転職活動時に必要となる書類が「履歴書」で、ほとんどの履歴書には「職務経歴」を記入する欄がありますが、中には職務経歴書という別の書類が必要となる場合もあります。
このように、履歴書には職務経歴も一緒に書くことによって、より深く自分のことをアピールできるのです。
ただ、派遣社員で勤務していた頃の職歴を記入するときは、注意しなければならないこともあります。
本記事では、履歴書に職歴を記入するときのルール、派遣社員で勤務していた頃の職歴を書くときのコツを紹介します。
書き方のサンプルも記載しますので、是非参考にしてください。
また、履歴書と職務経歴書の違いがよくわからない方は、こちらの「派遣社員の職務経歴書の書き方とは?履歴書との違いやポイントなどを解説」をご覧ください。
- 派遣時代の職務経歴は派遣会社に確認をしてみましょう。職務経歴書で役立ちますよ
- 履歴書や職務経歴書では、正確に書くことが重要になります。派遣時代に勤めていた仕事が多い場合は、正確に思い出すことが難しい場合があります。
そんなときは、派遣会社に自分の経歴について確認をすることが確実です。また、登録した派遣会社が複数ある方はそれぞれでいつ登録したかもしっかり記載をする必要があります。自分でなんとなくで書くのではなく、しっかり経歴を派遣会社に確認をし、誤りが内容注意しましょう。
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目次
履歴書へ記載する時の5つのポイント
まずは、履歴書や職務経歴書へ記載するときに気を付けるべきポイントを紹介します。
事前に気を付けるポイントを知っておくことで、丁寧に書こうという心がけができますよ。
(1)書くべき4つの項目を必ず書く
派遣社員の履歴書や職務経歴書の場合、経歴を書くときには必ず記載すべき項目があります。
- 派遣元の会社名
- 派遣先の会社名
- 業務内容
- 派遣期間
派遣元の会社ごとにまとめて書くと、わかりやすい上に簡潔に書くことができます。
もちろん、中には業務内容や派遣先の会社名を書くことができないこともありますので、書き始める前に規約の確認や派遣会社の担当者に確認をしておいてください。
派遣期間についても、派遣会社にデータが残っている可能性がありますので、誤りがないよう別紙にてメモをしておきましょう。
日付を古い順に書くように心がけると、より見やすく自分の仕事の流れを伝えることができますよ。
ただ、場合によっては日付が新しい順に職歴を記入するように指示されることもあるので、臨機応変に対応しましょう。
ここまで細かく履歴書に書くことは難しいので、履歴書では簡潔に大まかな流れを、職務経歴書で細かく記載するといった使い分けをすることをおすすめします。
(2)退職の理由を明確にする
退職の理由は、そのときの状況によって使い分けましょう。
契約満期で退社した場合は「契約期間満了のため退職」、自身から退職を申し出た場合は「一身上の都合により退職」と記載するのが一般的です。
なかには退職理由を偽る人もいますが、おすすめしません。
理由は、面接時に退職理由を偽ったことがバレるケースもあるからです。
採用担当者からウソをつく人間だと思われると、内定をもらえない確率が上がるのでやめておきましょう。
(3)行間を使って読みやすくする
行間を利用して職歴を記入すると履歴書が読みやすくなるのでおすすめです。
具体歴は以下の通りです。
【例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
××年 | 〇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
××年 | 〇月 | 株式会社××(派遣先会社名)で一般事務として勤務 |
××年 | △月 | 期間満了につき退職 |
□□年 | ◇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
□□年 | ◇月 | △△商事で一般事務として勤務(△△年▲月まで) |
△△年 | ▲月 | ◆◆株式会社で営業事務として勤務(△△年●●月まで) |
△△年 | ●月 | □□株式会社で営業アシスタントとして勤務(□□年◎月まで) |
□□年 | ◎月 | 期間満了につき退職 |
同一企業の「登録・退職」日の記入を終えたら、1行空けて別企業の「登録・退職」日を記入するイメージです。
まだ登録した派遣会社で働き続けている場合は、職歴の記入の最後に「現在に至る」などを入れて、今も働いていることを書いておきます。
そうすることで履歴書の見栄えが良くなるのです。
ただし職歴が多く、枠内に入りきらなくなる恐れがある人は、無理に行間を空ける必要はありません。
(4)PCの場合はフォントにも気を付ける
近年では、パソコンやアプリで作成した履歴書でも良い会社が増えてきています。
文字が汚くて自信がない人や、履歴書をたくさん書いている人、経歴が多い人などにはパソコンやアプリで作成する方が向いているかもしれません。
ですが、パソコンやアプリで作成する時には、フォントの種類や大きさに気を付けることを忘れないでください。
フォントの種類が丸文字やダウンロードした特殊なフォントだと履歴書にそぐわないので、印象が悪くなる可能性があります。
明朝やメイリオなど、一般的に使われているフォントにしましょう。
また、文字の大きさも重要で、小さすぎると読む方が大変ですし、大きすぎると書くことが減ってしまって十分にアピールすることができません。
文字の大きさはあまり変えずに、デフォルトで書くとちょうどよい場合が多いです。
安定した読みやすい文字で書ける上に、手書きのように一発書きではないので、文字を間違えても修正できます。
形式やアプリによって微調整が必要となるかもしれないので、フォントや文字の大きさをしっかり確認してください。
履歴書を作成できるサイトやアプリについては、こちらの「履歴書はスマホアプリでも作れる!簡単で綺麗なアプリやサイト7つを紹介」で紹介しているので、参考にしてください。
(5)必要なものは事前に用意しておく
履歴書や職務経歴書を書くときは、何を書くか、どのような情報が必要かを事前に確認しておきましょう。
たとえば、職歴はどのくらいか、派遣先の会社名は書いていいのか、自分の特技やアピールポイントは何かなどがあります。
思い出しながら書くと、意外と書き忘れることや誤字脱字が増えてしまい、何回も書き直す手間が出てきてしまうのです。
そうならないためにも、事前に書くことをまとめておき、落ち着いて書類に反映させるようにしておくことが大切です。
職歴などは、派遣会社の担当者に相談をすればわかるので、安心して聞くことができますよ。
派遣社員として働いた職務経歴を書くポイント
実は、派遣社員の履歴書や職務経歴を書く際に、正社員やアルバイト・パートとは違う部分があります。
これから紹介するのは、派遣社員としての職務経歴がある場合の書き方です。
書き方が混同しないように注意しましょう。
「入社」ではなく「登録」と記載する
派遣社員の働き方は、こちらの「派遣社員とは?働き方や正社員との違い、メリット・デメリットなど解説」でも解説しているように、派遣会社と雇用契約を結び、そこから派遣先の企業で働くというものです。
あくまでも派遣会社に登録をしているだけであって、派遣会社に入社はしていません。
そのため、職務経歴書には「〇〇派遣株式会社へ入社」ではなく、「〇〇派遣株式会社に登録」と書くのが正解です。
また、派遣会社との契約が期間満了で仕事を辞めた場合は、「派遣期間満了につき退職」と記載してください。
こちらの記載がないと、満了で終わらせずに自己都合での退職なのかと思われる可能性があります。
雇用形態が他とは違う派遣社員なので、細かな部分で違うことがあるので、注意して書くようにしましょう。
派遣先企業によっては社名を書けない
派遣先の会社によっては、業務内容や社名をはっきり記載することを禁じているところもあるので、守秘義務契約の内容や派遣会社の担当者に確認を取ってください。
もし、面接官に「社名と業務内容を教えてください」と言われても、「守秘義務がありますので、お答えできません」と伝えましょう。
ちゃんとした理由があれば、面接官も納得してくれますので、安心して断ることができますよ。
基本的な2つの記入例
これまでのポイントを踏まえ、実際にどのように書くか、記入例を紹介します。
書式によって変わる部分もありますので、その場合は書式に沿って書くようにしてください。
業務内容を詳しく書きたい場合
まず、業務内容を詳しく書いて、自分がどういった仕事をしてきたのかをアピールするための書き方です。
特にアピールしたい部分を強調することによって、面接官の目に留まりやすくなります。
詳しく書く場合は、職務経歴書で書くと余裕をもって書けます。
【例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
××年 | 〇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
××年 | 〇月 | 株式会社××(派遣先会社名)で一般事務として勤務 |
書類作成、データ管理、営業で必要な資料作成などを担当 | ||
××年 | △月 | 期間満了につき退職 |
担当していた業務が多い場合は、特にアピールしたい内容を優先して書くようにしてください。
より多くの職務経歴を書きたい場合
人によっては、派遣社員として多くの派遣先の企業で働いた方もいるでしょう。
その場合は、業務内容を簡潔に書き、1つの派遣会社で登録から退職までをまとめて書いてください。
まとめることで見やすくなり、書くスペースも無駄なく活用することができます。
【例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
××年 | 〇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
××年 | 〇月 | ××株式会社(派遣先会社名)で一般事務として勤務(△△年▲月まで) |
△△年 | □月 | ◎◎株式会社(派遣先会社名)で営業事務として勤務(◇◇年◆月まで) |
◇◇年 | △月 | ◇◇株式会社(派遣先会社名)で営業事務として勤務(●●年×月まで) |
●●年 | ◆月 | ▲▲株式会社(派遣先会社名)で営業事務として勤務(××年△月まで) |
××年 | △月 | 期間満了につき退職 |
また、いつまで勤務していたかもわかるように、最後に最終勤務の年月もつけておいてください。
派遣先で働き始めた年月と最終勤務の年月を明確にしておくことで、職務経歴がわかりやすくなります。
人によっては派遣期間が短く、派遣先を多く変えているのであれば履歴書に記載するのも大変かと思います。
ですが、面倒だからと職歴を省いてしまうと経歴詐称に問われる可能性があるのです。
もし、履歴書で書ききれない場合は、登録した派遣会社の中で特に長く勤務した派遣先企業についてをいくつか書き、それ以外は職務経歴書でくわしく書くようにしましょう。
たとえば、履歴書には「上記以外の短期で就業した内容については、職務経歴書に記載しています。」などのようにしておき、職務経歴書で漏らさず職歴を書きます。
こうすることで、経歴詐称となる恐れがなくなりますよ。
職務経歴が少ない場合の書き方
人によっては、職務経歴が短いことがあり、履歴書に書くと空白が目立つのが気になる方がいるでしょう。
そういった方は、業務内容をくわしく書くようにすると、空白が埋まりますし、自分のキャリアをアピールすることができます。
【例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
××年 | 〇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
××年 | 〇月 | ××株式会社(派遣先会社名)で一般事務として勤務(△△年▲月まで) |
「担当業務」営業サポート | ||
「業務内容」書類作成や営業時に必要となる資料の準備、営業先のリストをまとめる業務を行う | ||
××年 | △月 | 期間満了につき退職 |
ですが、どこまでくわしく書くかは、派遣先企業の規約によっても変わります。
職務経歴は、どんな業務に従事してきたかが分かれば良いので、空白があっても情報が正確であれば大丈夫です。
無理に書こうとはせず、書ける範囲で行数に余裕があれば上記例のように詳細に書いてみてください。
職務経歴が多い場合の書き方
職務経歴が多い場合は、なるべく1つの派遣企業での職歴を1行にまとめるようにすることで書くことができます。
また、「より多くの職務経歴を書きたい場合」で記載したように、派遣期間が短いものを省き、長かったものをいくつか履歴書に書き、くわしくは職務経歴書に書くのも有効的です。
【例】
年 | 月 | 職歴 |
---|---|---|
××年 | 〇月 | 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録 |
××年 | 〇月 | ××株式会社(派遣先会社名)で一般事務として勤務(△△年▲月まで) |
△△年 | □月 | ◎◎株式会社(派遣先会社名)で営業事務として勤務(◇◇年◆月まで) |
◇◇年 | △月 | ◇◇株式会社(派遣先会社名)で営業事務として勤務(●●年×月まで) |
※上記以外の短期で就業した内容については、職務経歴書に記載しています | ||
××年 | △月 | 期間満了につき退職 |
状況によって書き方を変えていく
職歴の数・求人先によって、履歴書への職歴の記入パターンは変えましょう。
どのように職歴を書けば履歴書の印象がよくなるかを考えて書くことで、履歴書の印象は変化します。
なかには、職歴を自己流で記入する人もいるかもしれません。
しかし、職歴の書き方が間違っていると、内定を得るまでに時間がかかる場合もあります。
短期間で内定を獲得するためにも人材派遣会社など、転職事情に詳しい専門家へ相談することをおすすめします。
派遣社員が正社員を目指すときの職歴記入方法とは
正社員を目指すのは大変ですが、派遣社員として経験してきたことをアピールすることができるのは大きな強みとなります。
そこで、派遣社員が正社員を目指すとき、職務経歴をどのように書いたらいいのかを紹介していきます。
業務内容を記入する
各職歴の業務内容を記入し、自分ができることをアピールしましょう。
たとえば、経理職の派遣社員として働いていた場合は「仕訳・決算業務・財務分析」に従事、システムエンジニアの勤務経験がある人は「コンピュータプログラムの解析」に従事、などのように職歴欄に記入します。
書類選考を突破して面接にチャレンジするためにも、業務内容を詳しく記入することは重要です。
ただし、業務内容を細かく記入しすぎると、文章量が増えて読みづらくなることがあるのでご注意ください。
正社員求人を扱う人材派遣会社へ相談する
正社員求人を扱っている人材派遣会社の担当者に職歴の書き方を指導してもらうのも1つの手です。
応募先企業に応じて、職歴の書き方を変えた方がよいケースもあるので、頻繁に転職のプロに確認してもらうことをおすすめします。
また、あなたの志望企業と強力なパイプを持つ人が派遣会社内に在籍していると、有利となる情報を人材派遣会社から教えてもらえる可能性があります。
無料で相談できるケースが多いので、金銭的に余裕がない人も活用してみてはいかがでしょうか?
人材派遣会社ウィルオブでは、正社員を目指す方におすすめする求人や働き方のプランを提案するサービスがありますので、まず無料相談することもおすすめです。
まとめ
履歴書や職務経歴書は、面接前に自分をアピールする重要な書類です。
そのため、事前準備で職務経歴の洗い出しやアピールポイントとなるキャリアスキルや特技・趣味などを決めておき、分かりやすい履歴書や職務経歴書を作成します。
よく悩まれることが多い特技が分からない方は、こちらの「履歴書の特技が書けない!自分に合う特技の見つけ方や特技の書き方を紹介」を参考に作成してください。
もし、書き方が分からない場合は、派遣会社に相談をすることにより、どのような点に気を付けて書けば良いかを教えてもらえますよ。
分かりやすく読みやすい履歴書や職務経歴書を作成し、採用される可能性を高めていきましょう。
- 書き方で悩んだらまず派遣会社に相談を。経歴や書き方のコツなども教えてもらえますよ
- 採用されるには、履歴書や職務経歴書などの書類が重要になります。この書類で情報に誤りがあったり、書き方が悪いとその時点で不採用とされてしまうこともあります。
そこで、より採用率を上げるために、派遣会社に書き方の相談をし、わかりやすい履歴書を作成することが重要です。派遣会社は、多くの企業や求職者と接してきているので、書き方の傾向などを熟知しています。そんな方からのアドバイスは参考になるでしょう。
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