カラオケの健康効果がスゴイって本当!? その効果と注意点とは

働く人の多くに共通する悩みとして、生活習慣を改善して健康を維持することや、適度な運動の必要性を感じるものの、なかなかその時間が取れないことが挙げられます。

そんな中、ちょっとした隙間時間でできるカラオケの健康効果が注目されているのをご存知ですか?

ここでは、楽しみながら健康になれるカラオケのさまざまな健康効果を紹介し、カラオケを楽しむ際の注意点を解説します。

カラオケの健康増進効果は精神にも肉体にもあり!

カラオケの魅力は、精神と肉体の両方から健康増進へのアプローチができることです。
皆さんの中にも「ストレス解消にはカラオケが一番!」という人がいるのではないでしょうか。

声を出して歌うことは、精神的にさまざまな効果がある事が分かってきたため、最近では介護施設や医療現場でも歌を歌う音楽療法が盛んに取り入れられています。

また、カラオケは、肉体的にも健康を増進する効果があります。歌うことで心拍数が上がり発汗を促すなど、軽い運動と同等の効果があり、この効果が寝つきをよくしたり、カロリーを消費したりするのです。

何となく気分が沈みがち、疲れているのに気持ちが高ぶってなかなか寝付けないなど、現代人に起こりがちな不調を楽しみながら改善できる可能性を持つ、それがカラオケなのです。

カラオケがもたらす3つの精神的な健康効果とは?

カラオケがもたらす精神的な効果はさまざまですが、ここでは代表的な3つを紹介します。1つ1つを解説していきましょう。

大声は健康のもと!「自律神経を整える効果」

人間の生理機能を調節している自律神経は、交感神経と副交感神経のスイッチを切り替えながら機能しています。この2つの神経はバランスよくオンとオフを切り替え、体の正常な機能を維持しているのです。

なんとなく気分が浮かない、イライラしているなどのストレスを感じている時、人の呼吸は浅くなります。
呼吸が浅い時は交感神経が優位になり、ストレスを感じている状態となるのです。

人間関係や仕事のストレスなどでこの状態が長く続くと、動悸や不眠など、さまざまな体の不調となって現れ始め、やがて自律神経失調症などに進行してしまうことも。
現代人は、ストレスにさらされる時間が長く、脳が休息する暇がないためストレス状態が続きがちともいわれています。

一方、カラオケで歌を歌う時には大きな声を出します。特にカラオケボックスなどでは、人目を気にせず大好きな歌を熱唱することができ、歌い終わった後は気分がすっきりと感じる人も多いのではないでしょうか。

大きな声で歌を歌う時、深く息を吸って発声するため横隔膜が大きく動きます。
横隔膜が大きく上下するほどの深い呼吸は、副交感神経を優位にしてくれる働きがあります。昔から、緊張した時に深呼吸するなど、呼吸がストレス緩和に役立つことが知られていますよね。

日常のさまざまなストレスを受け、交感神経が優位な状態が長く続いている人も、大声で歌うことによって副交感神経のスイッチが入り、体内の環境を整える自律神経のバランスを整えてくれるのです。

カラオケで唾液の量と成分が変わる!?「ストレスホルモン減少効果」


唾液には、コルチゾールというホルモンが含まれています。このコルチゾールはストレスホルモンと呼ばれ、ストレスを感じると分泌されるという特徴があるため、唾液中にコルチゾールが多いか少ないかはストレスの指標となります。

大きな声で歌を3曲程度歌った後には、まず唾液の量が増えます。歌うことによって口の周りの筋肉が動くことと、副交感神経が優位になったことの2つが要因となります。

また、唾液中のストレスホルモン、コルチゾールの値を測ったところ、歌う前に比べて歌った後はコルチゾールが減少することが分かっています。これは、歌が好きな人、嫌いな人にかかわらず、誰にでもそのような現象が起きたのだそうです。

コルチゾールが減ったのは、簡単に言うとストレスが減ってリラックスできた、ということの現れ。カラオケで歌った後のスッキリ感には科学的なエビデンスがあるのです。

好きな歌なら効果倍増! 抑制した感情が動き出し表情豊かに

私達が社会生活を営む上では、少なからず感情を抑制しなければ生活が成り立ちません。
取引先や上司、同僚などの関係においても、感情の赴くままに発言したり、行動したりする人はまずいないでしょう。

一番身近な家族関係や、幼い子どもとの関係でも同様です。子どもを叱る時に、感情的に怒鳴りつけたりせずに、小さな子どもが理解しやすいように感情を抑制して言い聞かせる人が多いのではないでしょうか。

しかし、社会人や親であっても一人の人間ですから、長い間感情を抑制し続けると苦しくなるのは当然。そこで役立つのが「好きな歌を歌う」ことなのです。

皆さんには好きな歌がありますか? その歌をなぜ好きなのでしょうか?
大抵の場合は歌詞に共感したり、こんな風になりたい! という憧れだったり、メロディーがとにかく好き!などという理由ではないかと思います。

このように、好きな歌には共感や憧れがあります。
その共感や憧れを大きな声で歌にのせて「主張」することで、抑制した感情が動き出し、メンタルケアの効果が得られるのです。これは、好きなメロディーの歌を歌うことでも同じ効果が得られるといわれています。

コツは、思い切り感情移入して歌うこと。

その結果、表情が豊かになる、感情のコントロールがしやすくなるなどのほか、コミュニケーション能力が高まる効果も期待できるといわれています。

カラオケがもたらす4つの肉体的な健康効果とは?

カラオケが体に作用する健康効果もたくさんあります。ここからはカラオケの肉体的な効果について解説します。

カラオケの腹式呼吸は体幹を鍛える効果あり!

体幹を鍛えることの重要性は、今や多くの人が理解していることと思います。電車に揺られても姿勢が保てたり、疲れにくくなったりするなどたくさんのメリットがありますよね。

そんな体幹ですが、カラオケを歌うだけでも鍛える効果があるのです。
その秘密は歌う時の発声にあります。

お腹から声を出すことで腹直筋、肋間筋、大胸筋など呼吸器に関連する筋肉を使うため、お腹周りの体幹が鍛えられるという仕組みです。

ただし、これにはちょっとしたコツがいります。
お腹から声を出す発声方法はボイストレーニングと同じで、人によってはちょっとした練習が必要になることも。

しかし、お腹から発声して歌うと声量がアップして歌も上手になります。おまけに体幹が鍛えられるのですから、発声の練習をするメリットはたくさんありそうです。

言葉とメロディーの同時進行で脳を活性化!


カラオケで歌を歌う時、モニター画面の歌詞を見ながら歌う人が多いと思います。実はこの行為、脳をバランスよく鍛えて活性化させることに一役買っているのです。

メロディーを聞くことや楽器を演奏することに関わる音楽中枢は右脳にあり、モニターを見て歌詞を追う言語中枢は多くの人が左脳にあります。歌詞を追いながら歌を歌うことで、左右の脳をバランスよく使うため脳を活性化させてくれます。

さらにカラオケで歌う場合、メロディーから外れず上手に歌おうとすることで、より脳を活性化できるというわけです。

カラオケのダイエット効果はランニングに匹敵!?

お腹から声を出す腹式呼吸でカラオケを歌った場合、1曲で約20キロカロリーを消費でき、5曲連続で歌えば400mを走ったのと同じくらいのカロリー消費が見込めます。さらに10曲歌うと1000mを走ったのと同じになるのだとか。
普段の生活の中で1000m走ることは、そうそうありませんよね。

もちろん、ランニングと同等の効果があるのですから寝つきもよくなりますし、ぐっすり眠れば翌朝の目覚めも快調に。

さらに豆知識として、ポップスを歌うより声を長く伸ばすバラードの方がカロリー消費が大きくなります。カラオケで数曲歌うなら、気分よくストレス発散できるポップスと、しっとり感情を込めて歌いあげるバラードを織り交ぜるのがおすすめです。

カラオケで血流改善。免疫力を高める効果が期待できる

カラオケを歌う時、大きく息を吸い込んだり、呼吸数が増えたりします。このことにより、血流が改善し、体の隅々にまで酸素が行き渡るようになります。

血流が改善すると、手先足先など体の末端まで血行が良くなり、冷えの解消が期待できるのです。

さらに、末端まで血流が行き渡ることで、体の細部まで栄養や免疫細胞が運ばれていきます。その結果、免疫力を高めることができるのです。

さらに、歌う際の腹式呼吸には、内臓のマッサージ効果があります。主に呼吸器周辺にある筋肉を動かすことで内臓が程よくマッサージされ、体の深部を温められるのです。
その結果体温が上がり、免疫細胞が働きやすい環境を作ることにつながります。

カラオケで健康になるために守るべき注意点

そんなにカラオケが体にいいのなら、アフターファイブを全部カラオケに費やし、深夜まで歌っていたい! と思ってしまいそうですが、それではせっかくの健康効果も台無しになってしまいます。
ここからは、カラオケで健康を増進するために、守るべき注意点をご紹介します。

夜通しカラオケは逆効果!

いくら健康維持に効果的なカラオケでも、寝不足になるまで歌っては本末転倒どころか逆効果。睡眠不足には、カラオケの健康増進効果を軽く凌駕するほどのリスクがたくさんあるのです。いくつか挙げてみると、

  • ストレスの増大
  • 集中力の低下
  • 長期的には脳が縮小する
  • 衝動的な行動の増加

徹夜をすると、集中力、記憶力、思考力が格段に落ちます。その状態はビール1~2本を飲んで酔った時と同じに。
徹夜明けで普段と同じパフォーマンスは絶対に発揮できません。

また、長期的に寝不足が続くと、脳は萎縮する傾向にあります。このことは加齢とともに認知症のリスクを増大させることにつながり「たかが寝不足」などとは言っていられないほど、深刻な状況を引き起こすのです。

カラオケで健康になりたいなら夜9時~10時頃までを限度とし、絶対に徹夜カラオケは避けましょう。

深刻な悩み事や悲しみをカラオケで紛らわさない


これまで述べたように、カラオケのストレス解消効果や健康を増進する効果には素晴らしいものがあります。しかし、深刻な悩み事や悲しみが数時間のカラオケで解決するわけではありません。

悩み事には、誰かに話したり解決に向けて対処したりする行動が必要ですし、深い悲しみにはきちんと向き合って、その悲しみを受け入れることが大切です。

深刻な悩みや悲しみが落ち着いた後、気分転換にカラオケをするのはとてもいいことですが、カラオケでそれらをごまかして、一時的にせよ無理なテンションで盛り上ったとしても、後から疲れがどっと押し寄せます。

カラオケは、普段の疲れを解消する心や体のクリーニングと心得て、あくまでも健康維持や増進ストレス解消の効果を狙う目的で楽しみましょう。

まとめ

カラオケを楽しむために特別なレッスンに通う必要はありません。自分が気持ちよく歌えればそれでいいのです。
また、高額なお金もかかりませんし、数十分から数時間の隙間時間さえあればいつでも楽しむことができます。

こんなに手軽なのにもかかわらず精神面、肉体面にさまざまな健康効果をもたらしてくれるカラオケは、楽しみと実益を兼ねた優秀なカルチャーです。

毎日の忙しい生活の中に隙間時間を見つけて、健康維持の一環として、ぜひカラオケを取り入れてみてはいかがでしょうか。