アプリケーションエンジニアは、IT業界のなかでも人気職種のひとつです。一方、転職するには、どのようなスキルや資格が必要なのかわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事ではアプリケーションエンジニアの仕事内容や将来性をはじめ、転職を成功させるコツなど、転職を検討中の人に役立つ情報をお届けします。
転職を考えているのならば、客観的に自分の「強み」や「市場価値」を知ることが重要です。キャリアアドバイザーとともにスキルや今後についての整理をしてみませんか?ウィルオブ・テックは専属2名体制で今後についてお悩みのあなたをサポートし、キャリアアップへ導きます。
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アプリケーションエンジニアとは
ITエンジニアといっても、システムエンジニアやネットワークエンジニアなどさまざまな種類に分けられます。なかでもアプリケーションエンジニアは、ITシステムに含まれるアプリケーションの開発・運用を行う技術者を指します。
ここで言うアプリケーションとは、スマートフォンでよく用いられるネイティブアプリだけでなくWeb系も含めたソフトウェア全般のことです。具体的には企業の業務管理システムや金融システム、ショッピングサイトやSNSなど、アプリケーションエンジニアが携わる分野は多岐にわたります。
アプリケーションエンジニアには、ソフトウェアやハードウェアだけでなく、ネットワークやデータベースなど幅広いIT知識が求められるのです。
アプリケーションエンジニアの将来性
スマートフォンが普及し、性能の高いモデルが次々に登場する現在、製品性能の向上に比例して、搭載するアプリケーションも増加の一途をたどっています。また企業もDXを推進しており、業務効率向上のためのアプリ開発の需要もさらに高まるでしょう。
こうした状況から、アプリケーションエンジニアは将来性のある職種と考えられます。技術が進めば、新しい機能の追加やシステム改良などの依頼も増えてくるでしょう。またアプリケーションエンジニアは、ITエンジニアの中でも常に人手不足の傾向があり、求人数も多いため、今後大きくニーズが低下する可能性は低いといえます。
アプリケーションエンジニアの仕事内容
アプリケーションエンジニアは、アプリ開発のための要件定義や設計、動作テストや運用・保守まで、アプリ開発にまつわる一連の作業をすべて担います。そのため、プログラミング言語やネットワークなどシステム全体を把握できる知識はもちろん、場合によってはチームを統括するマネジメント能力も必要です。
所属する企業やプロジェクトによって担当する業務の範囲は異なるので、転職の際には募集内容をよく確認しておくとよいでしょう。
こちらの「アプリケーションエンジニアの年収を解説! 上げる方法や他IT職種との違い」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
アプリケーションエンジニアの平均年収
アプリケーションエンジニアの年収は、日本の平均的な年収と比較して高い水準にあると言われています。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると550万円前後ですが、これはあくまで全体の平均値です。実際には、個人のスキルやこれまでの経験、勤務先の企業規模などによって大きく変わってきます。
特に、スマートフォンやWebサービスが私たちの生活に欠かせなくなったことで、新しいアプリケーションを開発できるエンジニアの需要はますます高まっています。例えば、社会人になりたての20代では年収350万円から500万円程度が一般的ですが、着実に経験を積んだ30代、40代になると、プロジェクトをまとめるリーダー的な役割も担うようになり、年収600万円から800万円、あるいはそれ以上を目指すことも十分に可能です。
さらに高い技術力やマネジメント能力を身につければ、年収1,000万円を超えることも夢ではありません。自身の価値を高めていくためには、常に新しい技術を学び続ける姿勢や、開発の初期段階である要件定義などに携わる経験がキャリアアップの鍵となるでしょう。
アプリケーションエンジニアに向いている人の特徴
アプリケーションエンジニアとして活躍するには、どのような人が向いているのでしょうか。
まず挙げられるのは、物事を筋道立てて考える「論理的思考力」と、壁にぶつかった時に諦めずに解決策を探る「問題解決能力」です。アプリケーション開発では、プログラムが思った通りに動かないことが日常茶飯事です。その際、どこに問題があるのかを冷静に分析し、仮説を立てて一つずつ検証していく作業が求められます。
次に、意外に思われるかもしれませんが、「地道な作業を続けられる忍耐力」も非常に重要です。開発の現場は、華やかなイメージとは裏腹に、膨大な量のプログラムコードを記述したり、小さなミスを見つけるために何度もテストを繰り返したりといった、コツコツとした作業の積み重ねで成り立っています。
そして最後に、最も大切なのが「使う人の気持ちになって考えられるユーザー視点」です。どれほど優れた技術で作られていても、ユーザーにとって使いにくいアプリケーションは評価されません。「このボタンはもっと大きい方が押しやすいかな」といった細やかな配慮が、多くの人に愛されるサービスを生み出します。
これらの素質は、もともと持っている才能だけでなく、日々の意識や経験を通じて伸ばしていくことができるでしょう。
アプリケーションエンジニアの転職に必要な知識・スキル
アプリケーションには「業務アプリケーション」、「Webアプリケーション」、「スマホアプリケーション」の3種類があり、それぞれ開発に携わるエンジニアに必要な知識やスキルは異なります。
業務アプリ開発の知識・スキル
業務アプリとは、企業の顧客システムやインフラなどにかかわるアプリです。
主なアプリには、業務効率化システムや在庫管理システム、自動化ツールなどが挙げられます。またクラウドを使った大規模なサービスや、官公庁、金融、交通などインフラに関するシステムを開発する場合もあります。
使用するコンピューター言語としてはJava、COBOL、C、C#が挙げられます。特にJavaはシステム開発の基本となる重要な言語です。開発するシステムの言語を扱えるだけでなく、サーバーやデータベースの知識があると有利になります。
業務アプリは企業内で使われるアプリのため、転職の際はその企業や業界への知見も深めておくとよいでしょう。官公庁やインフラ関係では、ほかのアプリケーションより細かいルールが設定されている場合があり、それに従って開発を進めていく必要があります。
こちらの「Javaの将来性は今でも高い?Javaエンジニアに必要なスキルも紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
▼言語「COBAL」については
こちらの「COBOLの将来性は? 特徴や今後エンジニアが身につけるべき知識を紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
Webアプリ開発の知識・スキル
WebアプリはWebブラウザ上で使用するアプリです。
サーバーで動作するバックエンドと、ユーザー側のフロントエンドでシステムが分かれており、それぞれ扱う言語が異なります。
バックエンド開発でよく使われる言語は、PHP、Ruby、Python、SQL、Java、Goなどです。一方、フロントエンドではHTMLやCSS、JavaScriptといった言語を用います。自分が担当したい分野にあわせて、必要な言語の知識を習得しましょう。
また、データベースを管理する言語であるSQLや、ほかのアプリと連携するためのAPIの知識を備えておけば、より採用されやすくなります。さらにマルウェアなどの外的要因からアプリケーション守るため、セキュリティの基本知識もあると望ましいです。
こちらの「PHPの将来性はある?現在のPHPエンジニアのニーズを詳しく解説!」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
▼言語「Python」については
こちらの「Pythonの将来性は高い?メリットやできることも合わせて解説!」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
スマホアプリ開発の知識・スキル
スマホアプリはiOSとAndroid、それぞれの環境で使用する言語が異なります。担当する環境に応じた言語のスキルが必要です。
iOSではSwiftやObjective-C、AndroidではKotlinやJavaがよく使われています。それらのプログラミングスキルに加え、各OSの知識も習得しておきましょう。
また、最近はiOSとAndroidの双方で動作する、クロスプラットフォームアプリの開発も増えています。スマホアプリは需給の移り変わりが激しい分野なので、最新の技術やトレンドを知っておくことが重要です。
未経験からアプリケーションエンジニアになるには
この章では、全くの未経験からアプリケーションエンジニアを目指すための具体的な方法と、そのために必要な準備について紹介します。未経験からの挑戦を成功させるためには、計画的なステップを踏むことが重要です。
主に以下の内容があります。
- 転職活動を有利に進めるための資
- 安心してキャリアをスタートできる会社の探し方
- 実践的スキルを証明するためのポートフォリオ作成の重要性
関連する資格を持っておく
未経験からエンジニアを目指す上で、資格は必須ではありません。しかし、国家資格である「基本情報技術者試験」や「ITパスポート試験」の取得は、転職活動を有利に進めるための強力な武器になります。なぜなら、採用する企業は「ITの基礎知識があるか」「入社後も学び続けられるか」という点を見ており、資格はこれらの素養を客観的に証明してくれるからです。
まずはITの全体像がわかるITパスポートから始め、プログラミング学習と並行して基本情報技術者試験に挑戦するのがおすすめです。これにより、知識の土台を固めながら、自信を持って転職活動に臨むことができます。
ポートフォリオを準備しておく
資格や学習意欲と並んで、未経験からの転職活動で大きな力となるのが、あなたのスキルを形にして見せる「ポートフォリオ」です。
ポートフォリオとは、自分で作成したWebサイトやアプリケーションなどの作品集を指します。これは、ペーパーテストでは測れない「実際にコードを書いてプロダクトを完成させる能力」を証明する何よりの証拠となります。
採用担当者は、あなたがどんな技術に興味を持ち、どんな課題を解決しようとしたのかを具体的に知ることができます。例えば、学んだプログラミング言語を使って作成した簡単なToDoリストアプリや、自分の趣味を紹介するWebサイトでも構いません。重要なのは、ただ作るだけでなく、なぜその技術を選んだのか、開発中にどんな工夫や苦労があったのかを説明できるようにしておくことです。
ポートフォリオは、あなたの名刺代わりとなり、熱意と実践的なスキルを伝えるための最も効果的なツールなのです。
未経験からでも働きやすい会社を探す方法
未経験からの転職で最も大切なのは、安心してキャリアをスタートできる会社を選ぶことです。
その鍵は、「未経験者歓迎」という言葉だけでなく、「充実した研修制度」と「育成実績」が本当にあるかを見極めることにあります。育成実績が豊富な企業は、未経験者がどこでつまずくかを理解しており、着実に成長へ導くノウハウを持っています。
具体的な探し方としては、求人サイトで「研修制度あり」「メンター制度」といったキーワードで検索したり、IT専門の転職エージェントに相談したりするのが有効です。また、企業の口コミサイトで元社員のリアルな声を確認するのも良いでしょう。
面接の際には、研修の具体的なカリキュラムや期間、未経験で入社した先輩のキャリアについて質問し、自分に合った育成環境があるかをしっかり確認することが、入社後のミスマッチを防ぐ上で何よりも重要です。
アプリケーションエンジニアの転職で有利になる資格
IT系エンジニアの資格は数多くありますが、アプリケーションエンジニアの転職では、どのような資格を取っておくと有利になるのでしょうか。主な資格を3つ紹介します。
IT業界で働くために必要な基本情報処理技術者試験
「基本情報技術者試験」は、経済産業省所管のIPA(情報処理推進機構)が主催する「情報処理技術者試験」のひとつで、入門編とも言える国家試験です。
基本情報処理技術者試験を習得すると、高度IT人材となるために必要な基本的知識や技能を習得した人として認定され、上位者の指導のもとでシステムの設計や開発、運用に必要な能力があるとアピールできます。
試験ではITに関する基礎知識やシステム開発の技術、論理的な考え方などが問われます。春と秋の年2回開催されており、年間10万人以上もの人が受験しています。IT業界では知名度の高い試験であり、難易度もさほど高くないので、これからアプリケーションエンジニアとして働きたい人におすすめです。
上流工程に関わる人向けのシステムアーキテクト試験
「システムアーキテクト試験」は、情報処理技術者試験のひとつで、先述した「基本情報処理技術者試験」の上位資格にあたります。この資格はシステム開発における要件定義やアーキテクチャ設計などの上流工程に携わる人を対象としており、高度な知識と技術が問われます。
試験内容は、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の3つの分野に分かれています。情報システム戦略の全体像を把握するだけでなく、ほかのエンジニアを統括する能力も問われるため難易度は高く、合格率は12~15%程度です。
システム開発の基盤となるC言語プログラミング能力認定試験
C言語は、さまざまなアプリケーション開発に用いられる基礎的なプログラミング言語です。「C言語プログラミング能力認定試験」は、C言語についてどの程度のスキルを有しているかを証明する民間資格で、取得すると転職の際に有効なアピール材料になります。
この試験はレベルに応じて1~3級に分かれており、初心者から現役のエンジニアまで幅広い人を対象としています。
難易度としては3級がC言語の概念を理解して簡単なプログラムを書けるレベル、2級は基本アルゴリズムを理解して小規模なプログラミングができるレベル、1級が応用的な言語処理などが可能で使用するOSを理解できるレベルと定義されています。転職活動を有利にするには、2級以上を取得しておくとよいでしょう。
合格率は60%前後であり、スキルに合わせた試験を選んで受験対策をすれば合格はさほど難しくはありません。自身のスキルでは難しいレベルへ挑戦する際には、スクールを活用してもよいでしょう。
アプリケーションエンジニアがきつい?と言われる理由
この章では、アプリケーションエンジニアの仕事が「きつい」と言われることがある理由について、その背景と具体的な要因を掘り下げて紹介します。アプリケーションエンジニアは、やりがいが大きく魅力的な職種である一方、厳しい側面があることも事実です。ここでは、特に多くの人が「きつい」と感じる要因として、主に以下の内容があります。
- 残業や休日出勤の可能性
- 常に勉強が必要
残業や休日出勤の可能性
アプリケーションエンジニアは、プロジェクトの納期や予期せぬシステムトラブルによって、残業や休日出勤が発生しやすい職種と言えます。その主な理由は、厳しい納期設定、突発的なトラブル対応、そして開発途中の仕様変更です。
「リリース直前の1ヶ月は、連日終電までテストと修正を繰り返した」「週末にサーバーダウンの連絡があり、急遽出社して対応した」といった経験は、多くのエンジニアが一度は通る道かもしれません。もちろん、こうした状況は常態的ではなく、働き方は企業やプロジェクトの進め方によって大きく異なります。
就職や転職の際には、企業の評判を調べたり、面接で具体的な働き方について質問したりすることで、自分に合った環境を見つけることが重要です。
常に勉強が必要
IT業界の技術は日進月歩で進化するため、アプリケーションエンジニアは常に新しい知識を学び続ける必要があります。この「継続的な学習」が、人によっては「きつい」と感じる要因の一つです。
ほんの数年前に主流だった技術がすぐに古くなり、次々と新しいプログラミング言語、フレームワーク、クラウドサービスが登場します。これらの新しい技術をキャッチアップし続けなければ、開発の効率や品質は低下し、エンジニアとしての市場価値を保つことが難しくなってしまいます。
そのため、多くのエンジニアが業務時間外に勉強しています。例えば、「週末は新しいプログラミング技術の勉強会に参加する」「仕事の後にオンライン教材でクラウドサービスの資格取得を目指す」といった自己学習は、ごく当たり前の光景です。
しかし、この点は見方を変えれば、自分の努力がスキルアップやキャリア、収入に直結しやすいという大きな魅力でもあります。知的好奇心が旺盛で、新しいことを学ぶのが好きな人にとっては、むしろ大きなやりがいを感じられる環境だと言えるでしょう。
アプリケーションエンジニアへの転職を成功させるコツ
アプリケーションエンジニアへの転職を成功させるには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。以下に大切なポイント2点について、くわしく解説します。
転職・志望理由を明確にする
アプリケーションエンジニアの経験がない場合には、ほかの応募者と差別化するためにも、転職や志望の理由を明確にする必要があります。
数ある仕事の中からなぜアプリケーションエンジニアを志望したのか、なぜその企業を選んだのか、できるだけ具体的にアピールしましょう。
その企業が手がけた仕事や制作したアプリをリサーチし、具体名を例に挙げながら惹かれた理由を説明するのも効果的です。
一方、「今の仕事を辞めたかったから」といったネガティブな理由を志望動機に挙げたり、給与や待遇のみ言及したりするのは、相手の印象を悪くする可能性があります。「勢いのあるIT分野で自分の可能性を試したい」のようなポジティブな志望動機を考え、アプリ開発や企業への熱意を伝えましょう。
適した人材と思われるような自己アピールをする
異業種からの転職の場合、直接企業のメリットにつながるスキルをアピールするのは難しいかもしれません。
しかし、アプリケーションエンジニアに必要なスキルは技術的なものだけではありません。提案力や向上心、マネジメント能力やコミュニケーション能力も重要です。
アプリケーションエンジニアの仕事に役立ちそうな前職での経験や自身の長所をピックアップし、面接でうまくアピールできるよう対策を練っておきましょう。
例えば前職でプロジェクトを成功に導いたり、チームやプロジェクトのマネジメントに携わった経験があれば、ぜひ優先的に伝えましょう。また、資格がなくてもプログラミングのスクールに通った経験があれば強みになります。
また、近年の技術進歩が著しいアプリ業界ではAIなどの先端技術を素早く応用し、実用化することが求められます。現在のトレンドを捉え、自身がアプリケーションエンジニアとしてどのような付加価値を生み出すことができるかに加え、5年・10年先の中長期的なビジョンを語ることができると、ほかの応募者と差をつけられるでしょう。
アプリケーションエンジニアにおすすめの転職エージェント・転職サイト
この章では、アプリケーションエンジニアが転職を成功させるために役立つ、おすすめの転職エージェントや転職サイトについて紹介します。アプリケーションエンジニアの転職市場は活発ですが、自身の経験、スキル、キャリアプランに合ったサービスを選ぶことが、理想の企業と出会うための重要な第一歩です。主に以下の内容があります。
- ハイクラス転職で大幅な年収アップを目指せる特化型エージェント
- 豊富な求人数で多くの選択肢から選びたい人向けの大手総合エージェント
- 自分のペースで転職活動を進めたい人や、企業から直接スカウトを受けたい人向けの転職サイト
IT業界に強いエージェントの活用ポイント
IT業界に強い転職エージェントを最大限に活用し、転職を成功させる鍵は、複数のサービスに登録し、主体的に「使い倒す」姿勢を持つことです。
エージェントはそれぞれ独自の非公開求人を抱えているため、複数登録することで出会える求人の幅と質が格段に向上します。担当者との面談では、これまでの開発経験や今後のキャリアプラン、希望条件を具体的に伝えましょう。そうすることで、あなたのキャリア戦略を共に考えるパートナーとして、より的確なサポートが期待できます。
また、職務経歴書の添削や模擬面接といったサービスも積極的に活用してください。客観的な視点からのアドバイスは、自分では気づけない強みや改善点を明確にしてくれます。紹介された求人に対しても、なぜ興味を持ったか、あるいは持たなかったかをフィードバックすることで、紹介の精度が高まり、満足のいく転職へと繋がるでしょう。
年収アップ交渉のコツ
転職で年収を上げるためには、自身の市場価値を客観的な根拠で証明し、戦略的に交渉を進めることが不可欠です。企業は、提示する年収に見合う価値がある人材を求めています。そのため、まずは転職エージェントに相談したり、求人サイトで類似のスキルが求められる求人を調べたりして、自分の市場価値、つまり適正な年収相場を把握しましょう。
その上で、これまでの実績を「ユーザーの離脱率を〇%改善した」のように具体的な数値で示し、企業への貢献度を明確にアピールすることが重要です。交渉は内定後、条件を提示されたタイミングで行うのが一般的です。希望額を伝える際は、具体的な根拠と共に、現在の年収からの上昇率や、幅を持たせた金額を提示すると良いでしょう。
もし直接言いにくい場合は、交渉のプロであるエージェントに代行してもらうのが、成功への賢い選択肢です。
アプリケーションエンジニアが転職で選べるキャリアパス
転職は異業種からだけではなく、同じアプリケーションエンジニアで所属する組織を変える場合もあります。アプリケーションエンジニアのキャリアパスとしては、どのようなパターンがあるのでしょうか。
こちらの「エンジニアのキャリアパスを徹底解説!種類や具体例設計方法を紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
上流工程に携わる
アプリケーションエンジニアのキャリアは運用や保守といった下流工程から始まるのが一般的です。
同じ会社に所属したまま、要件定義や設計といった上流工程にステップアップする人もいますが、所属する組織が上流工程に携わっていない場合などは、スキルと経験を身につけて転職する必要があります。
アプリケーションエンジニアとしての開発経験は、システムの企画や設計といった「上流工程」で大きな強みとなります。
システム開発の初期段階では、お客様が抱える課題をヒアリングし、「どんなシステムを作るべきか」を定義しますが、このとき現場を知るエンジニアの視点が非常に重要になるのです。特に、企業の経営課題をITの力で解決に導く「ITコンサルタント」は、専門性を活かせる魅力的なキャリアの一つです。
例えば、製造業のお客様から「在庫管理をもっと効率的にしたい」と相談された際、開発経験があれば、具体的な業務の流れを理解した上で、技術的に実現可能で、かつ効果的なシステムの機能や設計を提案できます。
単にプログラムを書くだけでなく、お客様のビジネスそのものに深く貢献できるのが、このキャリアの醍醐味と言えるでしょう。この道を目指すには、技術力に加え、業界知識や論理的に物事を考える力、そしてお客様と円滑に話を進める対話力が求められます。
異なる分野のアプリケーションエンジニアへ転職
「業務アプリの開発を行っていたが、より一般的なユーザー向けのアプリを作りたい」などの理由で、同じアプリケーションエンジニアでも異なる分野に転職するケースがあります。
アプリケーションエンジニアのキャリアは、一つの会社で昇進するだけではありません。培った専門知識を武器に、より専門性の高い職種へ転職する道も有力な選択肢です。その代表格が「ITスペシャリスト」と「ITコンサルタント」です。
ITスペシャリストとは、データベースやクラウド、セキュリティといった特定の技術分野をとことん追求し、その道の第一人者として活躍する専門家のことです。例えば、Webアプリケーション開発でクラウド技術(AWSなど)の設計・構築経験を深め、関連資格を取得することで「クラウドの専門家」として認められ、より好条件の企業へ転職することが可能になります。
一方、ITコンサルタントは、これまで培った開発経験やIT知識を活かし、企業の経営課題を解決するという、よりビジネスの上流で価値を提供する仕事です。
業務アプリからスマホアプリ、Webアプリから業務アプリなど分野が変わっても、開発のノウハウは一部共通しています。Javaのような汎用性の高い言語の知識や、分野を問わず応用できる幅広いスキルを持っていれば、転職は比較的スムーズに進むでしょう。
自身の興味が「一つの技術を極めること」にあるのか、それとも「技術を手段として課題解決をすること」にあるのかを見極め、目指す方向性に合わせたスキルアップを図ることが、理想のキャリアを実現する鍵となります。
将来的にフリーランスへの転向を考えているなら、さまざまな分野を経験することはスキルアップにもつながります。
プロジェクトマネージャーへ転職
開発チームをまとめ、プロジェクト全体を成功に導く「プロジェクトマネージャー(PM)」は、アプリケーションエンジニアにとって王道ともいえるキャリアパスです。
転職を機にアプリケーションエンジニアからプロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーにステップアップする人もいます。
最近はエンジニアのリーダーである「テックリード」や製品の責任者である「プロダクトマネージャー」など、マネジメント職も細分化されており、アプリケーションエンジニアのキャリアパスも広がっています。
プロジェクトマネージャーの主な役割は、プロジェクトの責任者として、決められた品質(Quality)・費用(Cost)・納期(Delivery)を守ることです。そのために、開発の進捗を管理し、メンバーのタスクを調整し、予期せぬトラブルに対応します。
アプリケーションエンジニア出身のPMは、開発現場で起こりうる技術的な課題や、エンジニアがどのような点に苦労するのかを肌感覚で理解しています。そのため、無理のない計画を立てたり、問題が発生した際に的確な判断を下したりできるのです。また、現場の気持ちがわかるリーダーとして、チームメンバーからの信頼も得やすいでしょう。
プロジェクトマネージャーに転職するには、要件定義から開発までシステム全般の知識を熟知するだけでなく、チームを率いるコミュニケーション能力やマネジメントのスキルも習得しておく必要があります。また、トレンドの入れ替わりが激しい業界なので、新しい技術や知識を学び続ける姿勢も大切です。
まずは数名のチームを率いるプロジェクトリーダー(PL)から経験を積み、徐々に予算管理やお客様との交渉といった大きな役割を担い、PMへと成長していくのが一般的な道のりです。技術力だけでなく、チームを導く力や交渉力も必要とされる、やりがいの大きな仕事です。
こちらの「プロジェクトマネージャーに転職するには? 向いている人や将来性を解説」でも詳しく解説していますのでぜひ、参考ください。
まとめ
スマホの普及や企業のDX化が進む現在、アプリケーションエンジニアのニーズは高まる傾向です。
スキルを磨き経験を積めば、プロジェクトマネージャーやフリーランス、コンサルタントなど多様なキャリアアップを選択できます。求人数も多いため、しっかりした経験やスキルがあれば、希望する転職先へ就職できるでしょう。
転職活動では、自分のスキルや希望に見合った企業を選び、明確な目的や志望動機を持つことが重要です。そのためには、転職エージェントを利用するのもひとつの方法です。
とりわけ多数の企業と取引のあるウィルオブテックなら、アドバイザーとの相談を通して希望に合った職場の紹介が得られるので、転職活動もスムーズに進むでしょう。少しでも興味があるなら、ぜひ一度ウィルオブテックの無料キャリア相談に参加してみませんか?
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無料キャリア相談を申しこむよくある質問
アプリケーションエンジニアで求められるスキルはありますか?
はい。まずは「業務アプリケーション」「Webアプリケーション」「スマホアプリケーション」があげられます。その上で転職活動を成功させるためには、スキルの棚卸しや求人情報のリサーチなど、十分な対策を行う必要があります。エージェントを活用することもおすすめです。詳細は「アプリケーションエンジニアの転職に必要なスキル」で説明しているので確認ください。
転職する際のポイントはありますか?
はい。基本ではありますが「転職・志望理由を明確にする」「適した人材と思われるような自己アピールをする」は必須であると言えます。詳細は「アプリケーションエンジニアへの転職を成功させるコツ」で説明しているので確認ください。
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