もあれば、既存の法律が改正されることもあります。

関連する法令や規格、ガイドラインについてもこまめにチェックして、安全かつ適切なシステム環境を構築しましょう。

暗号化や認証技術に関するスキル

セキュリティエンジニアになるうえで、ネットワークに利用されている暗号化や認証技術に関連するスキルも必須です。

暗号化の分野では関数や乱数といった数学の知識も必要です。暗号化や認証技術にかかわる理論を理解したうえで、システムを実装していきます。

認証技術ではパスワード認証、web認証、システム認証などの領域についてのスキルを身につけましょう。サイバー攻撃を撃退するにはこれらの知識やスキルの習得が不可欠です。

未経験からセキュリティエンジニアになる方法

高度な専門スキルを持つセキュリティエンジニアですが、未経験からセキュリティエンジニアになることは可能なのでしょうか。

未経験からセキュリティエンジニアになるには、大きく分けて「独学する」「大学や専門学校に通う」「システムエンジニアから転職する」といった方法があります。

独学の場合、書籍やオンライン、勉強会に参加して知識を得ることになります。セキュリティやセキュリティエンジニアについての書籍は多く、ラインナップも充実しています。学校に通うまとまった時間が取れない人でもオンライン講習などで学ぶことが可能です。

各地で開催されているセミナーや勉強会に参加するのもよい勉強法であり、同じ目標を持つ人と情報交換することもできるかもしれません。

大学や専門学校に通えば体系的かつ網羅的な知識を得られるため、セキュリティエンジニアを目指す近道と言えるでしょう。社会人でも通える専門学校も多数あり、独学よりも効率よく学ぶことができ、必要な情報も学校を通して得られます。

システムエンジニアになり、ベースとなる知識を築いたうえでセキュリティエンジニアに転職するのもメジャーな方法です。システムエンジニアとして働くことを通して、セキュリティやITに関する知識やスキルを得られます。もっとも、システムエンジニアになるためにもプログラミングをはじめとする様々な知識が必要になることは押さえておきましょう。

セキュリティエンジニアには高い専門性が要求されるため、現場を任されるのはキャリアを積んでからになります。まずはシステムエンジニアや他のエンジニアとして経験を積み、キャリアアップするための力を焦らずに着実に蓄えましょう。

セキュリティエンジニアが収入をアップさせるには

セキュリティエンジニアは、能力により収入が大きく左右されます。収入をアップさせるには、どうすればよいでしょうか。3つの方法について解説します。

資格を取得する

1つ目の方法は、資格を取得することです。

資格取得により、資格を取得していないセキュリティエンジニアとの差別化も図れますし、未経験でも能力やスキルを備えている証明になり、企業へのアピールポイントになります。

クライアントとの話し合いや他分野のメンバーとの連携においても、資格を持っていることによって説得力や信頼性が増し、任される仕事の難易度も高くなるでしょう。

セキュリティエンジニアの資格には、「情報セキュリティスペシャリスト」「情報処理安全確保支援試験」「CCIE」「CISM」「ネットワーク情報セキュリティマネージャー」「公認情報セキュリティマネージャー」などがあります。

比較的取得しやすい資格もあれば難易度が高い資格もあるため、一つずつ取得していきましょう。

セキュリティ分野に関する知識やスキルを身に付ける

資格の取得以外に、知識やスキルを身につける方法があります。

セキュリティエンジニアはネットワークやサーバー、セキュリティシステムに精通している必要があり、OSやサーバーについて広く学ばなければなりません。サイバー攻撃やマルウェア感染を防ぐためにもセキュリティスキルはとても重要です。

収入をアップさせるには仕事が高く評価されなければならず、そのためには自らの知識やスキルを磨き続けることが重要です。

年収の高い会社へ転職する

3つ目は、年収が高い就職先に転職する方法です。

スキルや能力が高かったとしても、企業によっては年収が低めに設定されています。資格や知識を得ても待遇が改善されないのならば、セキュリティエンジニアを優遇してくれる企業に転職することを検討してみましょう。

転職する際は、専門の転職エージェントを使用してみるとよいでしょう。転職までサポートを受けられ、一般には非公開の求人も紹介してもらえます。いくつかの転職エージェントに登録して比較するのもよいでしょう。

転職エージェントの利用にあたり、自分のアピールポイントとして、これまでの業績や取得した資格、関わったプロジェクトや貢献度などを整理しておくことをおすすめします。

まとめ

セキュリティエンジニアには、ネットワークやシステム構築、設計についての深い知識やスキルに加えて、モラルや責任感が必要です。

インターネットが発達した現代では、セキュリティエンジニアの需要は拡大し続け、将来性も十分な職業です。未経験からはじめても努力次第で高収入を得られるため、資格取得や勉強を続けてスキルアップしていきましょう。

セキュリティエンジニアとしてのキャリアアップを見据えているならば、まずは相談をしてみませんか?

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よくある質問

セキュリティエンジニアの需要は高いですか?

はい。高いと言えるでしょう。セキュリティエンジニアはさまざまな分野、業界において求められており、セキュリティエンジニアのニーズは高いと考えられます。詳細は「セキュリティエンジニアの将来性」で説明しているので確認ください。

セキュリティエンジニアの年収はどれくらいですか?

情報化社会ではセキュリティエンジニアのニーズは高まっており、日本の平均年収や、セキュリティエンジニア以外のエンジニアの平均年収よりも高い傾向にあると言えます。データにより多少違いますが平均年収は588.8万円と言われています。詳細は「セキュリティエンジニアの年収」で説明しているので確認ください。

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