接客業に就いている方や、これから接客の仕事を始めようという方、自身の接客スキルに自信はありますか?研修通りにやっているつもり、自分なりに考えながらやっているつもり……。でも、本当はあまり自信がない、という方は多いのではないでしょうか。
実践あるのみ!で学ぶことも大切ですが、まず接客に関する本を読んで接客の基礎や応用を学び、意識を高めていくのも一つの手です。今回は、接客業をする方におすすめしたい、接客のレベルアップが図れる本をご紹介します。
まずは「これいいかも!」と思った1冊を読んでみてください。さらにもう1冊、と読んでいき、接客スキルと仕事への意識を高めていきましょう。
目次
『接客のプロが新人のために書いた接客の本』
『接客のプロが新人のために書いた接客の本』山根 暁;松本 良彦 (著), 株式会社空心 (監修)、明日香出版社
初めて接客をするという方はぜひ知っておきたい接客の基本を、「心構え」「接客準備」「行動」「コミュニケーション」「信頼関係作り」「ファン作り」という、6つの項目に分けて書かれています。
いつも研修で習ったことのまねばかり……マニュアル通りでもっと人間味のある接客がしたい!お客様を少しでも笑顔に、楽しんでもらえるようにしたい!など、接客業をしている方のリアルなお悩みに答えてくれる本です。新人の指導担当をされている方にもおすすめ。新人にまず何を教えたらよいかといったアドバイスも載っています。
『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』
『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』丸木 伊参 (著)、日本経済新聞出版社
アパレル業界大手のユナイテッドアローズ。小売業企業の中でも特に高いサービス評価を受け、その接客メソッドは神話とも言われるユナイテッドアローズの様々なサービス事例や、店舗スタッフの行動原則を示した理念ブックが紹介されています。
また、その行動原則が現場でどう理解され、活かされているのかも解説。アパレル業界の方はもちろん、その他の業界の方も勉強になる、接客業、サービスのあり方が詰め込まれています。
『ヒトにしかできない接客 ロボットでもできる接客』
『ヒトにしかできない接客 ロボットでもできる接客』工藤 昌幸・板野 太貴 (著)、こう書房
よくあるビジネス書のような文章ではなく、小説のような物語形式になっているので、本を読むのが苦手な方でも比較的読みやすい接客本です。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と、いつも同じ表情で感情なく流れるように言ってしまってはいませんか?それはまさしく、「ロボットでもできる接客」です。では、「ヒト」にしかできない接客とは何なのか……。
物語を読んでいく中で、仕事をしている日々の自分の行動が浮かび上がってくるはず。あなたの今の接客は、ちゃんと「ヒトにしかできない接客」になっていますか?
『ディズニー7つの法則 新装版』
『ディズニー7つの法則 新装版』トム・コネラン (著), 仁平和夫 (翻訳)、日経BP社
接客に関する本で、ディズニーランドについて書かれている本はたくさんあります。それほど、ディズニーランドの接客術は業界でも注目されているのです。その中でもぜひ読んでおきたいのがこの1冊。
こちらの本では、「顧客満足度」をテーマにして7つの接客の法則が紹介されています。ゲストを迎えるディズニーランドの従業員たち(キャスト)は、どのようにしてゲストをもてなしているのか。また、ゲストの心を動かす接客の心構えとは何なのか。この本で、ディズニーランドがなぜ顧客満足度世界一といわれるのかがわかるはずです。
『お客様に選ばれる人がやっている 一生使える「接客サービスの基本」』
『お客様に選ばれる人がやっている 一生使える「接客サービスの基本」』三上ナナエ (著)、大和出版
極上のサービスとは何かを考え実践してきた、元ANAのキャビンアテンダントが、どうすれば高い顧客満足度を得ることができるのか、接客の心構えといった基本的なことから実際のお客様とのコミュニケーションの仕方までを教えてくれます。
大げさなことや過剰なサービスなんてなくても、しっかりとお客様の心をつかむことができる接客が学べます。接客のプロの実際のエピソードが多く紹介されているので、読んでいて「なるほど!」と思わず手を打つことも多いでしょう。
『売れる販売員が絶対言わない接客の言葉』
『売れる販売員が絶対言わない接客の言葉』平山 枝美 (著)、日本実業出版社
「お客様に一番最初にどうお声がけして良いのかわからない」「接客をしていても、お客様の反応があまり良くない気がする」「頑張って接客をしても、結局商品やサービスが売れない」……。こんな悩みを持っている方におすすめの1冊。
例えば、「私もその商品を持っています」というおすすめ言葉を、「〜するときに便利です」という言い方に変えるだけでお客様の印象が良くなる、といった言葉づかいのノウハウを身につけることができますよ。
『「売れる販売員」と「ダメ販売員」の習慣』
『「売れる販売員」と「ダメ販売員」の習慣』内藤 加奈子 (著)、明日香出版社
接客が好きで、一生懸命毎日働いてお客様のために頑張っているつもりなのに、どうしてか物事がうまく進まない。一体自分の何がいけないんだろう、何が足りていないんだろう……。
「できる販売員」と「できない販売員」の仕事や接客への考え方や行動の仕方などを比較していくことで、両者にどうして差が出てしまうのかをひも解きます。「私の接客では売れない」と悩んでいる方はぜひご一読を。
『サービスが伝説になる時 新装版』
『サービスが伝説になる時 新装版』ベッツィ・サンダース (著), 和田正春 (翻訳)、ダイヤモンド社
アメリカの高級デパートであるノードストロームで、パート従業員から副社長にまで登りつめた伝説の販売員・ベッツィ・サンダース。その彼が自ら実践した教育のノウハウが詰め込まれた1冊です。
すべてのお客様が満足してくれる完璧なサービスというのは、永遠に達成できないもの。しかし、「お客様のために何ができるか?」を考え続けることで、その目標に限りなく近づいていくと言います。サービスとは何か?という、接客の原点を振り返ることのできる接客本です。
『日本一の覆面調査員(ミステリーショッパー)が明かす100点接客術』
『日本一の覆面調査員(ミステリーショッパー)が明かす100点接客術』本多 正克 (著)、ディスカヴァー・トゥエンティワン
覆面調査員(ミステリーショッパー)という仕事をご存知ですか? お客様になりすまして普通に接客を受け、実際はその接客やお店全体の評価をおこなうという職業です。あなたも知らないうちに覆面調査員によって評価されているかもしれません。
数々のお店や接客を調査し評価してきた覆面調査員だからこそわかる、「サービスのコツ」が数多く紹介されており、しかもすぐに実践に移せるものばかり。ほんのちょっとした行動の違いが大きな差を生むということを痛感させられますよ。
『世界一のサービス』
フレンチの最高級のレストラン「ロブション」の日本第一号店初代総支配人。そんな肩書きを持つ、サービスのプロである著者が、自ら目指してきた「世あ界一のサービス」の神髄を語る1冊。少し敷居が高い、超一流のサービスについて書かれてはいるものの、その一流の世界を知ること、一流のサービスを実践できる人がどのような人物なのか知ることで、自身の接客を見直すきっかけになるはず。どんな接客業、いえ、どんな仕事にも通じる志がこの本には詰まっています。
終わりに
接客やサービスについて、読んでみたいと思った1冊はありましたか。初心者の方には読んでいただきたい、基本をしっかりと解説してくれるものや、超一流サービスの世界を知ることができるものまで、幅広くご紹介してきました。
気になる1冊があればぜひ、手に取って休憩時間や通勤中にでも読んでみてください。読んだその日から、あなたの接客はより素敵なものに変わっていくかもしれません。