現在、事務職としてご活躍されている先輩スタッフさんにインタビューを行いました。
仕事を始めたときはどんな気持ちだったか、この先どんな風に壁を乗り越えていったらいいか、周りの方と良好な関係を築くにはどうしたらいいか……。
そんな悩みを抱えている方へのヒントとなるよう、先輩スタッフさん自身が体験したことを話していただきました。
今回は、他職種から転職され、現在は事務職でご活躍されている横山さん(仮名)のお話です。
※事務職の仕事は2社目
これまでと現在の横山さんのお仕事とは
――これまではどんなお仕事をご経験されていましたか?
音大卒業後、音楽教室で講師をしていました。ですが、収入面やワークライフバランスを考えて、事務職をやってみようと思い、前職で初めて事務のお仕事に就きました。
お仕事にも慣れた頃、社内の体制変更などがあったので、そのタイミングで今の職場に転職をいたしました。
――今の職場にした理由とは何でしょうか。
通いやすさや残業が少ないことなど、条件面を重視して今の職場に決めました。
――では、現在はどのようなお仕事をされていますか?
携帯電話の法人契約の諸手続きを代行している企業で、故障の修理手配や新規契約、機種変更などの申請手続きを行っています。
仕事に対する想い
――他職種からの転職ということですが、お仕事を始められる前はどのような不安がありましたか?
初めての職種で、携帯キャリアに特に詳しいわけではないので、覚えることが多そうだなと思いました。
前職で事務のお仕事を経験はしたものの、PCスキルが足りないことを自覚していたので、少し心配でした。
ただ、1ヶ月間の研修があると事前に聞いていたので、やるべきことをやれば何とかなるかな、と重く考えすぎないようにしました。
――重く考えすぎると、逆に失敗してしまうこともありますからね……実際に初日を終えたときは、どんなお気持ちでしたか?
初日は、オフィスの中を案内してもらうなど、ほとんど雰囲気を見るだけでしたが、研修担当者の方が話しやすく安心しました。
最初の段階で渡された研修スケジュールを見たら、かなりボリュームがあったので面食らった反面、これからどんなことをやるのかわかって安心しました。
――スケジュールがわかると安心して取り組めますね。その後のお仕事はどうでしたか?
入社から3~4週間後に実際のお客様対応が始まりました。お客様からお問い合わせの内容をヒアリングしながら対応し、判断するのが大変でした。
実践が始まったものの、まだまだわからないことも多かったので、その場でわからないことはメモしておいて後で確認するか、急を要するものはその場で周りの方に対応依頼をするようにしました。
――やはり、お客様対応をすると的確な判断ができるようにならないと大変ですからね。
そのため、わからないことが多くても、急を要するか否かを判断することだけは、早い段階から身に着ける必要があったと思います。
閑散期の仕事分量は少なかったが……
――何が必要かと理解している横山さんご自身、お仕事の内容に関する理解が深まったと思えてきたのはいつ頃でしょうか?
実は、入社した時期がちょうど閑散期だったので、分量的には逆に少し物足りない部分があって、しばらく手ごたえがありませんでした。
入社前はもっとお客様と接する場面が多いのかなと思っていましたが実際は、書類の不備確認など事務的な作業が想像よりも多かったので。
細かい項目やクライアント企業ごとに違う確認項目などを自分の中で整理するのが大変でした。
大変なこともありましたが、仕事に関して理解が深まったと思えたのは、今振り返ると入社から2ヶ月経ったくらいだと思います。
職場環境に関する工夫
――仕事をしているとき、わからないことなどは周りの方に対応依頼していたと話していましたが、職場の環境や人間関係はどうでしたか? また、何か良好な関係を築けるために工夫などはされていましたか?
業務量が多いので緊張感はありますが、声掛けをし合って協力する雰囲気なので、自分も困ったことがあれば周りの方に自分から相談するようにしています。
仕事中なので世間話などはしませんが、上長が気さくな方で、メンバーも笑顔で仕事をしたいという意識がありました。
どんなに忙しくてもお互いが良い雰囲気で仕事をしようと心掛けることは、良いチーム作りの上で欠かせないことだなと思います。
――お互いが同じようなことを心掛けているのは良いことですね。困ったことがあれば周りの方に相談すると伺いましたが、実際にどのようなことで周りの方に頼ったりするのでしょうか?
温度感の高いお客様からの問い合わせも多いので、そういった電話をとってしまったときはとても緊張します。
この場合、何かしらの目的があったり、困った状況になっていたりする方がほとんどなので、何を求められているのかを冷静に考えるようにします。
ですが、やっぱり気分は落ち込んだりするので、「この方がこういう態度なのも、理由があって一時的なものなのかな」と捉えたり、上長に話を聞いてもらって気分を落ち着かせることもあります。
――業務だけでなく、精神的にも頼れる方が周りに多く居たのですね。
あとは個人的に同じ時期に入社した方と親しくさせていただいているので、仕事帰りにお酒を飲みに行ったりしてガス抜きをしています。
どんなお仕事でもそうですが、自分なりの息抜きの仕方を持つことは、やはり大事だと感じます。
――仕事帰りにお酒を飲みに行ったりもするくらい仲が良いのですね!コミュニケーションも取れますし、良い息抜きの方法だと思います。
仕事のプラス要素は達成感と提案力
――横山さんはお仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?
企業の人事異動の時期など、3ヶ月に1回繁忙期があります。
残業も多くなったりして負担が大きくなりますが、量をこなすことで得られる達成感もあります。
チームでは個々のメンバーの対応件数を記録しているので、具体的な件数が見えてやる気にもつながっています。
件数はノルマや成績ではないので、結果によって何か責めを負うなどはありませんが、個人的には自分がどれだけできたかできたかを振り返ることができるのでモチベーションのひとつになっています。
――では、現在のお仕事を通して、身についたことはありますか?
不備確認がとにかく多いので、不備が少なくなる工夫ができないか、工数を減らすことはできないかを常に考えています。
大きな仕組みがすぐ変わるのは難しいかもしれませんが、提案しなければ解決できないので長期的にみてプラスになることだと思って提案しています。
――提案ですか。会社によっては方針があったり、変えるにしてもその分作業が増えたりして大変だからと提案をするのも難しいと思いますが……。
もちろん、上長の方がとても忙しい方なので、提案の仕方も工夫しています。
簡潔に説明できるよう準備したり、AかBかのゴールを用意したり、それぞれの裏付けをとっておいて判断してもらいやすくするようにしています。
――なるほど、ただ提案するのではなく、その提案の仕方を工夫されていたのですか。自身で考え、理解しやすくする工夫をすることができるようになったのは、素晴らしいことですね。
そういう考え方をできるようになったのは、今のお仕事を始めたからだと思います。
――今のお仕事は、横山さんを大きく成長させてくれる良い環境のようですね。これからも頑張ってください。本日は、貴重なお話をありがとうございました。
インタビューを終えての感想
覚えることが多く忙しい環境でも、前向きにお仕事をされている横山さん。忙しい環境だからこそ、円滑にお仕事をするための工夫をされていました。
- お互いが忙しいからこそ、気持ち良いコミュニケーションを心掛ける
- 「わからないこと」を確認するときは、優先順位を考える
- もっと効率よくお仕事を進める方法がないかを常に考える
- 提案をするときは、具体的な選択肢やゴールを用意して、判断をしてもらいやすいよう準備する
新しくお仕事を始められたみなさんにも、参考になるポイントがあったのではないでしょうか?
まずは今自分自身がどんなことに不安を持っていて、これからどんな風になりたいのかをイメージしてみてください。
もちろん、一人で悩む必要はありません。誰かと共有して自分の状況を理解してもらうだけでも、気持ちが落ち着くこともあります。
些細なことでも、ぜひ担当コーディネーターに相談をしてみてください。
きっとみなさんが自分らしく活躍できるヒントがどこかにあるはずです。それを一緒に探していきましょう。